オレゴンの有名な食べ物。全米でも人気を博したものって何?

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オレゴンの有名な食べ物

オレゴンの有名な食べ物には、アメリカ全土で有名になったものもあります。そういう食べ物の生い立ちを調べると、食にかかわる人たちの食べ物を大切にしようとする情熱がうかがえます。

西海岸ならではの新鮮な魚介類や、オレゴンの温暖な気候と豊かな土壌が生み出す野菜果物類などを生かした有名な食べ物について解説していきます。

 

オレゴンの有名な食べ物って?

魚介類

Dungeness Crab

ダンジネスクラブ

アメリカ西海岸に住んでいれば、冬になるとスーパーでフレッシュなダンジネスクラブが手に入ります。オレゴンの海岸沿いでは、北はアストリアから南はブルッキングスまで、12月頃から8月頃にかけてクラブシーズンとなり、獲れたての蟹を楽しむことができます。

 

Oysters

オイスター

オレゴンは牡蠣でも有名。主に、ヤ―キーナ湾とネターツ湾で収穫されるのですが、中でも、“Kumamoto” という名のオイスターが美味しく、マイルドでクリーミーな味で、ワシントン州のオイスターバーでもよく出てくるので、私の大好物です♪

 

ファーストフード

Albacore Tuna Melt

オレゴンコーストで獲れたマグロを使って、オリーブオイル、バルサミコ酢、レモン汁、ケイパー、赤玉ねぎ、バジルにチリペッパーなどを混ぜ合わせて、チャバッタロールパンに載せ、チェダーチーズやマスタードにピクルスをトッピングしていただきます。

 

Pronto Pup (Corn Dogs)

プロントパップは、カーニバルでよく出てくるコーンドッグスタイルの食べ物で、これがアメリカ全土で有名なコーンドッグのオリジナルだと言われています。諸説あるのですが、オレゴンのボイイングトン夫妻が発明したというのが一番有力な説。

1930年代に、夫妻はオレゴンのロッカウェイビーチでホットドッグスタンドを開いていました。ところが、人々で賑わうある週末に大雨が降り、パンが水浸しで使えなくなったのです。

 

これを何とか利用できないものかと考えて発案したのが、“pronto pup” と呼ぶ、ホットケーキミックスのような生地で、これをホットドッグの周りにまぶして揚げて提供したら、大ヒット!

プロントパップは主に小麦粉と少量のコーンミールを使っているのですが、後に少し甘味を増した、コーンミール主体のミックス生地を使って串刺しにしているのが、誰でも知っている「コーンドッグ」というわけです。

 

プラントフード

The Gardenburger

有名なベジタブルバーガーの商標である「ガーデンバーガー」は、現在はケロッグ所有になっていますが、これを開発したのは、オレゴンのグレシャムで、“The Gardenhouse” というベジタリアン・レストランを経営していた、ポール・ウェナーさん。

ガーデンバーガー

1980年代初めに、残り物の野菜とライスピラフをどうしたものかと思い、味付けしてローフ状にまとめて、“Garden Loaf Sandwich” として店に出したのが始まりでした。今ではコストコや国中の健康志向食品店で手に入ります。

 

Tofurky

トファーキーは、「豆腐」と「ターキー」を組み合わせて作ったブランドで、有機豆腐と小麦の蛋白質でできているビーガンフードです。菜食主義者のセス・ティボットさんが大学時代に作った、“Turtle Island Foods” で製造しています。

トファーキー

肉の代替品として、特に感謝祭の時には七面鳥の代わりによく使われる食べ物です。ロースト形で、ワイルドライスやマッシュルームにハーブなどを詰めた、しっかりした身になっています。ターキーより短時間で焼けるのもいいところ♪

 

野菜果物類

Hazelnuts

ヘーゼルナッツ

オレゴンは実に、全米の商業用ヘーゼルナッツの99%を育成しているので、州指定のナッツになっています。特にウィラメット渓谷の穏やかな気候が、肥沃な火山土と相まって、このナッツに最適な生育環境なのですね。

 

Marionberry

ブラックベリーの王様」と呼ばれるマリオンベリーは、1956年にオレゴンのマリオン群で開発されたので、この名前が付いています。オレゴン州立大学の協力で、“Chehalem blackberries”“Olallie blackberries” を掛け合わせて誕生しました。

マリオンベリー

出典:ウィキペディア

その結果、元の二種類のブラックベリーよりも繁殖力が高く、熟す期間も速く、甘くてジューシーな新種のベリーができたのです。オレゴンの肥沃な土壌とマイルドな気候ならではの産物です。

 

Wild Mushrooms

オレゴンで獲れる野生のマッシュルームで有名な物には、「モレル」や「ゴールデン・シャントレル」に、「キング・ボレテス」などがあります。最後のマッシュルームは素人では発見は難しいでしょう。それに茸狩りをする場合は、細心の注意が必要です!

オレゴンのトリュフはとても有名で、ニコラス・ケイジ主演の「ピッグ」という映画にも登場しました。私は、食べ物に対する深い憧憬を表現しているこの映画に、とても感銘を受けました。

 

その他

Tator Tots

アメリカで、「テイター・トッツ」という食べ物を知らない子どもはまずいないでしょう。でも健康志向の家庭だと食べたことがない子はいるかも? オレ・アイダという会社のブランド商品です。

テイター・トッツ

私は最近まで、「オレ」がオレゴンで、「アイダ」はアイダホのことだと知りませんでした。1950年代にグリッグス兄弟が、フレンチフライを作った残りのポテトの再利用をするために、切れ端をまとめて調味料を加え小さい俵型にして揚げ、冷凍したのです。

ホットディッシュ

そうすると、いつでもサイドディッシュに使えるし、スナックとしても便利で、アメリカの学校のカフェテリアでも人気の食べ物です。これを使った有名なメインディッシュに、「ホットディッシュ」という物もあります。

 

Tilamook Cheese

チーズの大御所、ティラムックチーズは、オレゴンのティラムック群に会社があります。コープ形式で乳製品を扱っており、チーズの他にも、アイスクリームやバターなども生産していますが、やはりチーズが一番有名です。

ティラムック・ミディアム・チェダーチーズ

2010年にはチーズの世界大会で、シリーズの中でも一番人気のミディアム・チェダーチーズが、見事金賞を受賞しています!

 

デザート類

Bacon Maple Bar

ベーコン・メープルバーという奇妙な組み合わせの食べ物は、ネブラスカ州のオマハで始まったのですが、オレゴンのポートランドにある、有名な “Voodoo Doughnut” では、“Bacon Maple Donut” のことをこのように呼んでいます。

私はせっかくこの会社のドーナツを食べるなら、バナナクリームパイやマンゴ・タンゴという名前の方を選びますけどね。”Voodoo Doll” というのも面白そう。夜中に危険なことをするより、この名前のドーナツを食べてうっ憤を晴らすのもいいかも?!

 

Marionberry Pie

ウィラメット・マリオンベリーパイ

オレゴン名産のマリオンベリーで作られるデザートは、この他、アイスクリームにチーズケーキ、マフィンやコブラ―、ジャムやヨーグルトなどいろいろあるのですが、ウィラメットバレーのパイ会社が作るマリオンベリーパイが一番有名です。

 

Pear & Blue Cheese Ice Cream

ポートランドにある、“Salt & Straw” というアイスクリームの会社は、よく期間限定フレーバーとして、ディルピクルスやブラッド・プディングといったような風変わりな味の物を提供することで有名なのですが、クラシックな味もよく売れています。

それがこの、まるでサラダの具のような、オレゴンの指定果物である西洋梨と、やはり地元で作っているブルーチーズの組み合わせ。時間をかけて梨をキャンディーのようにして織り込み、長い間寝かしたブルーチーズを仕込むのです。

オレゴンの地図

オレゴンの飲み物で有名なのは?

アルコールドリンク

Craft Beer

オレゴンには、200以上の地ビール製造会社がひしめいていますが、よく目にするのは、例えばポートランドの “Deschutes Brewery” とか、フッド・リバーの “Full Sail Brewing Company” や、ユージーンの “Ninkasi Brewing Company” などです。

 

Pinot Noir

オレゴンはワインカントリーでもあり、葡萄畑は750以上に上り、ウィラメット渓谷は特に、ピノ・ノワールに最適な地域。ドメーヌ・ドルーヒンの試飲室のモットーは、“French soul, Oregon soil” で、オレゴンの土壌の良さを誇りにしています。

 

ノンアルコールドリンク

Pour-Over Coffee

ポートランド州立大学のキャンパスにあるファーマーズマーケットに行ったら、“pour-over bar” で、バリスタが目の前で淹れてくれる、挽きたてのコーヒーの味を楽しんでください。ここでは、スタバは忘れましょう。

 

Stumptown Coffee

スタンプタウン・コーヒー

オレゴンにはたくさんのコーヒーロースターがありますが、中でも一番有名なのは、スタンプタウン・コーヒーですね。“Peet’s Coffee” の傘下にあって、本社をポートランドに置いています。今流行りのコールドブルー・コーヒーの先駆けとなった会社です。

 

私はオレゴンのすぐ上にあるワシントン州に住んでいるので、ここに挙げた有名な食べ物はほとんど手に入ります。流石に、ポアオーバーコーヒーは現地に行かないと味わえませんけどね。

今は全米に知れ渡っている物にも、オレゴン発祥の食べ物がありました。ワシントンの南端に住んでいる人は、消費税のないオレゴン州に車でドライブして買い物をする人も多いのですが、食べ物目当てに州を越える価値もありますね♪