この記事は約 12 分で読めます。
ワイオミング州の食べ物というと、何が真っ先に思い浮かぶでしょうか? やっぱり野生肉の料理かな? 確かにハンティングも盛んで、肉料理には事欠きません。
でも、原住民の伝統食も受け継がれ、思った以上に甘い物も豊富です。飲み物も然り。アルコール、ノンアルコール共に、暑い夏も寒い冬も楽しめるドリンクが一杯。
イエローストーンのみならず、広大な自然を背景にしたリゾート地であふれているワイオミング州を訪れる際には、ぜひ以下の食べ物や飲み物の解説を参考にしてくださいね(^^♪
ワイオミング州で有名な食べ物
肉類
Bison Burger
カーボーイ・ステートに欠かせないのが、バイソン・バーガー。ワイオミング州には、1950年代のスタイルを保っている店がたくさん。バタートーストしたバンにスモーキーなBBQソースが、野牛のパティを引き立てます。
Buffalo Steak
ジャクソン・タウンスクウェアにあるカーボーイバーのステーキハウスでは、巧みに軟らかく仕上げた、ほぼ0.5キロほどあるバッファローのリブアイ・ステーキが絶品。同レストランでは、他の野生肉も取り揃えています。
Chicken-Fried Steak
ワイオミング州の州都であるシャイアンには、1926年にトローリーカーを改造して作ったダイナーがあり、今でも当時のアールデコがそのまま。西部開拓時代を思わせるチキンフライドステーキは、看板メニューとして根強い人気。
Elk
バッファロー肉と同様、ワイオミング州で捕獲される野生肉の主軸をなすのがエルク。通常9月から1月までがハンティングシーズンで、規制を設けて許可を出しているので、十分な数のエルクが生息しています。
Jerky
ワイオミング州では、ビーフジャーキーが州の公認カーボーイ・スナックとなっています。有名レストランのシャルキュトリー皿には、バッファロー・ジャーキーを始め、イノシシやエルクのサラミソーセージも載って、豪華さ倍増。
Prime Rib
世界のロデオの首都とも言われるコーディには、“Buffalo Bill’s Irma Hotel” という由緒あるホテルがあり、プライムリブのビュッフェが楽しめます。一流シェフがローストした焼きたてリブ肉を目の前で切ってもらっていただけるのは、誠に贅沢。
Rocky Mountain Oysters
過去に何度か登場した食べ物。カーボーイ・ステートのワイオミング州としては、この料理を見逃すわけにはいかず、再度掲載。名前とは裏腹に、何が素材かというと、子牛の男性器なのですね。
西部ではデリカシーとして、フライにして出されるので、見た目ではわからず、食べても(私は試食したことがありませんが)、鶏肉によく似た味とか。
野菜果物
Chokecherries
チョークチェリーは別名、ビターベリーとも呼ばれ、やや苦味のあるベリーの一種で、ワイオミング州の至る所で見られます。白い筒状の花を咲かせ、実を収穫できるのは7~9月にかけて。抗酸化物質が豊富ですが、生では食べにくいこともあるので、ジャムが人気です。
Huckleberries
ハックルベリーはマーク・トウェインの小説で有名ですが、元々ネイティブ・アメリカンの間で、食べ物としてだけでなく、薬としてもよく用いられてきました。鉄分やビタミンCにカリウムなど、抗酸化物質を多く含むのが特徴。
ワイオミング州のいろんな料理に華を添えています。ステーキに添えるレリッシュや、パンケーキのコンポートにしたり、パイやジャム、シロップやキャンディー、また飲み物にも幅広く使われています。
Wyomatoes
ビッグ・パイニーのかなり高地にあるオーガニック・ファームで収穫できる、ワイオミング州のトマト。大きくてジューシーで、普通のトマトとは一味違う。フライドグリーントマトも大ヒット。
粉物
Fry Bread
アメリカン・インディアンの伝統食で、インディアン・タコスを作るのに使います。つまりタコ・シェルの代わり。ネイティブ・アメリカンが運営するカジノにもよくある食べ物です。
Soda Bread
同じくアメリカン・インディアンが編み出した食べ物で、小麦粉と、木灰から採れる自然な炭酸ソーダを混ぜて、素早く発酵させるパンです。後に開拓者に受け継がれてずっと作られてきました。
メキシカン
Buffalo Chili
毎年春になると、ワイオミング州のジャクソンでは、エルク・フェスティバルが行われ、チリ(コンカン)・コンテストがあって、カーボーイの伝統食になっています。
Wild-Game Nachos
大きな試合がある日になると活躍するのが、この手の料理。野生肉の中では鹿肉を使うのが人気。もちろんオーソドックスな野牛肉も大歓迎。肉をメキシカンビールで蒸し焼きにして使うと、よりエスニック!
その他
Pig Candy
ベーコンが大好きな人のための食べ物。ベーコンに砂糖やスパイスをまぶして、低温でゆっくりベークします。レストランで出していたものが人気を呼び、持ち帰りできるように箱売りになりました。サラダのトッピングにいいですね。
Western Cookout
ワイオミング州の観光地、イエローストーンでは、ウェスタン時代を体験すべく、馬にひかれるワゴンに乗ったり、熊手のようなピッチフォークを使って、ローストした野生肉やホームメードのポテトチップスに、フライドオニオンなどを調理したクックアウトを楽しめます。
デザート
Bread Pudding with Whiskey Sauce
ブレッドプディングだけなら、年齢を問わないデザートですが、そのパンがクリーミーなウィスキーソースに浸したものであれば、これはもう大人オンリーの食べ物。アルコール度が気になりますね♪
Cowboy Cookies
その昔、オールドウェストで、カーボーイがエナジースナックとして持ち歩いて食べていたとかいうクッキーですが、真偽のほどは不確か。でも確かに食材はリッチな物を使っています。
オーツにチョコレートチップスやナッツを加え、ブラウンシュガーで甘みを出し、海塩とシナモンスパイスを加えたものが一般的。大統領夫人もベークオフコンテストで作ったりして有名。
Ice Cream Sandwiches
アイスクリームサンドイッチはどこにでもあるようなものですが、ジャクソンホールにある、“Cream & Sugar” のミニチュアサイズは格別。
基本のバニラやミントチョコレートチップ以外に、季節ごとのフレーバーがあり、パンプキン味やハックルベリー味に、ペパーミント味も楽しめます♪
Truffles
ミーティートス・ショコラティエが作るトリュフは、カーボーイならではの出来? 手作りにこだわり続け、独特のフレーバーを出しています。例えば、”Prickly Pear Cactus”や、”Sage”に、”Jalapeno”とか、”Wyoming Whiskey” などなど。もちろんハックルベリー味も。
他にもおいしそうなのが一杯あるのですが、州外から送ってもらうとなると、夏場は温度の関係で持たないので、涼しい気候の時にしか通販は無理。
ワイオミング州で人気の飲み物
ノンアルコール類
Cowboy Coffee
カーボーイは、当時コーヒー・メーカーやフィルターがなかった時代に、トラッキング中にどのようにして珈琲を入れたのでしょうか? 一言で表すなら、カーボーイ・コーヒーとは、フィルターのないフレンチプレスのようなもの。
やかんか鍋で水を沸騰させたら、火からおろして少し待ち、頃合いの温度になったら、挽いたコーヒーを入れて混ぜ、2分待つ。また混ぜて2分待つ。浮いている珈琲豆の上に、少量の水を入れると豆が沈むので、コップに静かに上澄みを注ぐ。
基本はこの手順なのですが、もっと簡単な方法としては、キャンプサイトで(きれいな)靴下にコーヒー豆を入れて作ることも。珈琲用の靴下を持ち歩いてたのかな? 何回も使うと珈琲色に染まりますよね。
Old-Fashioned Soda
オールドウェスト時代を懐かしむ飲み物に、ソーダファウンテンがあります。昔はよくドラッグストアが店に置いていました。ワイオミング州のコーディには、1896年にできた“Annie’s Soda Saloon & Cafe” があります。
店内には、昔のスタイルを活かしたカウンターにバースツールが並び、純粋なサトウキビ糖を使ったソーダを提供しています。夏の暑い日には、アイスクリームを載せてもらうといいですね♪
Wild Tribe
ジャクソンに数多あるコーヒーショップに行くと、暑い夏の日に最適な飲み物が見つかります。それは、冷凍モカドリンク。氷とカフェインで、暑さでボーッとした頭もスッキリ。好みでバナナを加えると、朝食になるかも。
アルコール類
Boiler Maker
ワイオミング州で人気のドリンクで、簡単に言うと、ビールにウィスキーショットを入れたもの。飲み方には2通りあって、最初から混ぜて飲む方法と、片方ずつ交互に飲むやり方。ボイラーメーカー以外にも、ブラックスミスやメタルポリシャーなど、他の職業名で呼ぶこともあり。
Sloshies
スペルに注意! 夏のフローズンドリンクに、“slushy”(スラッシー)がありますが、こちらは大人のアルコール入りバージョンで、スロッシー。ワイオミング州のリゾート地に行ったら、ぜひ試してみたい!
Wyoming Whiskey
ワイオミング州で初めて、ファミリー経営のプレミアム・ウィスキーを作り始めたのがこれ。少量生産にこだわり、後にバーボンも開発。スモールバッチ(数量限定)で作られた高品質のウィスキーを生産。
ワイオミング州の食べ物を見ていきましたが、やっぱり野生動物の肉が主体の料理が多いですね。ウェスタン映画に出てくるカーボーイ・スタイルがよく似合います。
いろんな食べ物や飲み物にカーボーイの名前が付いていましたが、大自然を舞台に、ネイティブ・アメリカンやメキシカンの伝統を残す食べ物も豊富です。
アメリカでは10番目に大きい州ながら、最も人口が少ないというワイオミング州。夏も冬も楽しめるリゾート地で、食べ物や飲み物も満喫してください(^^♪