アメリカのメモリアルデーとは?その意義と楽しみ方

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ベリーのレッドベルベットケーキ

 

アメリカのメモリアルデーは、毎年5月最後の月曜日に指定されている祝日になります。日本語訳では、「戦没将兵追悼記念日」となっています。

このサイトは「料理のまとめ」なので、この記念日の深い意義について多くは語りませんが、ある程度の背景知識は必要なので、軽く触れた上で、メモリアルデーの週末をアメリカの人々はどう過ごすのかまとめてみたいと思います。

 

アメリカのメモリアルデーの始まりと意義

 

アメリカでメモリアルデーと呼ばれるようになったホリデーは、元はと言えば、南北戦争が起点でした。米国が北と南に分かれて熾烈な戦いが何年も続いた後、最初は、それぞれの地で犠牲になった兵士たちを弔っていました。

その活動が活発になるにつれ、日本ではちょうど明治維新の頃、正式に記念日とすることになりますが、連邦政府が定める祝日に指定されたのは、ニクソン大統領のときと聞いています。

 

それまでに二度の世界大戦もあり、全ての戦没者を慰霊する日となって、今ではこの日、アメリカ大統領が国立アーリントン墓地を訪ね、花束を捧げ、スピーチを行うのが慣例となっています。

このように、国の最高責任者が、その国のために命を落とした全ての人々に、公の場で哀悼の意を表明できることは素晴らしいことだと思います。(このサイトは料理のまとめなので、これ以上の表現は差し控えますが。)

 

国立墓地では、全ての戦死者の墓石にアメリカの星条旗を立てていきます。そして一般国民も、各戦争で亡くした家族の墓を訪れ、故人を偲びます。

 

メモリアルウィークエンドにアメリカ人がすること

 

さて、毎年5月の最終月曜日メモリアル・マンデーとして休日になっていますが、この直前の土曜日から、アメリカではメモリアルウィークエンドと呼び、家族旅行をしたり、リユニオンを催したりすることが多いです。

親しい人々と交流を深め、思い出を語る週末というわけですね。

 

アメリカでメインの宗教はキリスト教なので、仏教徒が殆どの日本のように、お盆の墓参りはありませんが、戦死者を問わず、誰もが一斉に墓参するのは、このときくらいです。

ちなみに、このウィークエンドをめがけて、商魂たくましいお店の数々は、早くからメモリアルデー・セールというものを開始します。

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アメリカ人のメモリアルデーの食事

 

家族や親しい友人・知人の間でのパーティーが多く、初夏の兆しを示す心地よい気候の中、定番と言えば、個人の家庭の裏庭で行われるバーベキューです。

ホストになる家庭は、大抵、メインになる肉や魚を用意し、参加者は、野菜やサラダなどの副采やデザート、またドリンク類などを持ち寄って、楽しくワイワイ行います。

バーベキュー

アメリカの学校は6月半ばで学年末を迎えるし、卒業式も間近なので、学校のグループが集まり、公園のピクニックサイトを借りてバーベキューをすることもよくあります。

そういうところでは、もっと簡単に、ホットドッグやバーガーに、とうもろこしを焼いたり、市販のポテトサラダやコールスローを用意して、極力負担を軽くします。

 

トウモロコシのトマトバジルバター

 

そもそも、アメリカ人のポットラックパーティーというと、殆どの参加者は、買ってきたものを持ち寄ります。ですので、食べ物の質は、あまり期待できません。

その点、海外でも、日本人主催のポットラックパーティーになると、ほぼ全員手作りを持ち寄るので、まず当たりはずれがなく楽しめます。

 

私は健康上の面から、できるだけ家では赤肉を食べる回数を減らしているので、バーベキューをするときでも、白肉と言われる豚肉や鶏肉のほか、シーフードを使うことが多いです。

メモリアルデー用に作ったわけではありませんが、過去にバーベキューと名が付く料理の何点かを紹介したいと思います。

 

メインの料理では、バーベキューチキンがあります。チキン一羽の全ての部位を使って焼いてもいいのですが、私は胸肉が好きなので、それだけを使いました。

 

バーベキューチキン

 

シーフードでは、イカのバーベキューや、海老を使った、バーベキューシュリンプ・ニューオリンズ風を調理したことがあります。

 

イカのバーベキュー

バーベキューシュリンプ・ニューオリンズ風

 

また、ホットドッグのお供においしいバーベキュービーンズも作りました。乾燥豆から作ると手間がかかりますが、缶詰の豆を使うと時短できます。

 

バーベキュービーンズ

 

マカロニサラダのバーべキュー風味もおいしくできました。

 

マカロニサラダ・バーベキュー風味

 

これらの詳しいレシピは、私の料理レシピブログ「世界の家庭料理からもてなし料理のレシピまで集めよう」に載せています。

アメリカのパトリオット的祭日はやはり7月4日の独立記念日がメインですが、このメモリアルデーも、星条旗にちなんで、赤、青、白をテーマにしたデザート類も多く出回ります。

私も過去にアメリカの国旗をモチーフにいろんなお菓子を作ってきました。

星条旗そのもののベリーケーキは、ブルーベリーとラズベリーを使っています。

 

独立記念日のベリーケーキ

 

円形では、フロスティングで星を表したミルクケーキや、中が真っ赤なレッドベルベットケーキにもベリーを飾って、3色を出しました。

 

独立記念日のミルクケーキ

独立記念日のレッドベルベットケーキ

 

また、イングリッシュトライフルと言えば、中のスポンジの形にはこだわらないのですが、パトリオットがテーマのときには、星形に切って、外からも見えるようにしました。

 

星条旗のベリー・トライフル

 

イチゴのムースを作ったときも、ブルーベリーの青と、飾りに使うフロスティングの白で、同じようにアメリカ国旗の色合いにしました。

 

独立記念日のイチゴのムース

 

これらのデザートレシピは、私の洋菓子ブログ「手作り大好き! レシピふやそう!<お菓子の巻>」に載っています。

 

いかがでしたか?
アメリカのメモリアルデーにはどんな意味があって、人々はどのようにこの日を迎え、過ごすのか、少しイメージが湧いてこられたでしょうか?

今では、連休という貴重な休みが先行して、余暇を楽しむ方に目が行ってしまいがちですが、本来は意義深い休日なので、心豊かに味わいたいものです。

 

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