料理の英語表現

料理の英語表現は、ある程度、型を覚えてしまうと、そんなに難しいものでは
ありません。もちろん、聞いたことのない食材や食品の名前や、世界の国々で
使われている調味料などは調べないとわかりませんが。

料理の本にはたくさんおいしそうな写真が載っていて、見ているだけで楽しい
ですよね。海外の本になると、「これ、どうやって作るの?」と思うような
ものもあり、英語の表現が理解できれば、もっと興味がわいてきます。

まずは、料理のレシピに出てくる基本の英語表現に親しむことです。私もアメ
リカ人と結婚してクッキングを始めた頃は、”sautee”と”braise”の違いがよく
わからなかったのですが、今では和訳のレシピブログを出したりしています。

料理のときに使うベーシックな英語表現に関しては、材料の切り方から、食材
の下ごしらえにかかわるものや、実際の調理に使われる言葉遣いまで、必要と
思われる単語の解説をしています。

調理器具についても、ミキサーとかボウルのように、英語がそのまま日本語と
して使われている場合は簡単ですが、呼び方が全然違うものあるので、英和と
和英の両方で、わかりやすく一覧表にまとめました。

それぞれアルファベット順とあいうえお順に並べているので、探しやすくなっ
ています。例えば、アメリカで、「サランラップ」と言っても通じないので、
“plastic wrap”という必要があります。

ちょっと余談になりますが、アメリカに来てまだ間がない頃、スーパーマー
ケットで買い物をしてレジに進んだ時、”plastic or paper?”と聞かれて、何の
ことかわからず、ポカンとしていたことがあります。

つまり、買ったものを入れてあげるけど、「ナイロン袋がいいの? それとも、
紙袋がいいの?」と聞いていたんですね。でも10年くらい前から、この質問
はなくなりました。

というのは、環境問題の立場から、ナイロン袋を多用してゴミを増やすのは
やめようという動きが活発になり、自分で買い物袋を持っていかなければ、袋
代を取られるようになったからです。いいことですね。

さて、料理の英語表現に戻りますが、食材や食品名は固有名詞になるので、
そのものの名前を知らない限り、どんなものを指しているのかわかりませんね。
これは、グループ別にリストアップして説明します。

アメリカに住んでいると、肉の種類は確かに豊富にあります。牛肉、豚肉以外
にも、子牛肉や子羊肉、鹿肉やうさぎ肉、バイソンやバッファローもあります。
4つ足以外では、鶏や七面鳥の他にも、鴨やダチョウなどいろいろです。

日本にいた頃は、肉と言えばステーキか、すき焼きや生姜焼きにする薄切り肉
のどちらかで、牛の部位を考えたことはありませんでしたが、アメリカのスー
パーでは、”chuck”とか”round”など、いろんな名前がついた種類があります。

魚の種類も想像以上に豊富です。ただ、日本の魚市場の感覚と違って、一匹が
とても大きくて、切り身でしか売ってないものがほとんどです。たまに冷凍
セクションでは、聞いたことのない名前の魚を目にすることがあります。

何でも試したくなる性分の私は、以前に”barramundi”という魚を見つけて買っ
て帰り、家で調べてみたら、熱帯地域の海に住む大型の肉食魚ということが
わかってびっくりしましたが、普通に調理して食べることができました。

野菜や果物も、アメリカの他州からだけではなく、世界の各地から輸入されて
入ってくるので、日本では見たことのなかったものを発見することがあります。

スターフルーツなんかにしても、薄切りにすると、本当に星の形になって綺麗
なので、特にクリスマスシーズンの飾りに使ったりしています。

食材や食品は、物の名前として覚えればいいので、ストレートで分かりやすい
のですが、英語のレシピで時々厄介なのは、物の形状を表すときの形容詞や、
調理の程度を表す副詞とかの抽象的な英語表現ですね。

味覚を表す料理の表現も、英語と日本語とで微妙な温度差が見受けられるとき
もあるので、適切な訳し方が難しいこともあります。

食べ物を数えるときの単位は、日本語の方が複雑になっていると思いますが、
英語の場合は、単数と複数の扱いが解釈によって違うときもあるので、その点
は表現を選ぶときに注意が必要です。

日本語にも決まり文句があるように、英語にも料理や食べ物にまつわるフレー
ズがいくつかあります。最後に1つ、英語学習者のエピソードを紹介しておき
ます。

「朝飯前」という意味の英語表現に、”a piece of cake”というイディオムが
あります。これを、「そんなの簡単よ、私(僕)に任せてよ。」というつもり
で”a piece of pie”と言ってしまうと、全く別の意味になるのでご用心。

これを言ったのは私ではないということを前置きした上で、なぜ、パイでは
なくケーキなのか考えてしまいます。パイ生地は確かにコツがいるけれど、
デコレーションケーキの方が作るのに時間がかかるんですけどね。

ケーキは美味しくてあっという間に食べてしまうという意味かな? 
あんまり深く考えない方がよさそうですね。

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