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アメリカのりんごの種類は、一体どのくらいあるのでしょうか?
世界には何万という種類が存在すると言われています。日本にも極めて多くの林檎が出回っていると思います。
アメリカのニューヨーク州には、「ビッグアップル」というニックネームが付いていますが、リンゴの産地という点では、ワシントン州がダントツです。
具体的には、2つの大きな川が合流している所にあるウェナチーという街が最も名の知れたりんごの産地です。
このページでは、ワシントン州のスーパーでこれまで買ったことのあるリンゴを中心に、どんな種類があるのか、写真を添えて、大きく色別に代表的なものをまとめてみました。
アメリカのりんごの種類
<赤黄系りんごの種類>
“Autumn Glory”
オータム・グローリーは、ワシントン州産で、フジとゴールデン・ディリシャスの間の子。とても甘く、シナモンの香りとキャラメルの味がする。人によっては、アップルソースを食べているようだという感想も。
“Ambrosia”
アンブロシアは、カナダで人気の、ジョナゴールドとゴールデン・ディリシャスをかけ合わせてできたりんご。デザートのみならず、穀類や根菜類との調理にも相性が良い。
“Braeburn”
ブレイバーンは、ニュージーランド原産のりんご。身は中くらいの硬さでジューシー。バランスの取れた味なので、生で食べても焼き菓子にしてもよい。
“Cameo”
カメオは、ディリシャス系のりんごの親戚と言われ、皮には、赤い筋が入ったようになっているのが特徴。シトラス系の甘酸っぱさがある。
“Cosmic Crisp”
ワシントン州の大学が独自に開発したりんごで、ハニークリスプが人気を博した後、何とかオリジナルの種類を生み出せないかと、20年ほどかかってやっと仕上げた作品。名前の由来は、皮に出ている斑点の模様が星を散りばめた宇宙のようだからというもの。甘味があってクリスピー。
“Envy”
エンヴィーはニュージーランド産のりんごで、ルビーのような赤い皮の下には少し緑色をのぞかせている。白っぽい果肉は酸化に強く、ほぼ年中収穫できる。
“EverCrisp”
エバークリスプは甘くてジューシー。両親はフジとハニークリスプ。歯ごたえがしっかりしていて、アップル・クリスプやアップルパイにもってこいのリンゴ。
“Fuji”
フジという名前からわかるように、日本原産ですが、アメリカでも80年代から生産されるようになる。クリスピーな歯ごたえで、今では最も人気の品種の1つ。
“Gala”
ギャラはニュージーランド原産とは言え、今では広範囲に育生されているりんご。やや甘めなので、パイやケーキを焼くと美味しい。
“Grapple”
グレイプルと発音するりんごは、ワシントン州が特許を取って、コンコルド・グレープのフレーバーを注入して作ったもの。つまりブドウ風味が楽しめる種類のりんごということ。
“Honey Crisp”
ハニークリスプが量産されるようになったのは比較的最近で、酸味が少なく適度な甘さを保っている。身は軽く、あまり詰まっていないので、逆に運搬中に傷つくことが多い。ミネソタ大学が開発したりんごの種類。
“Hunnyz”
ハニーズは、ワシントン州の新種。甘いながらもシャキッとした食感。サラダに入れてもいいし、ソフトなブリーチーズやナッツと一緒にミニボードに載せて、カクテルタイムのお供にするのも良し。
“Jazz”
ジャズの皮には、バラのような赤のほかに、黄緑から橙色まで混在している。北半球でも南半球でも収穫され、ほんの少し梨の香りもする。
“Jonagold”
ジョナゴールドは、ゴールデン・ディリシャスとジョナサン(紅玉)の交配によってできた、オールパーパス型のりんごで、どんな料理にも合う。甘酸っぱく、とてもジューシー。
“Kanzi”
カンジは、ギャラとブレイバーンを親に持つ、ヨーロッパで生まれた林檎で、今ではワシントン州で栽培されている。歯触りはクリスピーで、甘酸っぱい味。果肉が変色しにくいのが特徴。
“Koru”
コルは、フジとブレイバーンを間違って掛け合わせたことからできた、ニュージーランドの最近の品種。甘くクリスピーで、バニラとスパイスの味を感じる。
“Lady Alice”
レディー・アリスは、クリーミィ-な黄色に赤が覆いかぶさったような色合いで、甘酸っぱく、少し蜜の味がするりんご。
“McIntosh”
マッキントッシュは万人向けのりんごで、甘酸っぱい味。調理すると崩れやすいので、焼き菓子には不向き。
“Mountain Rose”
マウンテンローズは、1950年代にオレゴン州で発見された品種。皮は黄色がかったローズカラーで、中身は濃いピンク色。香りがよく、甘酸っぱくて、歯ごたえがある。
“Pacific Rose”
パシフィック・ローズは、ニュージーランド産の、スプレンダーとギャラをかけた種類で、見た目がバラ色のように美しいりんご。ワシントン州で生産されるようになったのは比較的最近。生でも調理しても良し。
“Pazazz”
パザーズは、黄緑をバックに、赤い縞模様が入ったりんごで、とても甘く、ハニークリスプに似た味。円い形からやや円錐形に見えるものもある。
“Pink Lady”
ピンク・レディーは皮が軟らかく、ピンクがかった朱色で、身はしっかりしてバランスが取れた味なので、そのまま生で食べるとおいしい。
“Pink Pearl”
ピンク・パールは、名前の通り、真珠の光沢を思わせる桃色がかったりんご。甘酸っぱい味なので、スナックやデザートにも向いている。
“Red Delicious”
レッド・ディリシャスは比較的大きめで、少しハートに近い形をしていて、皮はやや硬め。冷やして生で食べるのがよい。
“RosaLynn”
ロザリンは、黄色をベースに赤が覆いかぶさっているので、所々黄色が目立つ部分もある。果肉は酸化に強いので、サラダ作りに適している。
“Smitten”
スミッテンの皮は、背景の黄色がやや多く出て、薄い赤色が覆っている感じで、オレンジやワインの風味さえある。チーズやピーナッツバターとも合う。
“Snap Dragon”
スナップドラゴンは、ハニークリスプから生まれたリンゴで、ニューヨークで栽培されている品種。酸味より甘味の方が強く、バニラやメロンの風味がある。
“Sonya”
ソーニャは、上部が幅広く、下部がすぼまった形をしている。フローラルな香りが楽しめ、ほぼ年中、北半球でも南半球でも収穫される。
“Spartan”
スパルタンは、元をたどれは1920年代にカナダの研究所で育てられたもの。元種はマッキントッシュ。小ぶりで甘く、シャキッとした食感で、身はとても白い。家庭栽培にも適している。
“Sugar Bee”
シュガー・ビーは、ワシントン州のカスケード山脈にある果樹園発で、ハニークリスプ系のりんご。名前のごとく、甘くジューシーで、焼き菓子にも最適。
“Sweet Tango”
スウィート・タンゴの皮は真っ赤なのに対し、中の身は真っ白でそのコントラストが鮮やか。かじるととてもクランチーで、シャープな音さえするが、とてもジューシーで甘いりんご。
“Sweetie”
スウィーティというりんごは、ギャラとブレイバーンをかけ合わせてできたもの。ジューシーで、身はしっかりして甘い。
<黄緑系りんごの種類>
“Golden Delicious”
ゴールデン・ディリシャスは、皮が薄く、身はシャキッとして、甘くマイルドな味。どこのスーパーでも手に入る、最も一般的なりんごの1つ。
“Granny Smith”
グラニー・スミスは、元はと言えばオーストラリア産のりんご。艶のある緑色の皮をしていて、身はしっかりとシャープな味。サラダに最適。
“Opal”
オパールは、レモン・イエローの皮をしていて、中の実もクリーミィ-な黄色。ゴールデン・ディリシャスとトパーズを交配したりんごで、ココナッツやバナナの香りもする。
以上が、私が過去に食べたことのあるアメリカで販売されているりんごの種類です。
世界的にみると、中国の生産量が最大ですが、アメリカは2位につけ、3位がポーランドということです。
上記で説明したように、2種類のりんごをかけ合わせたものもよく出ていて、そこから更なる交配物も登場したりするので、今後もどんどん新しいりんごの種類が増えそうです。