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お菓子の本で英語で書かれたものを紹介していきます。このページに挙げるものはすべて私の本棚にあるものです。
「お菓子」という言葉は、実は日本独特の言い回しなんですね。最近では確かに、「スイーツ」という言葉に代表されることが多いのですが、英語の直訳はありません。
今回は洋菓子に特化した本を選んで、ジャンル別に簡単な説明を加えて紹介していきます。
お菓子の本(英語版)
【ケーキ編】
“The Cake Bible” by Rose Levy Beranbaum
この本を初めて手にしたときは、「これでケーキを極めることができる」と思いました。そのくらい何もかもが丁寧に書かれています。
出来上がりの写真は代表的な物しか載っていませんが、分量の表示が、いつも「かさ」と「重さ」また、オンスとグラムの両方で記載されているので、とても便利です。
作り方の説明が懇切丁寧なだけでなく、その背後にある理屈も解説してくれるので、納得して作ることができます。
まず基本のレシピを載せて、その応用の仕方にも触れ、作った後の出し方や保存の仕方にも言及しています。
ケーキ作りが上手になりたい方には、マストの1冊です。
“Bon Appetit: Cakes”
私はしばらくの間、料理雑誌の“Bon Appetit”を購読していましたが、この本はシリーズになっていて、各ジャンルごとに、過去に出版したものの中から、選りすぐりのレシピを集めています。
簡単に作れるパウンドケーキやコーヒーケーキから、少し手のかかるレイヤーケーキやロールケーキに、特別なイベントケーキに至るまで、各種そろっています。
“The Petit Four Cookbook” by Brooks Coulson Nguyen
プチフールは、かわいくて見栄えのするお菓子ですよね。およばれしたときの手土産にも、もってこいです。
小さいものをたくさん作るのは手間がかかりますが、シーズンごとのテーマに合わせた物から、ベビーシャワーやウェディングギフトにしてもいいようなものまで、楽しそうなものがたくさん載っています。
【パイ・タルト編】
“The Pie and Pastry Bible” by Rose Levy Beranbaum
初めに「ケーキバイブル」を買って感動したので、同じ著者のパイ編も購入することにしました。
パイやタルトだけではなく、ビスケットやスコーンに、イーストを使って作るペイストリー類に至るまで、広範囲の焼き菓子をカバーしています。
【クッキー編】
“The All-American Cookie Book” by Nancy Baggett
息子が大学の寮生活を始めた頃には、よくクッキーを焼いて送っていました。アメリカでは、「ケア・パッケージ」と呼んでいます。
もちろん、自分の息子だけではなく、数種類のクッキーを大量に焼いて、郵送中湿気てこないように缶に入れた上、まとめて段ボールに入れて、同じフロアの仲間で食べられるようにして送りました。
今この本を手に取ってみると、これも作った、あれも作ったというレシピを目にし、懐かしく思います。
ブラウニーやバークッキーなど、焼いてから四角に切るタイプの物も含めて、数多くのレシピが、豊富な写真入りで載っています。
“Company’s Coming: Cookies” by Jean Pare
このクッキー本は、上記の本よりもっとカジュアルなタイプなので、レシピの長さも、ほとんどが半ページほどのものです。初心者向きですね。
【カップケーキ編】
“500 cupcakes” by Fergal Connolly
日本にもカップケーキ専門店が出るようになりましたが、アメリカでは早くからチェーン店ができています。
でも正直言って、英語のレシピで作るカップケーキは、その殆どが、大量のフロスティングを伴うので、やや引いてしまいます。
ただこの本では、お菓子だけではなく、スナック の部類に入るカップケーキも取り扱っているし、アイシングのないマフィン類もたくさん登場するので、持っています。
【チョコレート編】
“The Joy of Chocolate” by Judith Olney
アメリカのチョコレートラバー(愛好家)は、その程度が半端ではありません。食べ出したら止まらない人が少なくありません。
この表紙を見てもわかると思いますが、キャベツを使ってチョコレートコーティングをしたりするような、かなりマニアックな本です。
この本の中から作ったもので自画自賛できるものは、チョコレート・ラズベリートルテです。
【その他】
“Creme Brulee” by The Bonjour Way”
クレーム・ブリュレが、レストランのデザートメニューに入っているときには、ほぼ必ず注文してしまうほど、大好きなデザートの1つです。
この本は、クレーム・ブリュレの最後の仕上げに使う、焼け焦げを簡単に作れる、トーチを販売している会社が編集したものです。
基本のレシピから、フレーバーを変えて作るもの、また普通のラムカンで焼くパターンのみならず、タルトやクーヘンなども載っているので、応用も楽しめます。
“Pancakes & Waffles” by Lou Seibert Pappas
アメリカの週末の朝食といえば、パンケーキやワッフルが人気。
市販のミックスパウダーを使ってもいいのですが、時間のあるときには、1から混ぜて作ると、やっぱり美味しいですね。
ベーシックなものからフレーバーたっぷりのものまで、また、アメリカン・ワッフルにベルギー・ワッフルの作り方も載っています。
生地のレシピだけに終わらず、トッピングのソースやシロップの作り方も学べます。
“The Essential Dessert Cookbook”
写真が豊富な、デザート全般にわたるレシピ本です。お菓子作りに必要な基本の器具の写真も一覧で載っています。
まだ洋菓子を作り始めて間がない頃によく見ていた英語の本です。
“the baker’s bible” by Deborah Gray
「ベーカーのバイブル」とタイトルにあるように、焼き菓子全般を総括するレシピ本で、よく利用しています。
この本も出来上がりの写真が豊富なので助かります。大判で厚く、350種類以上のレシピが載っています。
“Baking Illustrated”
私は、”Cook’s Illustrated”という料理雑誌を購読していますが、この本は、その会社の編集によるものです。
イーストパンからピザ、ケーキやパイ・タルトに至るまで、焼き菓子の基本を解説している英語の本です。
カラー写真はあまりありませんが、作り方の手順をイラストで説明していることが多く、それぞれのお菓子の特徴や、科学的な考察などについて触れることもあります。
お菓子の知識を蓄えるのにもいい本です。
いかがでしょう?
私も洋菓子作りを始めて30年になるので、お菓子のレシピ本も増えました。
でも、これ以上に持っているのが、ケーキデコレーションの本です。この分野に関しては、やはり英語の方が豊富にあります。そちらはまた改めて紹介したいと思います。