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カリフォルニアには有名な食べ物がたくさんあります。日本人もたくさんいれば、日本からの旅行スポットとしても人気なので、話題のフードが取り上げられることもしばしば。
日本とほぼ同じくらいの面積の中に、日本の約3分の1の人口がいて、その中の3割5分以上はヒスパニックというから、メキシコ料理も豊富です。
では、具体的にどんな食べ物が知れ渡っているのか、カリフォルニア州で有名な料理や飲み物も含めて、リストアップしていきます。
カリフォルニアで有名な食べ物
人気のファーストフード
In-N-Out Burger
イン・アンド・アウトを語らずして、アメリカのハンバーガーは語れない!1948年、カリフォルニア州で初めてのドライブスルー・バーガーショップが誕生。
中でも最も有名な “Double Double” は、60年代になってからですが、メニューに登場した時はたったの60セント。チーズとバーガーがダブルになった「アニマル・スタイル」は、何と670カロリー。
フライドポテトとミルクシェイクを追加したい人は、バーガーパン抜きの「プロテイン・スタイル」、520カロリーで我慢した方がよさそう。
何せ、店舗は西海岸のみの展開で、地元ワシントン州にも未達なので、カリフォルニアに旅行した時に1、2度味わっただけ。パテがカリッとしていてしつこくなく、行列を待った甲斐があったというもの。
Egg Slut
東京にも店舗がオープンしたので、ご存知の方も多いと思います。私はロサンゼルスの店で、搾りたてのカリフォルニア産オレンジジュースと一緒に、目玉の “SLUT” を注文しました。
あの、ガラス瓶に入った、マッシュポテトの上に載った、トロトロの卵。放し飼いにされている鶏の卵を使って作られていますが、もうたまらなく美味しかった!!!もう一度食べたい。いや、二度三度。
Chicken and Waffles
チキン&ワッフルはアメリカ南部に多い食べ物ではあるものの、1975年にニューヨーカーがLAに開いた “Roscoe’s House” のチキン&ワッフルは、瞬く間にカリフォルニアで有名になりました。
オバマ元大統領が来店したことがあり、”3 wing country boy chicken-and-waffle combo” を注文してからは、このメニューは、”Obama Special” という名前に変更されたのです。
有名な魚介類スープ
Cioppino
チョッピーノは、私も家庭でたまに作りますが、やはり地元で獲れた新鮮な魚介類を盛り込んだ、”Fisherman’s Wharf” のレストランで食べるチョッピーノは格別だと思います。
トマトとワインのソースをベースに、イカやカニ、ムール貝や白魚をふんだんに使って作られるシーフードスープは、サンフランシスコのリトルイタリーが発祥の地だと言われています。
Clam Chowder
クラムチャウダーも、北米では両海岸沿いではどこでも人気の食べ物ですが、サンフランシスコ・スタイルは、巨大なサワードーパンに穴を開け、実だくさんのチャウダーを入れて出すのが有名です。
アメリカ全土に広がったサラダとパン
Avocado Toast
今や日本でも話題のアボカド・トースト。全米でも有数のアボカド産地のカリフォルニアとしては、ワカモレだけを作ってるわけにはいきません。噂ではロス発祥説とオーストラリア発祥説があります。
基本はトーストにアボカドマッシュを載せればいいわけですが、好みでチーズやキャビア、玉ねぎ、にんにく、トマトなどの野菜に、シトラスジュースを垂らしたり、チリペッパーで味を絞めたり、様々な工夫ができます。
Cobb Salad
コブサラダについては、サラダのページでも触れているのですが、これは純粋にLA発祥です。有名なハリウッドにあるブラウン・ダービーというレストランのオーナーシェフが開発したんですね。
といっても、何か新しいものを作ってやろうと思って作ったのではなく、夜中にお腹がすいて、台所にあった残り物にベーコンを混ぜてフレンチドレッシングで和えたらおいしかったという話です。
そのシェフがコブという人だったので、サラダの名前になったんです。ベーコン以外で大抵入るものは、各種レタス、チーズ、トマト、ゆで卵、鶏肉、アボカドといった感じです。
Ranch Dressing
ランチ・ドレッシングは、アメリカでは多分一番人気のドレッシングかもわかりません。発明したのはヘンソンさん。カリフォルニアのサンタ・バーバラに牧場(ランチ)を持っていました。
1954年頃、経営する牧場に来たお客さんのためにホームメイドサラダを作ったところ、そのドレッシングが独り歩きして絶大な人気となり、1972年に “Clorox” という会社にブランドの権利を売ったのです。
その11年後には、瓶入りのランチ・ドレッシングが発売になり、あっという間に、ドレッシング・ナンバーワンの売り上げを記録することとなりました。
バターミルクをベースに、にんにくや玉ねぎ、塩やハーブ類を混ぜたオリジナル・ドレッシングの他、今では世界中で、ホウレン草やベーコン味など、バリエーションも加わって販売されています。
庶民派のメキシカン
Fish Tacos
カリフォルニアでも特にサンディエゴで人気が高いのが、フィッシュ・タコスです。家でも簡単に作れて、白身魚に限らず、貝柱やエビ、ソフトシェル・クラブなど、手に入る新鮮な素材で楽しめます。
Adobada Tacos
アドバダというのは、スペイン語で “marinated” の意味なので、このタコスの具材に使う豚肉は、レッドチリソースにビネガーやオレガノを加えた液に漬けおきしてから調理します。
これもやはり、メキシコと国境を接しているサンディエゴでは有名なタコスで、私はまだ食べたことがないのですが、かなり辛そうです。
Carnitas Burrito
カル二タス・ブリトーは通常、豚肉、豆、ご飯がびっしり入ったフラワートルティーヤの巻物ですが、サンフランシスコにある “La Taqueria” という有名レストランのヒット・メニューには米粒が入っていません。
アメリカの世論調査を分析する団体に、(大統領を選出する選挙人の数からきている)”FiveThirtyEight” というのがあって、2014年には、ここの看板ブリトーが全米のベストブリトーに選ばれたのです。
また2017年には、料理界のアカデミー、”the James Beard Foundation” が、アメリカンクラシックとして表彰しました。ちなみにこのレストランがある地区の名前から、このブリトーは、“Mission Style” と呼ばれています。
更に、ブリトーを作ってから、両面を焼いて仕上げた、“Dorado Style” というのもあり、お客さんのリクエストも多いようです。レビューを見てみましたが、”crispy & moist” とのこと。一体どうやって両立させるのでしょうか。
アジア料理の定番
California Roll
イミテーション・クラブとアボカドと胡瓜が入ったあの超有名な寿司ロール。名前にカリフォルニアが付いているので、ここでも取り上げることにしましたが、発明の起源は諸説あります。
カナダのバンクーバーにあるレストランシェフや、ロサンゼルスのリトルトーキョーのレストランシェフをはじめ、数名のシェフの名前が挙がっていますが、詳細は省きます。
いずれも日本人で、まだ北米に寿司ブームが来てない頃に、海苔巻きを食べ慣れておらず、生臭い魚も苦手なアメリカ人が食べやすいスタイルを開発しようとしたのがきっかけです。「必要は発明の母なり!」
Xiaolongbao
このスペルを見ても何のことかわかりにくいと思いますが、「小籠包」のことです。英語では、説明口調で、”soup dumplings” と言ったりします。これはやはりレストランで出来立てを食べるのが一番ですね。
ロサンゼルスの北東に位置する “The San Gabriel Valley” という所は、”dim sum” のメッカだそうで、ダンプリング・ハウスがひしめいています。
Korean BBQ
アメリカの中で韓国人の数は、カリフォルニア州が一番多いらしく、このバーベキュー以外にも、シーフード・パンケーキや、コチュジャンを利かした料理の数々も楽しめます。
スナック菓子
Cruffin
元祖クラフィンは、2013年にオーストラリアのメルボルンで作られたようですが、翌年アメリカに導入したのは、サンフランシスコの “Mr. Holmes Bakehouse”。今でも毎日売り切れるそうです。
クロワッサンとマフィンを掛け合わせた、ハイブリッド・ペーストリーは、あっという間に全米に広がりました。地元ワシントン州の日本のベーカリーでは、抹茶のアイシングをかけて売っていたので早速試食♪
Maple Bar Doughnut
アメリカ人の朝食特集でも触れましたが、仕事に行く前に、コーヒーとドーナツで朝食を済ませる人たちは結構います。中でもロサンゼルスはドーナツ熱が高いと聞いています。
細長い長方形スタイルのドーナツにメープルのアイシングをかけたドーナツは、口に入れやすく、量的にもほどほどで、人によってはコーヒーマグに浸すのに便利な形と言えるでしょう。
特徴あるデザート
Garlic Ice Cream
カリフォルニア州で、アメリカ全土のほぼ9割のにんにくを生産してるんですね。ギルロイという街では毎年7月末に、ガーリック・フェスティバルが行われます。
普通の感覚では、ニンニクはおかずになるもの、ですよね。でもこの地ではデザートに変身!お祭りに行くと、ミニサイズのコーンに入ったガーリック・アイスクリークが無料でふるまわれるそうです。
食べた人によると、ほのかに後味が残るくらいだとか。他にもガーリック・パイナップル・アップサイドダウンケーキとか、ガーリック・チョコレート・ピーナッツバターカップとか・・・・・。
Lemonade Ice Pop
カリフォルニアはもちろん、柑橘類の宝庫です。オレンジ、ライム、レモンなど、個人宅の庭でもあちこちで生育しています。
タホー湖の南に、“Angora Lakes Resort” という所があって、海抜1200メートルほどに位置しているのですが、1920年代からここで作っているレモネード・アイスキャンディーが有名なのです。
このリゾート地に行くには、途中まで車で行けるのですが、最後の山道は歩いていかないと行けません。でも、この搾りたてのレモンを使用したアイスキャンディー目指して、人々は出かけるそうです。
カリフォルニアを代表する飲み物
アメリカの50州全てが決めているわけではありませんが、各州によって、州を代表する飲み物を公式に決めているところがあります。カリフォルニアでは、大人の飲み物、ワインが “state drink” なのです。
カリフォルニア州の “Napa Valley” には、アメリカの86%のワイナリーが集まっているといいます。主な理由は、この地域が地中海気候に似ているため、葡萄の生育に最適なのですね。
ちなみに、州の公式ドリンクとして、アルコールを指定しているのは、他にアラバマ州とバージニア州だけです。
カリフォルニア州公式の食べ物
アメリカは多くの面で、各州が独立の自治を与えられているので、州公式の食べ物を指定する、しないも自由です。
カリフォルニア州の場合、農産物の生産が群を抜いているので、州の食べ物も複数指定されています。
・州の野菜---アーティチョーク
・州の果物---アボカド
・州のナッツ---アーモンド
・州の穀物---米
上記が主なものです。アーティチョークは実に、アメリカの生産量の99%をカリフォルニアで占めているので、当然ですね。
おまけに非公式ながら、カリフォルニアの州のデザートは、「アボカド・フルーツパフェ」だそうです。
最後に注意ですが、アメリカ国内で州境を超えるときには検閲があるときがあります。
カリフォルニア州は、上記のように農産物が州の大きな経済の一部になっているので、野菜果物、ナッツ類を他州から持ち込むことはできません。
昔、子どもが小さくて家族でドライブ旅行を楽しんでいたとき、州境が近づいてくると、残りの野菜果物を慌ててお腹に入れていたことを思い出します。
有名な食べ物が豊富なカリフォルニアに行かれるときには、上記の名物をぜひ味わってくださいね♪