アメリカのじゃがいも料理。超有名な物からローカルまで解説

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リヨネーズ・ポテト

アメリカって、じゃがいも料理を世界一食べるのでは?というイメージがあるかもわかりませんが、実は一人当たりのポテト消費量は第5位なんですね。

世界一位のベラルーシでは、どのような食べ方をしているのか知りませんが、アメリカのじゃがいも料理はバラエティー豊かです。

 

では主にどんな調理法があるのか、実際にアメリカの家庭でよく作る料理の実例も挙げながら、ポテト・クッキングを探っていくことにします。

じゃがいも料理の英語名でアルファベット順に並べていきますね。

アメリカにはどんなじゃがいも料理があるの?

“Baked Potato”

ベイクドポテトには、アメリカでは、あの楕円形の、土ぼこりが付いままのようなラセット・ポテトが一番よく使われます。

 

丸々1個分をベイクして、上の皮を十字に切り、バターを載せてジュ-ッと溶かし、塩胡椒やパプリカなどをまぶして食べると、それだけでお腹いっぱいになります。

“Twice-baked potato”バージョンもあって、この場合は、大きめのじゃがいもをベイクした後、皮より2~3m内側だけを残して中身をくり抜きます。

 

これをボウルに入れ、サワークリームやチーズ、ミルクなどの乳製品に、ベーコンビッツやネギも加えて混ぜてから、また元の皮に戻します。

最後におろしチーズを振りかけて、再度オーブンで焼いて仕上げるのですが、かなりリッチです。

 

“Crash Hot Potato”

クラッシュ、というのは、「つぶす」という意味なのですが、このじゃがいも料理では、ポテトをゆでた後、完全にマッシュにしてしまうのではなく、少し形を残した状態にします。

ポテトのクラッシュ

味付けは、アメリカ風のポテトサラダに似ていますが、温かい内に出します。ある程度歯ごたえもあり、なかなか美味しく作れました。

 

“French Fries”(Fried Potato)

これは、いろんな呼び方がありますが、アメリカでは、「フレンチ・フライ」が一般的です。もちろん「フライド・ポテト」でも通じます。

 

もう解説の必要もないかと思いますが、あの細長く切ったじゃがいもを揚げたものですね。野球場に行くと、にんにくの匂いがプンプンする“Garliky French Fries”が山盛り出てきたりします。

ラセット・ポテトを皮つきで揚げているものもあれば、“Shoestring Fries”と言って、ほぼ、もやし状に、ものすごく細くしたものあったり、いろいろです。

 

“Hash Browns”

ハッシュブラウンは家では作らないのですが、アメリカでの旅先のホテルやレストランの朝食に、よく出てくるじゃがいも料理です。ささがきにしたジャガイモをまとめて、フライパンで焼きます。

形はこだわらず、パンケーキ風にまとめているものが多いですが、日本では、小判型に成型したものを、ハッシュポテトとして、よく冷凍で売っているようですね。

 

“Mashed Potato”

サンクスギビングやクリスマスディナーに肉料理が出るときには、必ずと言っていいほど一緒に出てくる料理です。

特に感謝祭で七面鳥をいただくときには、マッシュポテトにグレービーがないと完結しない気がします。

基本のマッシュポテト

基本は、ゆでたてのじゃがいもを押しつぶしてバターを溶かし入れ、塩胡椒やクリーム類を混ぜて滑らかにのばしていきます。

マッシュポテト・チェダーチーズ入り

チーズを入れてリッチな味わいにしたり、ハーブやコーンを入れたりすることもあります。

ポテトとコーンのマッシュ

変わり種としては、一度、紫芋を使って、紫色のマッシュポテトを作ったこともあります。

紫芋のマッシュ

 

“Potato Chips”

アメリカ人とポテトチップスは、切っても切り離せませんね。かつて私の主人も、現役時代には、仕事から帰ると夕飯ができるまでの間に、まずビールとポテトチップスをムシャムシャ。

お陰で、知らない間に蓄積されていた中性脂肪値が、グラフに入らないほど上昇し、生命保険の切り替えに支障をきたして、初めて気づいたという、愚かな話です。

 

この、ポテトを薄切りにして油で揚げたチップス類は、どんどんバラエティー豊かになって、ポテトに限らず、いろんな種類の野菜、例えばビーツとかケールのような素材でも作られるようになりました。

でも、ポテチを家庭で作る方はごく少数だと思います。私も作ったことはありません。そこまでして、という感じですよね。

 

“Potatoes O’Brien”

ポテトオブライアンも、ハッシュブラウンと並んで、よくアメリカンスタイルの朝食のサイドディッシュに出てくるじゃがいも料理です。

 

ポテトの角切りに、通常は緑と赤のパプリカや玉ねぎも角切りにして、フライパンでよく色づくまで焼いていきます。

朝の時間のないときに一から料理しなくても、野菜類を全て切っておいて、全体に油を絡めた状態でジップロックに入れて冷凍しておくと、起きてからすぐに調理できて便利です。

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“Potato Salad”

ポテトサラダは、大きく分けると、マヨネーズやサワークリームを入れてクリーミィ-に仕上げるものと、オイルとビネガーであっさりした味付けをするものとがあります。

フレンチ・ハーブ・ポテトサラダ

いろいろ試してきましたが、私はやっぱり、キューピーマヨネーズで作る、日本式のポテサラが好きですね。

 

“Potato Skins”

ポテトスキンも、言ってみれば、“Twice-baked potato”の種類に入るのですが、こちらは、一度ベイクしたじゃがいもを半分に切って中身をくり抜いた後、ポテトの身を戻さないところが違います。

 

と言っても、薄皮だけ残すのではなく、全体に5mm程度の身は残してくり抜き、中にはチーズやクリーム、ベーコンといった素材を入れて味付けし、二度焼きします。

カリッとした状態まで焼くので、酒の肴にもよく合い、ファミレスや、ハッピーアワータイムによく出されるじゃがいも料理です。

 

“Potato Wedges”

ポテトウェッジは、外食であれば、パブハウスのバーメニューにも出てきますが、家でも簡単に作れるじゃがいも料理で、私もよくサイドディッシュに調理します。

ローストポテト・レモン風味

じゃがいもをくし形に切ってジップロック袋に入れ、好みのおろしチーズや、にんにく、またオニオンパウダーなども味付けに加え、油を垂らして、袋をユッサユッサします。

中身を取り出してオーブンに入れ、爪楊枝がスッと刺せるようになるまで、約30分ほど焼くと出来上がりです。

 

“Roast Potato”

フライド・ポテトの代わりに、塩胡椒にオイルをかけてベイクする方が、健康的ですね。

プチポテトのロースト

ローストするときに、少しハーブをまぶしたり、レモン汁を落としたりして、フレーバーを付けると、よりおいしくいただけます。プチ・ポテトでも作ってみました。

 

“Salt Potatoes”

アメリカのニューヨーク州にある、シラキュースという所に伝わる地元のじゃがいも料理です。

 

ニューヨークと言えば、多くのアイルランド人が入植していますが、19世紀初頭に、塩を掘り出していた工員たちの間で作られた料理のようです。

新ジャガが出始める頃、鍋にたっぷりの塩を入れた水を沸かし、ポテトをゆでます。軟らかくなったら水切りをし、温かい内に溶かしバターをかけていただきます。

 

“Scalloped Potato”

じゃがいもを薄切りにして、キャセロールに並べ、主にクリームを中心にしたソースに、バターやチーズをかけて、オーブンで焼く料理です。

ポテトの重ね焼き・わさび味

基本に加え、ワサビをソースに加えたレシピで作ったこともあります。

 

“Spudnuts”(Potato Doughnut)”

ポテトドーナツとも言われるように、マッシュポテトやポテト粉を使って作るドーナツです。

ドーナツなので、イーストを使って作りますが、外はカラッと、中身は軽いけど、噛み応えのある感触です。

 

“Sweeney Potato”

大戦後、よく家庭で調理された“Company Potatoes”という料理のバリエーションらしいのですが、新聞に載っていたレシピを試してみようと思って作ってみました。

スウィーニー・ポテト

じゃがいもを角切りにして煮たら、クリームチーズ、溶かしバター、サワークリーム、牛乳を混ぜたソースを絡めて、キャセロールに入れ、更におろしチーズをたっぷりかけてオーブンで焼きます。

ソースの中身を見ただけでも、カロリー・リッチな料理です。

 

“Tater Tots”

オレアイダ(”Ore-Ida”)社が商標登録しているテイタートッツは、ティッシュペーパーと言えばクリネックス、で通じるような感覚で用いられているじゃがいも料理の名前です。

おろしたポテトを、一口で食べられる小さいシリンダー型にまとめて揚げたものですが、他の会社でも、名前を一部変えて各種冷凍食品を作っています。私も子供が小さい頃、よく利用しました。

 

 

いやあ、こうしてみると、地域独特の料理も含めて、アメリカのじゃがいも料理にはいろいろありますね。

中には世界の誰もが知っていて、どんな家庭でも作ってそうな料理もありますが、私はまだ塩じゃがを食べたことがないので、機会があれば作ってみたいと思います。

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