この記事は約 9 分で読めます。
テーブルコーデはアメリカでどのように行っているのか、身近な例を挙げて場面ごとのコンセプト、モチーフやアイデアを紹介していきます。
1年を通しての季節の行事、例えば、バレンタインやイースター、感謝祭にクリスマスといったもの。
また、アフタヌーンティーパーティーや、一生に一度?の記念すべきウェディングパーティーなど。
それぞれのシーンにふさわしいテーブルコーディネートのつまみ食いをどうぞ。
特別な日のテーブルコーデ<アフタヌーンティーパーティー>
私は自宅で時々アフタヌーンティーパーティーを開くのですが、いつもお菓子作りに追われて、テーブルコーデの方まで気が回らないことが多いです。
でも個人宅以外でも、チャリティー目的で、皆で力を合わせてティーパーティーを催したことがあるので、その時のテーブルセッティングをお見せしようと思います。
東日本大震災の数年後、まだ心配の多い子どもたちのために行ったもので、対象者が日本人や日本人をよく理解してくださるアメリカ人だったので、テーブルの上には鶴の折り紙もあります。
桜の時期でもあり、優しい雰囲気を出すためにも、主催者が淡いピンクをメインカラーにしました。中央のキャンドルプレートにも、きれいな紙細工が施してあります。
<ウェディングパーティー>
アメリカでの初めてのウェディングパーティーは自分のとき。これは今から30年前になるので、まだデジカメを持ってないときで、良い写真が残っていません。
それから、甥の結婚式に3回出席。そして、最近我が息子の結婚式に親として参加。アメリカでは、新婦側がウェディングを取り仕切る習わしなので、私は楽チン♪
でも結婚式前夜に打ち合わせを兼ねて、両家の親族及び、新郎新婦の親しい友人で式典の主要メンバーを招いて、新郎側がリハーサル・ディナーに招待しないといけないのです。
その際には通常、参加者にはお土産袋を渡します。日本のように豪華で重たい引き出物感覚ではなく、ごく簡単なスナックバッグのようなものです。
過去、甥たちの結婚式では、市販のお菓子が入っていましたが、そこはやはり手をかけたく、何日かかけて特製のクッキーとチョコレートを作って入れました。
当日の結婚式は屋外の果樹園で行われ、新婦の兄弟や両方の友人たちが手作りで舞台をセットし、見事なテーブルコーデになりました。
テーブルだけではなく、会場の設営も全て手作りの、思い出に残るウェディングパーティーとなりました。
<結婚記念日>
ウェディング・アニバーサリーの各年のテーマをご存知でしょうか?
アメリカの大手カード会社によると、1年目から15年目までは毎年のシンボルがあり、その後は60年目まで5年ごとに設定されているようです。
それも、クラシック版と、モダン・バージョンがあるんですね。参考までに、最初の5年間だけ、両方のテーマを挙げておきます。カッコ内がモダンです。
・1年目---紙(時計)
・2年目---コットン(陶器)
・3年目---皮(クリスタル)
・4年目---果物又は花(家電)
・5年目---木(銀食器)
ちなみに、ついこの間、30周年記念を迎えた私たちのモチーフは、真珠(ダイヤモンド)でしたが、高くつくので無視しました!
大抵、結婚記念日まで家で料理をしたくないので、レストランに予約して出かけます。
ですから、テーブルコーデのチャンスもないのですが、家でお祝いするときには、各年のテーマを参考に考えるとよいのではないでしょうか?
アメリカンな季節のテーブルコーデ
<バレンタインデー>
2月14日の“St.Valentine’s Day”は日本でもかなり浸透していて、チョコレート会社にとっても年間売り上げの主要な部分をカバーするときですね。
やはり、このときのメインカラーは、赤とピンク。でも、日本とアメリカで大きく違うところは、コンセプトです。
日本では、もっぱら、男女間のロマンスが中心のように思いますが、アメリカでは、大人から子供まで老若男女を問わず、全般的に愛情を示すときなのです。
だから、ハートの印はもちろんあふれかえります。
<セントパトリックデー>
3月17日の“St.Patrick’s Day”は、ご存知のように、緑を基調としたテーマになります。モチーフはクローバーですね。3つ葉でも4つ葉でもかまいません。
あと、ラッキーコインと言って、ゴールドコインをかたどったチョコレートも出たりします。これを小さい坪に入れてテーブルに置いておくのも、1つのアイデアです。
この日だけ、特定の場所の噴水や川が緑色に染まることがあるんですよ。
<イースター>
Easterは、春分の日の後に来る満月の次の日曜日ということなので、毎年日にちが変わってきますが、テーマは復活祭。
ですから、モチーフはウサギや卵で、基調となる色は、春の訪れを感じさせる明るいパステルカラーになります。
子どもたちは、バスケットを手にして庭を駆け回り、親が隠したエッグハントをするのが楽しみになっています。アメリカのホワイトハウスでもこの行事が行われます。
<独立記念日>
アメリカが独立を勝ち取った日を記念する日なので、星条旗に記される「星」がモチーフで、テーマカラーは、もちろん赤、青、白です。
この日は、アメリカの各主要都市で盛大な花火の打ち上げがあるので、飾りつけにも、花火が夜空に上がったときの形をデザインしたものも登場します。
<ハロウィン>
ハロウィンの日に仮装して通りに繰り出す人々が、日本でも多く見られるようになりましたね。むしろ、アメリカより日本の方が多いかも?
というのは、子どもは確かに、安全な住宅街のドアを一軒ずつたたいてキャンディーをせがみますが、大人は大抵個人宅や限られた場所でのパーティーに出かけるだけです。
渋谷の交差点のような風景はまれです。で、ハロウィンカラーとしては、南瓜のオレンジに、猫の黒、お化けの白といったところでしょうか。
パーティー会場では、あちこちに綿をのばして、古びた室内を演出したり、魔女が毒を仕込んでいそうなパンチボウルに、目玉に似せた何かを浮かせたり、不気味さを醸し出します。
<感謝祭>
サンクスギビングは、収穫祭なので、深まる秋の実りがテーマですね。落ち葉の時期でもあるので、茶色や黄土色などの褐色系が中心になります。
葉っぱの形をしたランチョンマットから、コースター、ナプキンなど、秋を感じさせるアイテムをいろいろ揃えると雰囲気が出ます。
もちろん、メインディッシュになるターキーをかたどった食器もあれば、豪華に見えること間違いなしです。
<クリスマス>
アメリカではキリスト教信者が多数を占めるので、広く浸透していますが、多民族間の結婚や移民も増え、今では多種多様な宗教に囲まれています。
日本のように、神道という八百万の神の信仰が基盤になっていると、他の一神教もその他大勢の神として受け入れ、寛容になれるのですが、初めから一神教のみだと難しくなります。
他宗教の友人を招く際にも、クリスマスはあくまでもキリストの生誕を祝う行事であるということは、念頭に置いておく必要があります。
子どもが小さい頃は、クリスマスディナーの際には、椅子の背もたれにもサンタの帽子カバーをかけていましたが、夫婦二人になってからは、納屋にしまったきりです。
もみの木の緑に、ヒイラギの実の赤。大雪に見舞われると困るけど、ホワイトクリスマスは楽しみたい、雪の白。この3色がメインカラーですね。
アメリカ人の中には、日本の着物に魅せられる人も多く、あの西陣織の帯をテーブルランナーに使う方もいます。金糸銀糸が入って、一段と華やかさを添えてくれます。
アメリカでは、やはり自宅に招いてパーティーをすることが多いので、テーブルコーデのアイデアが色々あると、ゲストにも楽しんでいただけますよね。
また、友人や知人のお宅に招かれたときには、どんな工夫をされているのか拝見できて、参考になることが多いです。
おもてなし教室に行ったことはありませんが、「習うより慣れろ」の精神で、楽しみたいと思います♪