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アメリカのバレンタインデーの習慣は、日本と少し違います。
チョコレートが活躍するのは、どの国もチョコ製造会社が頑張って宣伝したからですが、学校、職場、プライベートな場面によっても、対応が違ってきます。
贈り物は交わされますが、日本のようにチョコレート一辺倒ではありません。また、女性から男性にという一方通行でもありません。では、アメリカのバレンタインデーにはどのような習慣があるのか、見ていきましょう。
アメリカのバレンタインデーの習慣:人間関係
アメリカのバレンタインデーの習慣で、日本と一番違うところは、心ひそかに思いを募らせている人がいる乙女が、1年に一度、堂々と愛の告白を行うためにチョコレートを贈る日ではないということです。
したがってアメリカでは、本命にチョコレートを贈りたいがために、カモフラージュとして存在するその他大勢の義理チョコも存在しなければ、1か月後に逆方向で行われるホワイトデーも日本の創作です。
ただし、恋人や夫婦、その他のカップル以外の団体の場、つまり子供なら学校のクラス全体で、お互いにチョコ菓子やカードの交換をしたり、大人なら職場において、チョコレートの箱を共有したりすることは自然に行われています。
そもそも、どうしてバレンタインデーができたかといえば、その昔ローマ皇帝の命令に背いても、若者たちの婚姻をつかさどっていた聖バレンタインが処刑されたことを、悲しみ偲ぶ日として定められたと伝えられています。
ですので、基本、2月14日は「恋人たちの日」または「愛し合う者たちの日」ということで、長年結婚している夫婦の間でも、「愛を確認し合う日」というような意味合いもあります。
特に未婚の若者(といっても年齢には幅がありますが)には、愛を告白するいい機会なので、男性が女性にプレゼントを贈るのが通例です。バレンタインデーに、交際中の女性にプロポーズするアメリカの男性も少なくありません。
アメリカのバレンタインデーの習慣:贈り物関係
アメリカの男性は、意中の女性にどのような贈り物をする習慣があるのでしょうか? バレンタインデーに贈るのはチョコレートだけではありません。
真剣に交際を、あるいは結婚を考えている男性なら、バレンタインデーには、おそらく事前に予約をしておき、お目当ての女性を、普段は行かないような高級レストランに連れていくでしょう。
この日のレストラン予約は、評判の良い場所なら、早くからしておかないと一杯になってしまいます。私たち夫婦も新婚当初はレストランに行っていましたが、最近は混むのが嫌で、わざわざこの日には行きません。
それでも一昔前までは、バレンタインデーと結婚記念日には、主人が花束を買ってくれていましたが、最近は無駄遣いはやめようということで、きわめて現実的に暮らしています。
他の贈り物で考えられるのは、余裕のある男性ならば、ジュエリーを渡すでしょうね。もし、交際相手がまだ若く、かわいい系大好きさんなら、大人であっても、ぬいぐるみも選択肢の1つです。
一方、職場においては、みんなで一緒に食べられるように、誰かがチョコレートの詰め合わせの箱を持ってきたりします。私の主人がリタイアするまでは、手作りのチョコレート菓子やケーキを差し入れていました。
アメリカでは、糖尿病などを患っている人は別にして、チョコレートを嫌いな大人を探す方が難しいくらいです。
学校においては、特に小学校時代ですが、クラスの全員に行き渡るように、小さい袋に、カードと、市販のキャンディー袋に入っている、アルミホイルで個別包装されたハート形のチョコを入れて用意することが多いです。
大抵、バレンタインデーが近づいてくると、学校の先生がクラスの皆に、もらえない人が出ないように、何かを贈るのなら、クラス全員の分を用意するように注意するはずです。
また、保護者が担任の先生に、日頃のご指導の感謝の意を込めて、スタバとかの少額のギフトカードを贈ることも珍しくありません。ほんの気持ちです。
アメリカのバレンタインデーの習慣:手作りのお菓子
アメリカのバレンタインデーに、手作りのお菓子を用意する習慣もすたれていません。主人がまだ働いていたころは、職場の人が私が作るものを楽しみにしていました。
主人が引退するときのカードに、「あなたの奥さんの手作りのお菓子が食べられなくなるのは、とても寂しいわ。」と書いてあったのを覚えています。
では、どんなお菓子を作ってきたのか、少し写真で紹介しますね。
まず、一般的なところで、ハート型のクッキーを数種。チョコレートクッキーの半分にグレーズをかけたものと、ジャムをはさんだサンドイッチクッキー。
少し手間がかかるけど見栄えがいいのが、ハート型を3回くり抜いて、色違いの生地に交互にはめていくパズル型クッキー。手抜きをしたければ、食べられる紙をハートに切ってクッキーの上にチョコンと載せる。
次はハート型のブラウニー。生地も普通のチョコレートブラウニーでは面白くないので、1つは黒白のコンビで、もう1つはレッドベルベットチーズケーキで作りました。
もし、本命に渡すのであれば、”My Valentine”と書いた、ファッジフロスティングのチョコレートケーキはいかがでしょう。
以上は、私の料理レシピブログ「世界の家庭料理からもてなし料理のレシピまで集めよう」に詳しい作り方を載せています。
ちょっと人目を引くものでは、ケーキをアイスクリームコーンの中に入れて焼く、バレンタインケーキ・イン・アイスクリームコーン。アメリカのソフトクリームはトッピングが派手なので、本物そっくり。
バレンタインの赤を強調したいときは、やっぱりレッドベルベットケーキ。
カップケーキと、フルサイズの丸型レイヤーケーキの2種類。
トラディショナルにチョコレートにこだわりたいときは、ハート型のトリュフと、チョコのフィリングを絞り出したチョコレートカップ。後者は、市販のものを組み合わせれば、意外と簡単にできます。
最後に、我が家のバレンタイン・ディナーの後に出した二人だけのデザートを紹介。苺のアイスワインゼリーをグラスで固めて、赤いリボンで結びました。
上記の数点は、私の洋菓子専門ブログ「手作り大好き! レシピふやそう!<お菓子の巻> 」に詳細を載せています。
アメリカの習慣を参考に、どうぞ皆様も素敵なバレンタインデーを計画してくださいね。