生クリーム泡立てのコツ。しっかり立てて長持ちさせるには?

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生クリームの泡立てのコツ

生クリームの泡立てに知っておきたいコツをまとめます。

まず、生クリームの種類を知ることから始めます。次に、使う器具類の準備について。

 

それから、実際に泡立てる過程で注意することや、うまくいかないときの対処方法などを解説していきます。

その他、自宅ではなく、他の場所へ持っていく場合にできることや、ノン・デアリ-の泡立ての可能性についても触れます。

生クリームの種類を知る

まず、生クリームの性質を知っておく必要があります。アメリカで普通に売っているのは、“whipping cream”“heavy whipping cream”です。

その違いはと言うと、前者は脂肪分が30%から36%まで。つまり、日本で言う、低脂肪の生クリームですね。後者は、脂肪分が36%以上の高脂肪の生クリームです。

 

 

どちらも泡立てに使うことはできますが、低脂肪の生クリームは、素早く泡立てられる半面、長持ちしません。特に絞り袋に入れて形を作りたいときには不向きです。

それに比べて、ヘビークリームの方は、泡立てるまで少々時間はかかりますが、しっかり泡立てられるので、形も整えられ、持ちも良いです。

 

また、同じヘビークリームでも、“pasteurized”(低温殺菌)と、“ultrapasteurized”(超高温殺菌)の区別があります。

 

前者は自然な殺菌方法なのですが、後者は殺菌の過程で、かなり多くの添加物が入るので、生クリーム本来のデリケートな味も損なうことから、低温殺菌の方をお勧めします。

でも、実際に市場に出回っているのは、大量生産可能な、超高温殺菌の生クリームの方なんですけどね。

生クリームの泡立てに使う器具類の用意

大きく分けて手動と電動があります。私は大抵、泡立てたい生クリームの量によって使い分けています。

つまり、ほんの少量であれば、そもそもハンドミキサーの撹拌機によく絡まないので、泡立て棒を使うしかありません。

生クリーム少量の泡立て

あと、ウィンナーコーヒーを作るときとかに便利なのは、マグカップに差し込んで使える、簡易電動のミルク泡だて器です。これだと、大さじ2杯分くらいの生クリームでも泡立て可能です。

生クリームをコップで泡立て

 

通常よく使うのは、ハンドミキサーですが、もし生クリームを2カップほど泡立てたいときは、電動と言えどもかなり時間がかかるので、スタンドミキサーを使うことにしています。

いずれにせよ、泡立てる前に準備しておきたい大切なコツがあります。何かと言うと、使用するビーターとボウルを冷蔵庫でよく冷やしておくことです。

 

特に夏場は、冷蔵庫から生クリームを出して、その他の器具の準備を始める間にも、すでに温度が上がり、思ったように泡立たなくなることが多いです。

でも、いつも前もって計画的に準備できるとは限らないし、小型の冷蔵庫や、家族数が多い場合には、冷蔵庫に大きいボウルを入れるだけのスペースがないかもわかりませんね。

ボウルを冷やす

そういうときの対処法としては、ジップロックに、製氷皿1枚分くらいの氷を入れて封をし、ボウルに数分入れておくとよく冷えるので、同じ効果が期待できます。

ただし、もしこの方法でボウルの中に水滴がついたりした場合は、泡立てる前に必ずふき取ってから始めてくださいね。

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泡立てすぎた時の回復方法と、緩すぎる時に固める対処法

生クリームを手動で泡立てる場合には、時間がかかる半面、様子を見ながら泡立てられるので、電動を使うときのように、知らない間に泡立てすぎた、ということはありません。

問題は、スタンドミキサーを使うときです。大抵ボウルが深くて中が見づらい、ということもあるのですが、軟らかい角が立ち始めてから仕上がるまでは、よく注意していないといけません。

 

もし、あっという間に一線を越えてしまった場合は、余分な生クリームがあれば、という仮定の下ですが、液体状のクリームを大さじ1杯ずつ足して、へらでそっと混ぜていくことです。

レシピの中で、生クリームの量がきっちり決まっているときには、この方法だと、全体量を調整しないといけなくなります。

 

その時の目安ですが、大体、泡立てクリームは、元の生クリームの倍量になっているはずなので、それを基準に減らす量を考えてみてください。

また逆に、普通の生クリームしかなくて、なかなか固まらない場合には、再度冷蔵して、キンキンに冷やしてから混ぜ直すか、レモン汁をほんの2~3滴かけることで改善できます。

現場でできる生クリームの泡立て

ポットラックに、泡立てた生クリームを飾ったデザートを持っていくことも多いのですが、運搬途中で形崩れしないとも限りません。

また、キャンプサイトで直接泡立てて使いたい、という場面も出てくるかもわかりません。

生クリームを瓶で泡立て

そんなときには、アイスパックを入れたクーラーで生クリームのカートンを運び、目安としては、1カップのクリームに対して大さじ1杯くらいの砂糖を、蓋がきっちり閉まる瓶に入れます。

あとは、バーテンダーになりきってください!その瓶を持って4分間振り続けます。少々緩めですが、ある程度形のある泡立てクリームができますよ♪

 

当然ですが、この作り方で仕込んだ泡立てクリームは長く持たないので、作ったらすぐに使ってくださいね。

ノン・デアリ-でもできる泡立て方

正直、私はこの方法を試したことがないので何とも言えませんが、料理本に載っていたやり方を紹介しておきます。

使用するものはココナッツミルク。よくタイ料理をするときに缶詰めに入っているものを開けることがあります。

 

いつもだと、よく缶を振って、中身が混ざり合ってから缶を開けるのですが、今回は、分離したままの状態でいてほしいので、すぐに開けます。

そうすると、上の方には、何となくふわ~っとした塊がありますよね。この部分が脂肪分なので、底にある薄い液体ではなく、ここだけを使いたいわけです。

 

混ぜることなく、上に固まっている脂肪分だけを、良く冷やしたボウルにすくい取り、少量の砂糖やエッセンスなどを加えて、やはりよく冷えたビーターで撹拌します。

初めの30秒ほどは低速で混ぜ、後2分ほど高速で混ぜると、軟らかい角が立つはずです。乳製品にアレルギーのある方は一度試してみてください。

 

 

いかがでしたか?

生クリームの泡立てがうまくいかない、という声をよく聞くので、泡立てのコツをまとめてみました。私の経験したことと、調べてわかったことを載せています。

 

大事なポイントをまとめると、

・動物性のヘビークリームを使う。(できれば低温殺菌が望ましい。)

・使用するボウルとビーターは、冷蔵庫でよく冷やしておき、中に水分が残っていないように注意する。

基本的に、この2点を守れば、大抵うまく泡立てられるはずですので、今度機会があったら、振り返ってみてくださいね。次回はうまくいきますように♪

 

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