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タイの料理の食材をそろえて、おうちタイ料理を楽しみましょう。
タイ料理は大好きなので、時々レストランで食べたり、テイクアウトしたりしますが、このご時世。家で作ると安心してゆっくり食べられますよね。
そこで、どんな食材があれば、一応基本的なタイ料理を一通り楽しめるのか、リストアップしてみることにしました。調味料では、代用のアイデアにも触れています。
ここで挙げる食材を使って、実際に家で作ったタイの料理例も挙げているので、使い方の参考になさってください。
タイ料理に必要な基本の食材
香味野菜
【タイチリペッパー】
タイ料理はスパイシー度を選べますが、タイのチリペッパーは特に辛さが半端ではありません。辛味の成分であるカプサイシンがどのくらい含まれているかで、辛さの度合いが分かる、「スコビル値」“Scoville scale” というものがあります。
わかりやすい例でいくと、メキシカン料理などでよく使うハラペーニョペッパーがありますが、この数字は2500から8000程度と言われています。それに比べ、約80種類ほどあるタイのチリペッパーは、5万から10万くらいだそうです。ヒェ~ッ!
まともに食べると口の中が火事どころではすみません。使うときにはよくよく注意して分量をわきまえた方がよさそうです。間違っても、調理中にペッパーを切った手で目をこすったりしないように!
(なお、チリペッパーの種類についてもっと詳しく知りたい方は、別のページで解説してますので、よかったら参考になさってください。)
【パクチー】
英語では、“Cilantro” と呼ばれているパセリですね。独特の香味があり、好き嫌いがはっきり分かれています。ちなみに私は大嫌いです! タイ料理は大好きですが、これが入った料理が出てくると、可能な限り、お箸でつまみだします。
白身魚のパンフライを作るときに、レシピにパクチーが入っていたので、私はパセリに置き換えましたが、レッドチリペッパーやナンプラー、スイートチリソースにライムジュースを使ってタイ風に仕上げました。
【ライム】
アメリカでライムというと、フロリダのキーライムが代表的ですが、タイの料理によく使われるライムには、マナオ “Manao” があります。メインの食事の味付けや、トッピングの他、ドリンクにもよく使います。皮が薄くて優しい酸味が味わえます。
一方、一般的なライムの表皮はツルツルしていますが、表面はボコボコしているカフィアライム “Kaffir lime” という種類もあります。こちらは主に香りのよい葉っぱを料理に使います。タイの家庭の裏庭でもよく見られ、炎症作用を抑えて腸の調子を整える働きでも知られています。
【レモングラス】
タイ料理の代表的な食材で、コレステロールを下げたり、痛みをやわらげたり、赤血球を増やして感染予防に役立ったりと、いろんな健康的効能が期待されるハーブです。茎をそのまま歯牙むことで、口臭衛生にもなるようです。
利尿作用があり、鎮静効果もあると言われ、トムヤムクンなどの料理以外にも、ハーブティーとしても好まれています。レモングラスを小口に切って、沸騰した湯にしばらくつけて濾すことで、家庭でも簡単にレモングラスティーを作ることができます。
家では、タイ風イカサラダを作ったときにレモングラスを入れて、ドレッシングには、ライムジュースやナンプラーやレッドチリペッパーを加えました。
余談ですが、息子夫婦がタイに旅行したときに、冷たい飲み物を飲むのに、レモングラスの茎をストローに使ったと聞いて、そういう使い方があることを初めて知りました。まさに環境にやさしい利用法ですね♪
調味料
【カレーペースト】
タイの料理に使うカレーペーストには、レッド、グリーン、イエローがあります。カレーペーストといっても、カレー料理に限らず、炒め物やローストなど、他の種類の料理にも幅広く使える食材です。
タイカレーは家で何度も作っていますが、赤いカレーでは、スパイシービーフカレー、緑のカレーでは、海老のグリーンカレーを作った例があります。
ペーストを調合するのに使われる主な食材は、チリペッパー、レモングラス、ターメリック、ガーリック、塩などで、スパイシー具合を比較すると、一般的には辛い順に、赤、緑、黄色になります。
【スイートチリソース】
一番よく使うのは、生春巻きやフライ料理を食べるときのディップとしてですね。中程度の辛さの、例えばフレズノチリペッパーに、米酢、砂糖、にんにく、生姜、少量のケチャップなどを使って作られています。
私がこの食材をよく使うのは、サラダ料理を作るときです。タイのキュウリサラダや、パーティー用に映える海老とマンゴとアボカドのサラダなどがあります。また、タイ風のシュリンプケーキを作ったときにも使いました。
【タマリンドペースト】
茶色の鞘に入った甘酸っぱいタマリンドというマメ科の植物から作られるペーストで、タイの料理によく使われる食材ですが、これを使ってキャンディーやデザートも作られているようです。私は口にしたことがないのでわかりませんが。
ウスターソースの原料にもなっているんですね。パッタイを作るときには欠かせませんが、家庭になくて他の何かで置き換える場合には、お酢と砂糖の組合せが一番無難です。
【チリペースト】
チリペッパーを粉状にして、オイルやビネガーでのばし、塩やニンニク、生姜などで味付けしたタイ独特のホットペーストです。料理にアクセントを付けてくれます。ない場合は、スパイシーなトマトソースか、スリラッチャにパプリカを加えることで代用できます。
海老のカクテルをタイ風に作ったときに、ホットチリペーストやライムジュースにナンプラーを使って、ディップソースを作りました。洋風のシュリンプカクテルとはまた違う趣です。
【トムヤムペースト】
名前の通り、タイ料理のトムヤムクン作りの中核をなすペーストです。海老その他の食材に、このペーストとナンプラーがあれば、“Tom Yum Kung” ができます。代用は難しいのですが、レッドカレーペーストがあれば、あと酸味と甘味を加えれば何とかなるでしょう。
【ナンプラー】
英語では、“Fish Sauce” として知られている調味料です。漢字では、「魚醤」(ぎょしょう)って書きますね。魚を塩漬けにして発酵させているので、魚臭いにおいがして、塩味が強いので、入れすぎるととても塩辛くなります。
アンチョビーで作られた “Nam Pla” が一番味が良いと聞きます。タイ料理で最も名の知れた調味料ですが、独特の旨味があり、多国籍料理にも幅広く使える食材です。
私は、豚ヒレ肉のスパイシーサラダを作ったときに、ナンプラーにライムやライムジュースを加えたマリネ液にポークを漬けて、タイ風味に仕上げたことがあります。
【パームシュガー】
バーベキューソースやサラダドレッシングなどを作るときに砂糖を使うのなら、白砂糖の代わりに、シュガーパーム(さとうやし)から採れるココナッツシュガーに置き換えると健康的でよいと思います。もちろんデザート作りにも♪
液体類
【ココナッツミルク】
まろやかな味のココナッツミルクは、タイ料理によく使います。カレーをはじめ、コクのあるスープや煮込みも、深みのある味を加えてくれます。デザート作りにも欠かせません。
黄色のカレーも作ったことがありますが、これはイエローカレーペーストなしでも、ココナッツミルクにナンプラーを入れてカレー粉を加えれば、タイ風に作れます。
缶入りやカートンに入って売られていますが、一度開けると日持ちがしないので、レシピ通りの分量を使いきれるとは限りません。そういうときのために、ココナッツミルクパウダーも常備していると、必要な分だけ作れて便利です。
冷やし固めるお菓子を作るときに時々、少し濃い目のココナッツクリームを使うこともあります。
その他
【タピオカ】
日本でこれを知らない人はいないでしょう。ご存知、キャッサバの澱粉から作られたタピオカパール入りドリンクは、一世を風靡しました。今でもかな?
バブルティーのアイデアは台湾で生まれましたが、タピオカ・プディングなどのデザートに入れるのも良し、またスープに浮かしたり、タイの屋台では、タピオカ・ダンプリングも人気です。
タイ料理を楽しむときのドリンク
アルコール
【シンハービール】
タイで一番人気のビールは、やっぱり “Singha” ですね。というか、正直、私はこのビール以外のタイビールを飲んだことがありません。日本のビールよりおいしいのでは、と思うときもあるくらいです。金色の獅子のマークが光っています!
ノンアルコール
【タイティー】
甘党には外せないタイティー。特に夏場、アイスで飲むのが抜群に美味しいですね。グラスのボトムに入った濃く出した紅茶に、上から注がれるエバミルクの白さが徐々に溶け込んでいく姿がたまりません♪
家で作るのなら、濃縮タイプのカートン入りを買えば、ミルクを足すだけなので便利です。でも砂糖の摂取量には気をつけないと!
タイの料理に欠かせない食材や、おまけにドリンク類も少々加えてまとめてみました。「エスニック料理で一番好きなものは?」と聞かれれば、迷うことなく、「タイ料理」と答えます。
住んでいる地域にもよるでしょうが、アメリカにも、アジア人口の多い所には、タイレストランが目白押しで、食材も総合的なアジア食料品店に行けば、ほとんどの物が手に入ります。
家でも簡単に作れる料理も多いので、ここに挙げた基本的な食材を確保して、ぜひタイの料理にも挑戦してみてくださいね♪