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オーブンの掃除をアメリカではどうやっているか。
日本の家庭ではオーブンがあってもなくてもいいかもわかりませんが、アメリカではキッチンの必須アイテムです。家を引っ越す場合、新築、古屋に関わらず、オーブンは必ずあります。
それだけ日常的に使うものなので、当然ですが、汚れもひどくなります。最近のものには大抵、セルフクリーニング機能が付いていると思いますが、これも完璧ではありません。
そこで、自動でできる掃除を行うときの注意点と、手動でオーブンをきれいにする方法を解説していきます。
オーブンのセルフクリーニング機能
アメリカでオーブンは台所に欠かせません。頻繁に使うことで油汚れも激しいので、すぐに汚くなります。そもそも形も大きいので、掃除となると、つい億劫になります。
そこで便利なのが、セルフクリーニング機能です。私は大手電化製品メーカーのGEのオーブンを使っていますが、この自動掃除ができるようになっています。
所要時間は平均4時間前後。オーブンの壁の部分にあるいろいろな機能ボタンの中に、“self clean”というのがあるので、基本はそれを押して4時間待てば、ハイ出来上がり!
なのですが、少々注意が必要です。マニュアルをよく読んで、間違ってもボヤを起こさないようにしないといけません。
食器洗い機と同様、一旦扉を閉めてしまうと、庫内で行われている洗浄がどれほど高温になるのか、把握できません。
アメリカで使っているオーブンの場合、4時間後にドアを開けてみると、汚れていた部分は灰になってグレーの粉が残っているので、汚れの度合いがわかります。
この灰は、当然濡れタオルやスポンジで完全にふき取る必要があります。でも、それだけの手間で済むなら、ごしごし磨く必要もなく楽ですよね。
ただし、中で使っている棚は、外してからしか掃除できません。つまり、棚にもし何かがこびりついているとしたら、それは手で掃除するしかありません。
あと、掃除の手引きの中に、庫内を照らす電球にカバーが付いていることを確認の上で、という注意書きもあります。
それから、もしオーブンの壁にマグネットで温度計を付けているとしたら、それも必ず外しておいてください。
4時間待てばいいだけのセルフクリーニングですが、この間にどんな突発事故が起きるとも限らないので、念のために消火器の準備はしておきましょう。
また、かなり高温になるので、換気扇を回すか、窓や勝手口のドアを少し開けるなどして、換気にも気を遣ってくださいね。煙探知機の電池も確認してください。安全第一です!
ですから、間違っても、家を留守にしている間にクリーニング機能をスタートさせることは辞めてください。
オーブンの掃除を手動で行う場合
アメリカではとても便利なセルフクリーニング機能ですが、上述のように、棚の掃除はできないのと、やはり、ちょっとした汚れなら、こまめに手で掃除する方が手っ取り早いですよね。
今度は、手動でオーブンを掃除する場合に使う、洗剤に代わる物や小道具類、また部分別掃除法について説明していきます。
<掃除用洗剤と代用品>
市販のものを使うとすれば、アメリカで名前が知れ渡っているものに、“Easy-Off”があります。名前の通り、「苦労なんかいらない、簡単に汚れが落ちるよ。」という謳い文句です。
セルフクリーニング機能を使っても、なかなか扉のガラス窓についた油汚れが落ちないことが多いのですが、これを使うと、比較的容易に落とすことができます。
スプレータイプで、あらかじめ温めておいたオーブンに塗布する場合と、冷たいままのオーブンにスプレーする場合では、かけてからの待ち時間が異なりますが、かなり短時間で効果があります。
ただ、結構強力な化学薬品なので、スプレーを使って掃除した直後にオーブンを使うのは辞めた方がいいですね。調理する食べ物に影響するといけないので。
急いでなくて、なおかつ新たに何かを購入しなくてもいい方法は、オーソドックスな「重曹とビネガー」を使うやり方です。以下に簡単に説明しておきます。
・まず、重曹半カップに対し、大さじ3杯くらいの水を混ぜてペーストを作る。(この割合は目安です。)
・これをオーブン庫内の壁や扉に、スポンジを使って、円を描くようにこすりつけていきます。(しばらくすると、汚れを含んで茶色くなってきます。)
・この状態で最低半日から一晩置いてから、カチコチになった重曹はぬれタオルで拭き取ります。
・そこへ、スプレーボトルに入れたビネガーを吹きかけていきます。すると、残りの重曹と酢が化学反応を起こして泡立ちます。
・最後に、ぬれタオルで泡ぶくを全てぬぐい取ると、終了です。
<掃除に便利な小道具類>
基本の小道具は、家にあるものです。
・掃除用手袋(腕もかなりカバーできる長めで分厚いものがおすすめです。)
・スポンジ及び(又は)タオル
・歯ブラシ(電動歯ブラシなら尚更よい。)
あと、頑固な汚れにあったらいいなと思う小道具は、
・ガラス窓用スクレーパー(ガラスを傷つけることなく、こびりついた固体物を削り落とすものです。)
・鋼のブラシ(オーブンの棚にこびりついた頑固な汚れを落とすのに使います。)
<オーブンの棚の掃除>
オーブンの庫内を掃除するときに外しておいた棚ですが、もし庫内にクリーニング剤を塗布してしばらく放置しておくのなら、その間に他の場所の掃除ができますね。
私は最初に、ヘビーデューティー用の荒い目のスポンジで、食べ物や油の残りかすをこすり落とします。それでも取れない場合は、鋼のブラシを使用します。
もっと頑固な汚れがこびりついている場合には、オーブンクリーナーや重曹ペーストを塗布した後、巨大ジップロックに入れて一晩置きます。(なければ、新聞紙を敷いた上に置いておきます。)
再度スポンジやブラシでこすり落とした後、温湯で洗い流します。
<オーブンの扉の他の掃除方法>
オーブンの内側のガラス窓についた油汚れは、セルフクリーニング機能やオーブンクリーナーのスプレーで大抵落ちますが、別の取り組みもできます。
「目には目を、歯には歯を。」という言葉がありますよね。つまり、「油には油を。」もありということです。
女性はお化粧を落とすときに、オイルクレンジングを使うことがあります。クリームクレンジングにしても、やはりオイルからできていてるわけです。
油汚れを取るには、きれいな油を塗ってふき取る方法もあるのです。その後はもちろん普通の洗剤をスポンジに含ませてふき取り、温水できれいにしてくださいね。
また、私は試していないのですが、食器洗い機に使う固形の洗剤を使用する方法もあります。私のは、リンス用の液体も組み合わさったタブレットになっているので使っていません。
もし全体が固形のものをお使いなら、それを少し温水で湿らせて、直接汚れた部分にこすりつけて掃除する方法もあります。
オーブンの掃除って、大仕事に思うので、つい億劫になって先延ばしにしてしまいがちです。
一番のコツは、普段からこまめに、少ない汚れを落としていく方法ですよね。でも、それができない私。
たまりにたまったオーブンの掃除をアメリカではどうやっているのか、楽な方法から、頑固な汚れの対処の仕方まで、解説してみました。
まだ試していない方法があったら、今度の掃除のときにトライしてみてくださいね。