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アイダホの食べ物で一番先に頭に浮かぶのは、やっぱりポテトでしょうか?
でも地元の人々にとっては、真っ先に来る人気の料理や食べ物は、もっと幅広いんですよね。
そこのところを深く追求して、アイダホの食べ物を掘り下げていきたいと思います。
アイダホで人気の食べ物
肉類
Beef Tongue
牛タンが主なのですが、時にはラムや豚の舌の時もあります。アイダホの純草食で育った牛の舌は軟らかくて美味らしく、衣を付けてニンニクの効いたトマトソースで煮込んだ牛タンが、ボイジーのダウンタウンでは毎土曜日、バスク街でふるまわれるそうです。
Elk Carpaccio
カルパッチョは、もちろんいろんな素材を使ってできますが、エルクを使うところが、やはりアイダホ特有ですね。マコールホテルの、ジェームズビアード賞にノミネートされたシェフが、この他にも鹿のミートボールなど、エキゾチックな肉料理を出してくれます。
Finger Steaks
フィンガーステーキは、1950年代の半ばごろから、ボイジーでは人気の食べ物で、牛肉に生のガーリックをこすりつけ、味付けした粉をまぶして油で揚げます。外はカリッとして、中はほんのりピンク色に仕上がっています。
Rocky Mountain Oysters
ロッキーマウンテン・オイスターは、コロラド州の食べ物を解説しているページでも取り上げましたが、牡蠣のことではなくて、実は雄牛のボールを薄く切り、衣を付けて揚げた物です。私は避けたい代物ですが、ロッキー山脈沿いの州では避けられない食べ物です。
魚類
Idaho Sturgeon
チョウザメは、北米の淡水魚の中では最大級の魚で、成人の大人ほどの身長があり、アイダホでは、“The Snake River” が主な漁場になっています。しっかりした身なので、揚げ物にもいいし、時には詰め物をして調理することもできます。キャビアも期待できますね。
Ruby Red Trout
アイダホに、“The Hagerman Valley” という所があって、ここで獲れる鱒は、実に世界の漁獲高の約3分の1を占めると言われています!この近くにあるレストランでは、ローストした赤いパプリカソースをかけて鍋で焼いたマス料理が人気です。
野菜・果物類
Huckleberry
ハックルベリーは、アイダホの “State Fruit” (州の公式果物)になっています。ブルーベリーを小粒にしたような濃い紫色のベリーは、ロッキー山脈沿いの高地でよく育ち、晩夏に最盛期を迎えます。
アイダホには、ハックルベリーを使った食べ物は数えきれないほどあります。例を挙げると、アイスクリーム、ミルクセーキ、ジャム、シロップ、クッキー、パイ、パンケーキ、紅茶コーヒーにワインなどなど。期間中には U-Pick も楽しめます。
アイダホ州の田舎町、ドネリーでは、毎年8月の初めに、ハックルベリー・フェスティバルを行っています。ちなみにハックルベリーは、人間だけでなく、熊さんの大好物でもあります♪
Jim Spud
ジム・スパッドはアイダホポテトの調理方法の1つですが、ともかくボリュームがすごいので、普通のお腹の持ち主だと食べ切れません。定番は、大きめのポテトに照り焼きビーフを詰めて、オニオンソテーやサワークリームにチェダーチーズを載せて焼いたものです。
バリエーションとしては、肉の代わりにエルクや燻製のマスを使ったメニューもあります。
Monkey Fries
バーガーに付き物のフライの中でも、アイダホで一押しの品は、モンキーフライ。表面が波打ったようになったポテトの輪切りに、少しスパイーシーな風味を付けて揚げてあり、これまた人気のフライソース(ケチャップとマヨネーズの混ぜ物)でいただきます。
Morels
アイダホの高地では、晩春から初夏にかけて、まるで海綿のようにも見える、マッシュルームのモレル(アミガサタケ)を収穫します。特に梅雨時分が最盛期で、牛ヒレステーキに添えたり、ブランデークリームで和えてクレープに包んだりして食べられます。
Red Flannel Hash
ポテトの角切りに、コーンビーフ、赤いビーツ、玉ねぎをそれぞれ細かく刻んで炒めた食べ物で、卵と一緒に出せば、アイダホの典型的な朝食ができあがります。
その他
Croquetas
アイダホには大きなバスク・コミュニティー(スペインの4か所とフランスの3か所からなる地域に住む人々の輪)があって、クロケットは、そのバスク料理の代表的な食べ物の1つです。日本でおなじみのコロッケもその仲間ですね。
実際、世界各地で独自の調理法があって、スペリングも様々です。最も一般的に使われるのは、“croquette” です。仕上がりの形も様々で、ボール状や円盤形に小判形があります。
使われる具材も幅広く、ベーシックなクロケットでは、基本のマッシュポテトにハムを加えてソースを絡め、衣を付けて揚げますが、他の肉や鶏、また魚類を混ぜて作るところもあるようです。
Idahoan
アイダホアンと言えば、あのインスタント・マッシュポテトで有名ですが、この名前で呼んでいる有名なサンドイッチがあります。これは、“Meltz Extreme” というグリルレスランの看板メニューになっています。
パンに挟むのは、ミートローフとスマッシュポテトに、ケチャップチリ・グレーズとチーズ。ボリュームたっぷりですね。カロリーを気にしている方は避けた方がいいかも。
Injera
インジェラというのは、本来エチオピアの主食とされるフラットブレッドのことなのですが、アイダホは、本国エチオピアに次いで、原材料となるテフの生産量が多い地域の1つなので、触れることにしました。
テフという穀物の種子は、ポピーシードくらいの小粒で栄養価が高く、グルテンフリーなので、最近注目が集まってきているスーパーフードの1つです。原産国のエチオピアでも高原地帯で収穫されるため、アイダホの地理的環境が合っているのですね。
生地の表面を見るとわかりますが、全体にスポンジのような気泡があり、食材を包んで巻いたり、汁気の多いものには、小さく切って浸しながら食べたりします。
デザート類
Ice Cream Potato
アイダホのデザートを語るときに、このアイスクリームポテト抜きでは語れません。見かけは一瞬ベイクドポテト。でも中身はアイスクリーム。まるで今掘り起こしたジャガイモに土が付いているように見えるのは、ココアパウダーなのです!
上にとぐろを巻いて、まるでサワークリームのように載っているのは、実は泡立てクリーム。そしてお皿の上に広がるのは、グレービーではなくて、チョコレートソース。これで全て種明かしをしたので、もうだまされませんよね♪
Owyhee Chocolates
“Idaho Candy Co” が作っているチョコレートキャンディーは、アイダホの郷愁をそそるチョコレート菓子として、根強い人気があります。パックになったフレーバーには、“Idaho Spud” に “Cherry Cocktail” や “Huckleberry Gem” など、州を代表する風味が詰まっています。
アイダホで有名な飲み物
Eau de Vie
オードヴィーは、フランス語で「命の水」という意味になりますが、果物を発酵させたうえ蒸留して作られる、無色透明のブランデーを指します。アイダホでは、スモモや西洋梨にチェリーといったフルーツをよく使います。
Idaho Hops
アイダホのホップ生産量は、アメリカ国内でも3番目に多い州です。マーマレードを感じさせるようなオレンジ風味の “Idaho 7 hops” や、ともすれば刈りたての新鮮な草のような味がする “Zeus Hops” など、現地に行けば、新鮮なホップを味見することもできます。
Idaho Wine
アイダホには現在50以上のワイナリーがあり、その多くは、首都ボイジーの西に位置する “Snake River Valley” の辺りに集中しています。ちなみに、この地域の名前は、蛇がいるから名付けられたのではなく、蛇行するように伸びている地形から来ました。
ワインを製造し始めた頃は、リースリングやアイスワイン、シャドネイなどの白ワインが主だったのですが、今では、メルローやシラーなどの赤ワインの生産にも力を入れています。
アイダホの食べ物には、代表的なポテト料理はもちろんのこと、肉や魚に野菜果物と、幅広い名産、名物の品があることが分かっていただけたかと思います。
私が一番食べてみたいと思ったのは、アイスクリームポテトです♪ でも食材は格別特殊なものがないので、家で作ろうと思えば作れそう。
ビールやワインは他の州にも流れているので、今度リカーショップに行く時には、生産地も確かめてみようと思います。
皆さんは、アイダホの食べ物や飲み物で、何か試してみたいものが見つかりましたか?