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シナモンの料理での使い方にはどんな方法があるでしょうか?
体にいろんな良い効果をもたらせてくれるシナモンは、メインの料理のほか、お菓子やドリンクにもよく使われていますね。
モロッコやインド料理、また中近東料理などにもよく登場する材料ですが、シナモンのスパイスには、種類や形状が違うものがあります。
それぞれの特徴を生かした、相性のいい食べ物や飲み物での使い方があるので、私が過去に作った料理の例を挙げながら、いろんな使い方を提案していきます。
後半では、知っておいて損はない、シナモンの豆知識も載せておきますので、参考になさってください。
シナモンの料理での使い方
<メイン料理でシナモンを使う>
・肉類
ゲストディナーに時々ハムのローストを作ります。その時のグレーズ作りに、オレンジジュースやアップルサイダービネガーにシナモンスティックを入れて煮詰めていきました。
クリスマスの時に作ったハムのローストでは、ベーキングパンの底にパイナップルジュースにシナモンスティックやクローブ、ローリエの葉を入れて、蒸し焼き状態にして作ったことがあります。
ポークチョップは家庭料理によく使います。レストランスタイルのレシピでは、最初にメープルシロップにシナモン粉末やブラウンシュガーを混ぜておき、トッピングに使うピーカンにかけて煮たり、豚肉ののグレーズにも使いました。
肉料理の中でも、豚ヒレ肉は大好きでよく使います。クランベリーグレーズを作るときに、ジュースにメープルシロップで甘みを付け、シナモンパウダーやクローブで風味を加えました。
・鶏類
シナモンはモロッコ料理にも活躍します。チキンを鍋で蒸し煮にするときに、玉ねぎをよく炒めてから、シナモンのほか、ショウガやクミンパウダーなどのスパイスを加えてスープを注ぎ、煮汁のベースにしました。
チキン・モレは人気のメキシカン料理ですが、いろんな野菜を入れてソースを作るときに、最後の仕上げにチョコレートとシナモンの粉末を加えてコクを出していきます。
・魚介類
インド風のスパイシーシュリンプのレシピでは、シュリンプ・ラブを作るときに、シナモンパウダーをはじめ数種のスパイスを混ぜて、海老にこすりつけました。
ハリバット(おひょう)のステーキをモロッコ風に仕上げたとき、上に載せる、ひよこ豆やレーズンのトッピングソースにシナモンの粉末も入れました。
・シチューやスープ
ビーフシチューも折に触れて作りますが、プルーンをたくさん入れた時のスープ作りに、棒状のシナモンを使いました。赤ワインとも相性がいいですね。
また、メキシカンスタイルのビーフシチューを作ったときには、まず赤ワインにシナモンやクローブの粉末を混ぜたものに、シチュー肉を一晩漬けてから、スープを作るときにもシナモンを加えました。
ミートボールのスープを作った折、ひき肉をこねるときにシナモンやクミンパウダーなどのスパイスを混ぜました。
私が住むワシントン州はチェリーの宝庫で、シーズンになると、ビングチェリーがとても安くで手に入ります。お菓子だけではなく、フルーツスープでもシナモンの美味しい使い方ができます。
・サラダ
人参とパイナップルを組み合わせたサラダを作ったときのドレッシングに、シナモンパウダーやターメリックを使って、インド風に仕上げました。
フルーツサラダのバニラシロップを作ったとき、シンプルな砂糖水にシナモンの粉末を加えることで、良いアクセントになりました。
上記の料理に興味がわいてきた方は、拙料理ブログ「世界の家庭料理からもてなし料理のレシピまで集めよう」に詳しいレシピを載せていますので、よかったらのぞいてみてくださいね」♪
<お菓子作りでの使い方>
・パイ類
パイ作りには良くシナモンを使います。特にバナナ、アップル、パンプキンあたりの相性は抜群ですね。以下に過去にシナモンを入れて作ったパイたちを紹介しますね。
まず、バナナでは、バナナとチョコレートチップとピーカンのパイや、息子が大好きなバナナクリームチーズパイを作りました。
りんごを使ったデザートでは、手で持って食べられるアップル・ハンドパイ。秋の季節を感じさせるアップル・クランベリー・ピーカンパイや、キャラメルピーカントッピングのアップルパイに、スキレットで作るアップルパイ。
ハロウィンの時期によく作るかぼちゃパイでは、ふわふわ感がうれしいパンプキン・シフォンパイや、プラリネトッピングのパンプキンパイに、大人用には、ウィスキー入りのパンプキン・バタースコッチパイなど。
上記で紹介しているパイは、いずれもシナモンパウダーを使っていますが、感謝祭の時に作った、パンプキンとスイートポテトのコンボパイでは、サツマイモを煮込むときにシナモンスティックを使いました。
この他、ベリーパイやピーチパイにもシナモンを使っているのですが、きりがないので、この辺にしておきますね。
上記のパイレシピは、アメリカでの洋菓子作りに特化した拙ブログ「手作り大好き!レシピふやそう!<お菓子の巻>」で詳しい作り方を載せています♪
・パン類
菓子パンにはシナモンと切り離せないものが色々あります。シナモンロールやシナモンブレッドは、シナモンなしでは成り立ちませんものね。
私は、イーストパンは家では滅多に作らないので、市販の物を買いますが、ズッキーニ・ブレッドとかは簡単に作れるので、朝のコーヒータイムにもいいです。
朝食の料理と言えば、ワッフルやフレンチトーストとシナモンも相性抜群です。キャラメル・フレンチトーストや、フレンチトースト・キャセロールを作ったときに、トッピングとしてシナモンを使いました。
・クッキー類
秋の栗の季節に食べたいローストチェストナッツ・クッキーや、形に工夫を凝らした風車クッキー・デーツ入り。
アメリカの独立記念日に作ったスイスのシナモンスタークッキーや、ラズベリージャムで有名なリンツァー・スクウェアなどなど。
・カップケーキ類
ミニサイズのチーズケーキで、パンプキンチーズのカップケーキや、ダブルトッピングが楽しいキャラメル・アップル・カップケーキには、ストゥールーゼルの中にシナモンが入っています。
イースターに合わせて、リッチなフロスティングに人参の飾りを上に載せて作ったキャロットマフィンなど。
他にも菓子類では、パンプキンムースや、洋なしとクランベリーのクランブルに、アップル・ブラウン・ベティなどもあります。ライス・プディングにシナモンを振りかけてもおいしいですね。
上記で紹介したパンやクッキー、カップケーキ類のレシピは、「世界の家庭料理からもてなし料理のレシピまで集めよう」に詳しいレシピを載せていますので、ご興味があればお立ち寄りくださいね♪
<シナモンを飲み物に使う>
バナナとパンプキンにはやっぱりシナモンが合います。
ハロウィンのシーズンに作ったバナナ入りパンプキンパイ・スムージーや、ココナッツウォーターで作った洋梨と赤葡萄とブルーベリーの抗酸化スムージーもあります。
アップルサイダーはもちろんのこと、ホットチョコレートやチャイにシナモンを入れるのも良し。寒い冬には、シナモンスティックを入れて飲む、グロッグのようなホットワインで体を温めるのも、大人には素敵な過ごし方♪
シナモンの豆知識
<シナモンの種類>
普通、一般的には、シナモンには2種類ある、というように大雑把に分けられていますが、元となるシナモン・ツリーの産地によって、実は4種類あります。
・セイロンシナモン
一番人気で、もっともよく出回り、よく使われている種類ですね。俗に、“true cinnamon”と言われています。
スリランカに生息するシナモンの木は、樹皮が薄くてもろく滑らかなことから、味も繊細で、ややクローブにも似たフローラルな香りがします。
・中国シナモン
別名、カシアシナモンと呼ばれていて、樹皮はセイロン産とは違い、色濃く分厚くて目が粗いので、甘さの中にも少し苦みを伴い、焼けたようなスパイシーな味です。
・サイゴンシナモン
ベトナム産のシナモンで、上記の中国産の物とよく同一視されるのですが、違う種類です。ベトナムでは、人気のフォーやスープに使われることが多いです。
・インドネシアシナモン
東南アジア産のシナモンで、カシアやサイゴン産の物ほどスパイシーな味ではありません。樹皮の外側は赤茶で、内側は灰色がかっており、よく肉料理に使われます。
<シナモンの形>
もうご存知だと思いますが、スティックタイプ(ホール)とバウダータイプ(粉状)に分かれます。
スティックタイプは、カレーやシチューといった煮物料理に入れて、隠し味的に使うことが多いです。
パウダーの方は、よく菓子パンや洋菓子を作るときに生地に混ぜ込んだり、焼きあがった後に振りかけてトッピングに使ったり、頻繁に使っています。
<シナモンの保存>
冷暗所での保存が基本ですが、瓶入りで未開封であれば、パウダーなら1~2年、スティックなら2~3年は持つはずです。
ただ、使い始めると、開け閉めの度に空気に触れることになるので、できるだけ味が落ちない内に使った方が、料理のおいしさが増しますね。
さて、シナモンの料理での使い方をいろいろ見てきました。
抗酸化のみならず、菌やウィルスに対しても強い抵抗力になってくれるシナモンは、インフルエンザなどの感染症の予防にも役立つと言われています。
一度にたくさん摂るものではありませんが、日々の料理やお菓子作りに少しずつ取り入れて、上手な使い方をしていくといいと思います♪
シナモンの種類については、こちらの記事ページで、もう少し詳しく解説しています。