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冷蔵庫の節電を考えるとき、大きく分けて、外側の環境を改善する方法と、庫内の使い方を工夫して省エネに結び付ける方法の二通りがあると思います。
もちろん、長年にわたって使用してきた冷蔵庫の場合は、思い切って最新型の、すでに本体に節電対策が施されているものを購入する手もありますが、ここでは、買い替えることなく、現状維持での省エネを考えてみましょう。
外側というと、例えば冷蔵庫を置く位置や、外回りの環境を変えてみることが考えられます。内側はもちろん、庫内の整理や、開閉時の注意などですね。では、それぞれの観点からを細かく見ていくことにします。
冷蔵庫の節電:外側の対策
<冷蔵庫を置く場所>
既に冷蔵庫が固定されていて、キッチンの中で身動きできない状態であれば、今更移動は難しいかもわかりませんが、一応基本の知識として挙げておきます。
最初に冷蔵庫を設置するときには、おそらく説明書に従って注意事項に気を付けた上で、最適の場所を選ばれていることかと思います。
原則はまず、直射日光が当たる場所や、他の熱源となるもの、例えばオーブンやガスコンロの近くには置かないということですね。
食べ物を冷やすために使うものですから、クーラーと同様の原理で、外気が熱いときには消費電力が急増するように、冷蔵庫が熱を発するものの近くにあれば、当然、より多くの電力を消耗します。
もし、現在の冷蔵庫の位置がそのような場所にあるけれども、他に移す場所がないというときは、例えば直射日光が入ってくる窓に、ブラインドや厚手のカーテンを付けて、熱の遮断方法を考えてみてください。
<冷蔵庫の周りの空間>
冷蔵庫の大きさや種類によって、微妙に寸法は違ってきますが、大まかなことを言うと、冷蔵庫の周りには、少なくとも1~2cmの隙間を空け、上部には何も置かず、最低10cmから30cmくらいの空間を作ることです。
人間も、病気をして体内の病原菌と戦うときに、熱を発することで体が楽になっていきますよね。冷蔵庫も、食品の熱を吸収したままでは、追加される食べ物を冷やすことができません。
庫外に熱を放出するから、庫内は快適な温度を保つことができます。このとき、もし冷蔵庫の周囲に、隙間なく他の家具類や電気器具が置かれていたとしたら、熱を逃がすために、余分な電力を消費することになります。
ですので、冷蔵庫の周りや上には十分な隙間や空間を作るようにしましょう。
<冷蔵庫の背面の掃除>
自慢じゃありませんが、私は掃除は家事の中でも嫌いな部類なので、掃除機をかけるときも、四角い部屋を丸くかけて満足するタイプです。だから、先に付ける器具をこまめに換えて細部のほこりを除くなんて、超面倒くさいです。
でも、一応持ってるんですよね。冷蔵庫の下のごみを取り出すための、長い柄が付いて平らで細長い毛のふさふさした物とか。知らない間に、背面にもちりやほこりがたくさんたまっていきます。
それが冷蔵庫の放熱を邪魔するので、中の食品が冷えにくくなるし、もっと冷やそうと思って、余計な電力を消耗することになるんですね。お掃除は嫌いでも、たまには底や後ろを確認したほうがいいです。
冷蔵庫の節電:内側の対策
<開閉時間を短く、少なく>
私の実家にある冷蔵庫は、一定時間が経過すると、ビービーうるさく鳴ってくれるので、ああ、もう閉めなくちゃと思うのですが、アメリカではかなり古い型を使っているので、お知らせのベルが鳴りません。
するとどうしても、冷蔵庫のドアを開けてから必要な物を取り出すまで、つい長く開けたままにしてしまいます。ひどいときには、開けてから何を出すんだったかしばらく考えることもあり、年は取りたくないなと思う次第です。
冷蔵庫を頻繁に開けたり、開けている時間が長かったりすると、室内の温かい空気がたくさん入ることになり、その上昇した温度を下げるために、より一層電気を使うので、もったいないですね。
<庫内の整理を徹底>
では、冷蔵庫の開閉時間を短く少なくするために何をしたらいいのかというと、それはもう、庫内の整理整頓です。常に、冷蔵庫のどこに何があるのかを把握していれば、ドアを開けてから、目的物をすぐに取り出せますよね。
また、場所は覚えていても、置き方が乱雑であれば、取り出しにくいです。短時間に出し入れしやすくするためには、それなりの工夫が必要です。これは、「冷蔵庫の整理の方法」のページでも説明しているので参考になさって下さい。
また、全体として言えることは、冷凍庫の場合は、食品をできるだけ詰め込む方が、効率がいいのですが、冷蔵庫の場合は逆で、庫内に隙間なく食品を並べるのは避けたいです。
中の冷たい空気が循環しにくくなるので、これもまた余分な電力消費の原因になりますから、少し余裕をもって食品を整理する必要があります。
<庫内の温度はやや低めに設定>
買ってきたばかりの冷蔵庫は、ひょっとすると、最初の設定温度が「強」になっているかもしれないので、そのまま使い続けると、かなりの消費電力になってしまいます。
もちろん、中に入れている食品が傷んでしまっては、元も子もないので、基本冷蔵庫内の温度は摂氏10度以下になっていないといけませんが、「強」でなくても「中」くらいで十分で、地域によっては、「弱」でもいいくらいです。
設定温度以外の工夫としては、冷蔵庫に食品を入れるとき、たとえば夕食に作った熱いスープの残りを、そのまま入れてしまうと、庫内で一気に高温から低温に下げる努力がいるので、電気を消耗します。
ですので、あらかじめ室温まで下げてから、別の容器に移して冷蔵庫に保管するようにすれば、電気代の節約になります。
<ドアのパッキングを有効に>
日本の家屋は木造建築が多いと思いますが、長年使っているうちに、ドアがきしみだし、隙間風が入ってくる、なんていうこともありますね。でも、このおかげで、一酸化炭素中毒にはなりにくいはずです。
何を言いたいのかというと、冷蔵庫の場合は、ドアの周りに付いているパッキングが長年のうちに消耗してしまうと、ゆるくなったり、少しゆがんだりして、隙間ができてしまうことがあります。
そうなると、ドアがきっちりしまっていると思っても、気が付かないうちに、外気が少しずつ入り込んできて、無駄な電気が使われることになりかねません。
冷蔵庫そのものの買い替えまでいかなくても、パッキングが古くなってきたら、部品だけ入れ替えるだけでも、あともう少し頑張って働いてくれると思います。
いかがでしたか?
少しの工夫やアイデアで、冷蔵庫の節電につながることが多いので、常日頃、庫内の整理に心がけ、掃除もこまめにすることが大切ですね。と、自分自身にも言い聞かせている次第です。
自分自身の家庭の省エネ対策を心がけることで、自然災害に見舞われたときには、地域全体の節電に貢献することになるので、日々、努力したいと思います。