アメリカのサンドイッチの種類。BLTやPB&Jって何?

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アメリカのサンドイッチ

アメリカのサンドイッチの種類で有名なものって、どれくらい名前を挙げられるでしょうか?

その昔、かのサンドイッチ伯爵が、カードゲームの途中でお腹を空かせて発明されたとされる「サンドイッチ」。

 

早く作れて食べられることが命だった頃に比べると、今では随分進化して、各地域の特色を生かしたものや、倒れそうなくらい背の高い奇抜なものなど、その種類は実に豊富です。

そんな中でも、アメリカ人であれば、ほぼ知らない人はいないという、よく名前の通ったサンドイッチの種類をリストアップしてみようと思います。

 

バーガーを含むと収拾がつかなくなりそうなので、それはまた別のページで特集することにして、ここでは、サブウェイスタイルを含む、アメリカン・サンドイッチの種類を挙げていきます。

薄切りパン仕様のサンドイッチ

<PB&J サンド>”Peanut butter & Jelly sandwich”

言わずと知れた、ピーナッツバターとジャムを塗った単純なサンドイッチです。アメリカ人の共働きのお母さんが、朝時間がなくて、よく小学生の子どもに持たせるランチとしても有名です。

ピーナッツバター&ジェリー・サンドイッチ

 

<ツナ・サンド>”Tuna fish sandwich”

ツナ缶を使って、マヨネーズと和え、好みでケイパーや少量のレモン汁に胡椒を加えて、ツナサラダにしたものを、レタスと一緒に挟んで仕上げたもの。ツナ缶は棚に長期保存できるので、何もないときにでも作れて便利。

日本では、「シーチキン」が広く知られていますよね。これって、ティッシュペーパーの代わりに、「クリネックス」と呼ぶのと一緒で、商標名だけど、あまりに浸透していて。誰が聞いてもわかるレベル。

 

ちょっと話が脱線しますが、アメリカに持ち込む場合は、空港で説明が必要かも、ですよ。

アメリカに入国の際、肉類は持ち込み禁止なので、日本人客の多い空港では、税関の係員が、入れ物に書かれいる、肉系統の漢字やカタカナを勉強しています。

 

つまり、外側に書いている「チキン」という部分に目を付けて、税関で詰問された観光客がいます。

その方は英語ができなかったので、うまく説明できず、しどろもどろしていたのですが、後ろの方に並んでいた日本人で、状況をつかめた人が解説してあげて、事なきを得たようです。

 

<ピルグリム・サンド>”Pilgrim sandwich”

要するに、感謝祭のターキー・ディナーの残りを詰めたサンドイッチのことなんですね。私は、このように呼ばれていることを知らずに、サンクスギビング後には、いつも作っていました。

 

そもそも残り物再利利用のサンドイッチなので、薄切りパンには限らず、ディナーに提供したバゲットの残りでもよければ、バーガーパンでもよく、基本、何でもOKみたいです。

ちなみに、アメリカ人なら皆、この呼び方を知っているのかと思い、主人に名前だけで聞いてみたら、「知らない」風。説明を加えると、理解できました。無宗教の主人なので納得!

 

パンを焼いて作るサンドイッチの種類

<BLT サンド>”BLT sandwich”

アメリカを代表するサンドイッチの1つですね。BLTって、“Bacon”, “Lettuce”, “Tomato”の頭文字をとったもの。つまり、この3つが絶対に入ってないといけないサンドイッチなのです。

 

パンは必ずしも焼かなくていいのですが、カリカリに焼いたベーコンを挟むので、パンもトーストしてある方が食感が合うと思います。人によっては、ベーコンを焼いた鍋の残り脂でパンを焼くそうですが、私はパスします。

普通にトーストして、マヨネーズを塗っただけで十分です。まあ、トマトに塩胡椒するのはいいですね。レタスも好みの種類を使えばいいです。

 

<エルビス・サンド>”Elvis sandwich”

エルビス・ファンやロック・ファンなら、恐らくエルビスの好物の食べ物もご存知でしょう。よく母が私に言いました。あなたが3歳の頃、エルビスの曲がかかると踊り始めたのよって。(年がバレた♪)

 

さて、バナナとピーナッツバターの組み合わせなら、単に、”peanut butter & banana sandwich”なのですが、これに炒めた”bacon”が加わることで、エルビスになります。

3種の神器、ではなく、3種類の食材を挟んで、パンの表面にバターを塗り、フライパンで焼いたサンドイッチです。(エルビスが早死にするのも無理ないかと。)

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<キューバン・サンド>”Cuban sandwich”

フロリダ州にはキューバからの移民が多く来ています。タンパベイやキーウェストに住むキューバ移民向けに、懐かしい祖国のパンを使って作られたサンドイッチです。

中身は、ハムやローストポーク、チーズ、ピクルスといった、特に珍しくない食材を、キューバン・ブレッドに挟んでホイルに包み、グリルして仕上げています。

 

<クラブ・サンド>”Club sandwich”

クラブ・サンドイッチの起源には諸説あるのですが、よく言われるのは、ニューヨークにあったサラトガ・クラブハウスという名前から来ているとのこと。(ここは後にオーナーが変わってカジノになります。)

で、中身や形も変遷していくので、どれがオリジナルかよくわからなくなっているのですが、現在一般的なのは、通常のサンドイッチのように、トーストしたパン2枚ではなく、3枚を使っているスタイルです。

クラブ・サンドイッチ

具材は、ミート類では、ベーコンやハム、チキンやターキーをいくつか選んで、レタス、チーズ、トマトと組み合わせ、マヨネーズやマスタードを塗った3枚のパンの間に挟んでいきます。

これを、好みで小さい三角や四角に切り分けて、バラバラにならないように、爪楊枝を突き刺して出します。日本でも独自の組み合わせで、ユニークなクラブ・サンドが楽しめますね。

 

<セイラ-・サンド>”Sailor sandwich”

バージニア州のリッチモンドで人気のサンドイッチ。パストラミやソーセージを焼いてスイスチーズを載せ、トーストしたライ麦パンに挟んで更にグリルすると、チーズが程よく溶けていい感じになります。

 

<モンテクリスト・サンド>”Monte Cristo sandwich”

フランスの超有名なサンドイッチに、”Croque Monsieur”がありますが、こちらは、アメリカン・バージョン。厳密にはカナダ生まれという説もありますが、北米ということで。

ハムとチーズをパンに挟んで卵液に浸けてから、フライパンで焼き上げます。そうです。フレンチトースト風サンドイッチなので、食べるときにはお好みですが、粉糖やメープルシロップをかけることが多いです。

ターキーのモンテクリスト・サンドイッチ

このハムの部分を感謝祭のターキー肉に置き換えて作ると、サンクスギビングの残り物の処理がはかどります。通常のターキー・サンドに飽きたら、モンテクリストがお勧めです。私も作りました。

 

<ルーベン・サンド>”Reuben sandwich”

主人の大好物です。アイリッシュの血も入っているので、やはり、コーンビーフに惹かれるのでしょうか。ライ麦パンにサワークラウトやスイスチーズを挟んでロシアンドレッシングをかけ、グリルします。

ドイツ的な名前だし、ソースにはロシア名が付いているけれど、このサンドイッチは、ニューヨーク発のアメリカンです。

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ホットドッグスタイルのサンドイッチ

<サブマリン・サンド>”Submarine sandwich”

名前にあるように、潜水艦に見立てた分厚い棒状のパンを半分に切って、中に身だくさんの詰め物をしたサンド。”Subway”に代表されるスタイルのサンドイッチです。日本でも、もうすっかりお馴染みになりましたね。

サブウェイでは、初めから作り置きしているのではなく、自分でパンの種類から、具の中身、コンディメントやソース類に至るまで、カスタムメイドでオーダーできるところが、人気を博した要因でしょうか。

 

<スピーディー・サンド>”Spiedie sandwich

私は西海岸に住んでいるので、あまり見かけませんが、ニューヨークのビンガムトン発のサンドイッチに、「スピーディー」というのがあります。

マリネした肉や豚、またチキンなどの焼いたものを、コロコロサイズに切って、ロールパンにはさんで作るサンドイッチです。

 

<チーズステーキ・サンド>”Cheese Steak sandwich”

発祥の地であるフィラデルフィアの人に言わせると、“Philadelphia roll”という、細長くて中が軟らかく、外もあまり硬くない種類のパンを使用したものでないと、チーズステーキ・サンドイッチとは呼べないとか。

 

ちなみに、チーズを入れずに作ったものは、“Steak sandwich”になりますが、いずれにしても、普通に考えるビーフステーキが入っているわけではなく、中身は調理した薄切りの牛肉と炒め玉ねぎです。

ホットドッグに飽きた人たちが考え出したそうです。必要は発明の母なり!

 

<フレンチディップ・サンド>”French Dip sandwich”

フレンチロールにローストビーフやチーズと玉ねぎを挟んで、調理に使った牛肉のだし汁に浸けながら食べるサンドイッチです。“Beef Dip”とも呼ばれています。

名前にはフレンチが付いていますが、これはパンの種類を指していて、アメリカのロサンゼルスにあるレストランで生まれました。

 

<ポーボーイ・サンド>”Po’ Boy sandwich” or “Poor Boy sandwich”

ルイジアナ州の伝統的なサンドイッチです。元はと言えば、バゲットタイプのフランスパンに、ケイジャン料理のスパイシーな海老や牡蠣のフライを挟んだものを指しますが、今では具材もかなり多様化されました。

ニューオリンズは今でもあまり豊かな地域ではありませんが、当時はもっと、“Poor Boy”が多くいたのでしょう。おなかをすかせた子どもたちに食べさせてあげるものとして、伝わっていったようです。

 

私の住むワシントン州でも、この前初めて、この名前のサンドイッチを目にしたので、買ってみましたが、普通のハムとチーズのロールパンで、ただ、安さだけが売り物でした。

 

<ポーリッシュボーイ・サンド>”Polish Boy sandwich”

ポーランドのスモークソーセージを使っているので、この名前が付いていますが、アメリカのオハイオ州クリーブランドの名物サンドイッチで、ホットドッグを少々高級に複雑にしたものです。

 

キルバーサという種類のソーセージを挟んだ上に、フライドポテトやコールスローを載せ、バーベキューソースをかけて食べるという、何ともリッチな風味になっています。

ちなみに、具材やソースを替えた、ポーリッシュ・ガールのバージョンもあるそうです。

 

<ロブスターロール・サンド>”Lobster roll sandwich”

伊勢海老と言えば、アメリカではメイン州を始めとするニューイングランド地方の特産ですが、私の住む西海岸でも豊富にとれるので、人気が高いです。

 

やはり値が張るので、頻繁に口にすることはありませんが、レストランも競って、この豪華なサンドイッチをメニューに取り入れています。

ロブスター以外には、セロリもマストアイテムで、マヨネーズとレモンジュースが中心の味付けですが、せっかくの贅沢な素材をよく見せるべく、出すときにはオープニングを上に向けて出します。

 

さて、これまでに召し上がったものは幾つありましたか?

私も、話には聞いていても、まだまだ食べてない物があるので、これからまた、レストラン・ホッピングの際には、メニューをよく見て試してみようと思います。

 

ちなみに、家でサンドイッチを作るときですが、必ず使うのはマヨネーズ。でも、我が家の冷蔵庫には2種類入っています。

主人の分を作るときには、アメリカ産クラフト・マヨネーズを使いますが、私はやっぱり、キューピー・マヨネーズ。だって、味が違うもの♪