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犬にとって危険な食べ物って、どんなものがあるのでしょうか?
このサイトは、「料理のまとめ」をしているのですが、家にペットを飼っていると、つい残り物をあげてしまうこともあるかと思い、愛犬家のためにも、一度整理してみることにしました。
私も実は、子どもが小さい頃には犬を飼っていたし、自分自身が日本で育つ過程でも、犬は常に身近にいたので、犬の健康には人一倍関心があります。
犬に与えてはいけない食べ物には、有名なものではチョコレートや玉ねぎがあるかと思いますが、もう少し詳しく調べてみることにしました。
食べ物別のカテゴリーに大きく分けた上で、危険度の高いものから信号にたとえて、赤→赤点滅→黄の順に取り上げて、要点を解説していきますね。
犬に危険な肉や魚はあるの?
<赤信号>
・生の豚肉――寄生虫に感染していたり、大腸菌が付着していることがあるため、生は危険です。寄生虫は火を通すと死滅するので、芯までよく加熱した調理済みのものは大丈夫です。
・鶏や鯛の骨――非常に硬くて鋭いので、消化中に内臓器官に突き刺さる危険性があります。
<赤点滅>
・アワビやサザエ――陽の光に過敏な性質があるため、食べてから日光に当たると、皮膚病になる可能性があります。
・スルメイカ――胃の中で水分を含んで膨張するため、消化不良を起こしかねません。
<黄信号>
・レバー――摂りすぎると、ビタミンA過多になります。
・煮干し――摂りすぎると、マグネシウム過多になります。
犬にとって野菜果物が体にいいとは限らない
<赤信号>
・ネギ類――玉ねぎや長ネギには、赤血球の酸化を促して、極度の貧血状態を引き起こす危険性があるので、犬や猫、また兎にも与えてはいけません。固体に限らず、エキスの詰まったオニオンスープもダメです。
・アボカド――特に、南米産の”Hass”という種類のアボカドには、ペルシンと言う、犬に危険な毒素が多量に含まれるので、皮や種も含めて食べさせてはいけません。
・ぶどうやレーズン――まだ不明な点は多いものの、これらを犬が摂取した場合、短時間に腎不全を起こすケースが報告されています。
・プルーン――カリウム摂取過多になる危険があります。
・イチジク――整腸作用が働きすぎて、下痢や嘔吐の原因になります。
<赤点滅>
・にんにく――ネギ類と同様の成分が含まれているため、大量に摂取すると、やはり貧血状態に陥ります。特にニンニクの芽には注意が必要です。パウダー状の物やオイルも同様です。
・ニラやラッキョウ――ネギ類と同様に考えておくとよいです。
<黄信号>
・ほうれん草――アクに含まれるシュウ酸が結石を作る元になるので、十分アク出しをしてからにしましょう。
・かんきつ類――犬の胃腸は食物繊維を消化するのに向いてないので、皮や小袋、種などを取り除いて、実の部分だけを小さく切って与える分には問題ないでしょう。
乳製品やナッツ類は犬にとって危険な食べ物?
<赤信号>
・マカダミアナッツ――ナッツ類の中でも犬にとって悪名高いのがマカダミア。一番相性が悪く、摂取後半日以内に痙攣やひきつけを起こす例がよくあります。マカダミアオイルにも中毒性があるのでいけません。
<黄信号>
・生卵――食中毒で時々話題になるサルモネラ菌のほか、特に白身に含まれる成分に、せっかく高い栄養素を兼ね備える卵の栄養分の吸収を妨げる働きがあるので、加熱したものだけにしましょう。
・他のナッツ類――油脂の摂取過多となる可能性があります。
・牛乳――日本人は民族的に乳糖分解酵素が少ないので、ミルクアレルギーの人が多いのですが、犬にはその酵素がないため、下痢を起こしやすくなります。
甘い物はやっぱり犬にも悪い
<赤信号>
・キシリトール――インシュリンが多く出されることで、急激に低血糖を引き起こすので、歩行困難になったり、急性肝不全に陥る危険性があります。
・チョコレート――甘さではなく、カカオに含まれる苦味の成分が問題なのです。犬にはその成分の分解酵素が少ないため、ビターなほど、少量のチョコでも致死量に達することがあるので、絶対に与えてはいけません。
常識的に考えても犬に危険な食べ物
<赤信号>
・アルコール――犬が本当に欲しがるのかどうか知りませんが、人間より格段に小さい体が、急性アルコール中毒を起こすのは、容易に想像できます。
・カフェイン――珈琲の香りにつられる犬はいるのでしょうか?紅茶や日本茶でも、カフェイン度の高いものは要注意です。
・サプリや薬――人間が摂取するように作られたものには、犬にとって毒性があるものが多いです。
愛犬家の皆様、これまで犬にとって危険な食べ物を見落としていたことはないでしょうか?
私も日本で犬を飼っていたときに、時々お茶漬けの残りを、茶碗のまま愛犬に与えていたことがあります。
当時はこんな知識を持ち合わせていなかったので、今にして思うと、お茶もよくなかったのですね。
アメリカで犬を飼うと、日本にいた以上に、居間や台所に犬が自由に出入りすることが多いので、料理の途中でも、つい甘やかして野菜や果物の端くれを無造作に与えてしまいがちです。
でも、よく吟味してやらないと、大切な家族の一員の健康が傷ついてしまいます。特に子犬や小型犬は、体が極端に小さいので、ほんの少量の誤飲や誤食も油断できません。
どうぞ、犬に危険な食べ物には十分ご注意なさってくださいね。