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クリスマスのお菓子って、アメリカではどんなものがあるのでしょう?
アメリカに暮らして30年以上。お菓子作りを始めた頃、クリスマスの時期に一番目を引いたのは、ジンジャーブレッドハウスでした。
ダウンタウンの有名ホテルでは、トップシェフが腕を振るって、何日もかけて巨大なお菓子の館を作り、ホテルのロビーに展示するのです。
そこには色とりどりのデコレーションクッキーも並び、近くで見ると、甘い香りがプンプン♪
アメリカ人はキャンティー類も大好物なので、チョコレートを始め、飴状のものもたくさんあります。
ダイエットはしばし忘れて、アメリカで祝うクリスマスシーズンのお菓子を種類別に解説していきます。
クリスマスのお菓子:ジンジャーブレッド編
アメリカでクリスマスのお菓子と言えば、「ジンジャーブレッドハウス」。トップの写真は、ペンシルバニア州にある人気のチョコレート店”Sarris Candies”で撮影したものです。
最初にホテルや専門店で展示されているプロの名だたる作品を見てしまうと、しり込みしてしまいますが、一般家庭用には、お菓子作りの製品で有名なウィルトンからも、簡単に作れるキットが販売されています。
また、デザート作りの本にも、型紙とか載っているので、根気よく取り組めば、ホームサイズのかわいいジンジャーブレッドハウスができますよ。
私も子どもが小さい頃に作って面白かったので、ついでにサンタさんとトナカイのそりのセットも作りました。で、何時間もかけて作ったものには当然愛着があり、食べるなんてとんでもない!
その後何年も地下室に飾っておきました。長持ちするように振りかけるスプレーがあるんですね。とは言え、保存料を使って作ったわけではなく、そのうち虫が来るようになりました。
主人に何度も、いい加減に処分しなさいと言われつつも、軽く10年以上はクモの巣がかかりながらもキープしていました。人間、あきらめも肝心で、いつだったかやっと解体する決心がつきました。
クリスマスのお菓子:デコレーションクッキー編
ジンジャーブレッドハウスも、言ってみれば、デコレーションクッキーのお化けサイズなんですよね。ジンジャーブレッド・クッキーをいろんな形で作って、アイシングでくっ付けていくわけですから。
ジンジャーブレッドマンでファミリーを作ったり、クリスマスツリーを作ったりもしますが、中には、この生姜味が苦手な人(うちの主人)もいるので、やはり万人向けには、シュガークッキーかバタークッキーです。
それに、基本のクッキー生地で作ると、自由に色を付けることもできるので、茶色に縛られることもありません。私もクリスマスシーズンには、いろんなデコレーションクッキーを作ってきました。
やはり、ウィルトンからクリスマスクッキー型のセットが出ていたので、サンタクロースを始め、雪だるまやツリー、クリスマスリースなどの形で焼いて、デコレーションを楽しみました。
腕の見せ所というか、細かいデコレーションの違いを工夫できるのは、やっぱり雪の結晶でしょうか。時間がかかりますが、ある程度パターンを決めて、アイシングしていくと、とても豪華なスノーフレークの数々ができます。
クリスマスのお菓子:キャンディー編
<チョコレート菓子>
日本で「キャンディー」というと、イコール「飴」になるかと思うのですが、アメリカではチョコレート類も、大きく言うとキャンディーの部類になります。
アカデミー賞もとった有名な映画、「フォレスト・ガンプ」の中で、主演のトム・ハンクスが、「人生はチョコレートの箱のようなもの。 開けてみるまで中身はわからない。」と言う場面があります。
で、むしゃむしゃ平らげてしまうのですが、アメリカ人のチョコレート好きは半端ではありません。クリスマスシーズンには、特にチョコレート・トリュフがギフトとして贈られることが多いです。
生チョコを含め、高級店のチョコレートは値が張るので、手ばベタベタになりますが、家で作って持っていくと、とても喜ばれます。
箱に入れて、きれいなリボンをかけて渡すのもいいのですが、私は一度、お世話になったお隣さんに贈ろうと思って、フランスのクロカンブッシュスタイルで、クリスマス・ツリーに見立てたトリュフを作りました。
作製に何時間かかったか覚えていませんが、とにかく豪華に仕上がったので、我ながら大満足でした。二度と作るかどうかはわかりませんが。
<ゼリー菓子>
子どもがまだ小さい頃は、よくいろんな形のゼリーを作っていました。バレンタインにはハート形、イースターには卵形というように。
で、もちろんクリスマス用のゼリー・モールドがあるんですね。主なキャラクター以外にも、クリスマスツリーに付ける電球の型とかも。
ゼリーは比較的糖分の少ないお菓子と言えるので、学校のパーティーがあるときとか、よく作って持っていっていました。
<キャンディー>
ここで言う「キャンディー」は本当にキャンディーです。つまり舐める飴。クリスマスで一番有名なのは、キャンディー・ケインですね。あの杖の形をした紅白の飴です。
これはよく、学校でクリスマスカードを交換したりするときに、小さめのものを一緒に入れたり、また、クリスマスツリーに、ラップに包んだまま直接飾ったりします。
私は個人的に味が好きではないので、実際には食べません。ですので、他所からもらったものは、未だにクリスマスのオーナメント箱に入って、年に1回、日の目を見ます。
アメリカのクリスマスケーキって?
アメリカでは日本のように、基本のショートケーキにクリスマスの飾りをあしらったケーキというのは見かけません。代わりにツリー型とか、形そのものがクリスマス的なものに人気があります。
そもそもクリスマスはキリスト教の祝日なので、ヨーロッパの伝統的なパネトーネやシュトーレンのような日持ちのするタイプのケーキがよく食料品店に並びます。
これは、クリスマスまでの日を指折り数えて待つための、アドベント・カレンダーに沿って、早くから少しずつ食べられるように考えられたケーキで、大人用にはラム酒に漬け込んだケーキもあります。
でも、私はやっぱり普通の軟らかいスポンジ生地のケーキのほうが好きだし、子どもが小さい頃には、雪だるまのケーキも作ったりしました。
ちなみにですが、アメリカのスノーマンは本来三段なのですが、ケーキはさすがに安定が悪いと見て、二段になっています。
アメリカでクリスマスにはどんなお菓子を食べるのか、種類別にいろいろ挙げて解説してみました。
その昔は、11月の終わりにあるサンクスギビングまでは、そんなにクリスマスのお菓子が幅を利かせて店頭に並ぶことはなかったのですが、今では、ブラック・フライデーですらかなり前倒しになってきています。
10月末のハロウィンが終わると、もう年末に向けて一気にダッシュする感じで、実に気ぜわしいです。あまりストレスにならないように、ホリデー・シーズンを楽しみたいものです。