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ニューハンプシャーと言えば、紅葉で美しい所ですが、食べ物はどうでしょうか。アメリカで5番目に小さい州ですが、美味しいものはいろいろあります。
ハンティングが盛んなので、野生動物の肉も豊富だし、一部は海に面しているので、ニューイングランド地方の有名なクラムチャウダーもあれば、オイスターからロブスター料理までいろいろ。
林檎の産地ゆえに、デザートからドリンクまで、いろんなアップル・プロダクトも楽しめます。では、ニューハンプシャーで一押しの食べ物を紹介していきますね。
ニューハンプシャーで人気の食べ物
肉類
Wild Game
ニューハンプシャーのノースウッド地方は、狩人のパラダイスとも言われている所です。北部はカナダと接しており、国境付近のレストランでは、ムースやエルクにバイソンなどが、「本日のスペシャル」として提供されるのです!
Venison
野生動物の肉が各種出される中でも、ベニソンはやはり人気が高いです。ニューハンプシャーの大地で草を餌に育った動物は評判。私も以前に鹿肉を使ってシチューを作ったことがありますが、コクがあって一味違っていました。
魚類
Fried Lake Bass
スズキには色々種類があって、海水魚もあれば淡水魚もあります。ニューハンプシャーには湖があちこちにあり、スズキ釣りが盛ん。
ニューハンプシャー州で釣れた “Largemouth Bass” で最大のものは4.8キロほどで、“Smallmouth Bass” で一番大きかったのは3.6キロほど。フライにして食べるのがポピュラーです。
Lobster Pound
メイン州の隣に位置するニューハンプシャーでは、ロブスターも豊富。“Lobster Pound” というのは、何とかスタンドというように、店頭で直売価格で生のロブスターを売っている所です。
希望すれば水槽に入っているものをその場で蒸して持ち帰れるようにしてくれます。元はと言えば、”Lobster Cove” を指したのですが、今ではその場で調理して食べることのできるレストランも含みます。
Lobster Roll
ちょうど頃合いの甘さの軟らかいホットドッグパンをトーストしてバターを付けた中に、パンが見えなくなるくらいのロブスターをたっぷり仕込んで、ほぼ何も付けないでロブスター本来の味を楽しめるロールは、贅沢の極みですね。
Oysters
ニューハンプシャー東部に位置するグレート湾には、数多くのオイスターファームがあり、近くのポーツマスにはたくさんのオイスターバーがあります。
新鮮な牡蠣を生で食べるのも良し。チョリソーを仕込んでグリルにしたり、ベーコンと一緒にシチューに煮たり、ケイジャンスパイスをまぶして揚げたりと、様々な方法で楽しめます。
ファーストフード
Chicken & Waffle
サザンスタイルの食べ物は、ニューイングランド地方にも存在します。ニューハンプシャーならではの豊富なりんごを活かしたアップルサイダーにチキンを漬け込んで、カリっと仕上げ、ワッフルにかけるソースは、やっぱり特産のメープルシロップ。
Family-Style Breakfast
ファミリースタイルのレストランで出される朝食で人気のセットは、パンケーキに、カリカリに焼いた地元産のベーコン、ホームフライにスクランブルエッグと、大体相場は決まっています。
では、ニューハンプシャーならではの食材はというと、やっぱりメープルシロップ。本格的なレストランでは、敷地内にメープルシロップを作る工場もあったりするのです。シロップの良しあしで全体の評価が決まりますからね。
Poutine
某国の大統領のことではなく(スペルも違ってますが)、これはマンチェスター付近に多く住む、フレンチ・カナディアンの食べ物の話。1950年代にケベック地方に登場し、人気を博した料理です。
フレンチフライにチーズカードを載せ、上からブラウングレービーをかけたもので、ニューハンプシャーのスナックバーでは定番メニューの1つ。
スープ・シチュー系
Clam Chowder
ニューイングランド地方の食べ物を語るのに、クラムチャウダーは外せませんね。ドロドロしすぎず、貝とジャガイモや玉ねぎがバランス良く配合された,クリームベースのホワイトチャウダーは、旅行者にとってもお目当てのメニューです。
New England Boiled Dinner
3月17日に食べるアイリッシュディナーの代表格は、コーンビーフディナー。でも実際は、ご当地アイルランドではコーンビーフは高くて一般家庭では余裕がなく、ポークを使っていたんだそうです。
ところが18世紀頃からアメリカに移住を始め、住みついた先ではビーフが手に入れやすくなり、キャベツに人参、ポテトと一緒に煮込んだボイルドディナーが定着していきました。
デザート類
Apple Cider Donuts
りんご園が点在するニューハンプシャーでは、アップルサイダードーナツが熱いのです。歴史をたどれば、アメリカのドーナツ協会なるものが、1950年代に、秋のドーナツセールに発破をかける目的で始めたキャンペーンが功を奏したとか。
ケーキドーナツに、煮詰めたアップルサイダー液を注入し、シナモンシュガーやアップルスパイスをまぶした食べ物は、あっという間に人々の心をつかんだのでした。ニューハンプシャー州の林檎農園のドーナツスタンドでは作りたてを味わえますよ♪
Chocolate Mice
ニューハンプシャーには、たまらなくかわいい食べ物があります。L.A.バーディック・チョコレート社のネズミチョコレートです。ヨーロッパで修行を重ねた Larry Burdick さんが帰米し、初めてチョコレートショップを開いたのは1987年のニューヨークでした。
その後、ニューハンプシャー州に移り住み、ウォルポールで本格的なチョコレート生産を始めました。常に品質の高い原材料を使い、人工的なフレーバーを排除したチョコレートは、あっという間に愛好家の心をつかんだのです。
クラシックなチョコレートバーはもちろんのこと、人々に最も訴えたのが、この手作りネズミチョコでした。ラリーは、スイスのチョコレートショップで働いているときにヒントを得たと言います。
2013年には、由緒ある国際チョコレート賞を受賞している作品です。この後、ペンギンチョコやミツバチチョコも出ています。L.A.Burdick のティールームに行くと、純度の高いココアも楽しめるので、しばしチョコレートに浸ってみてはいかがでしょうか?
ニューハンプシャーで飲みたいドリンク
ノンアルコール
Apple Cider
アップルサイダーは、2010年にニューハンプシャーの「州のドリンク」に指定されました。2009年当時、3年生の児童たちが、何と州議会議員にリクエストの手紙を出し、反対勢力の抵抗もある中、議会で真剣な討議の末、可決されたそうです。
いやあ、言ってみるものですね。チルドレンズ・パワー、すごい! ちなみに、りんごの皮むき器を発明したと言われる、David Goodell さんは、かつてのニューハンプシャー州知事だったそうですよ。
アップルサイダーは、アルコールドリンクのハードサイダーと比較して、“soft cider” とか、“sweet cider” とも呼ばれています。私はドリンクとして飲むよりも、料理に使うことの方が多いです。
アルコール類
Apple Cider Cocktails
ニューハンプシャーでは、秋の肌寒い夜長に、ラム酒とアップルサイダーをミックスしてシナモンを振りけたり、グラスの周りにつけたりした、オーソドックスな “spiked cider” を楽しむ人々が多いです。
もっと遊び心を楽しみたい人は、マティーニ系の “cidertini” や、アップルブランデー入りの “New Hampshire Sidecar”。また、“apple cider mojito” にしてみたり、メープルリキュールを使ったカクテルもいいですね。
Apple Wine
りんごのカクテルがあれば、当然アップルワインもあります。ニューハンプシャーのワインメーカーでは、選りすぐりのローカルアップルを使ったワイン造りが盛んです。
でも、果実は林檎だけにはとどまらず、西洋梨やピーチに、ラズベリー、ブルーベリー、クランベリーなどのベリー類や、りんごとベリーをミックスしたワインまであり、フルーツワインの宝庫です。
Mead
ミードは俗にハニーワインとも呼ばれています。フルーツを発酵させて作る果実酒に対して、原材料が蜂蜜で、水とイースト菌を加えて発酵させるからですね。はちみつと聞くと、極端に甘いのではと思ってしまいますが、辛口も存在します。
また、アルコール度も一桁から二桁まで様々です。ちなみに、ワイン製造元をワイナリーと呼びますが、ミードは厳密にはワイングループに属さないので、ミーダリーという呼び方をします。
ニューハンプシャーでは、“Moonlight Meadery” や、“Sap House Meadery” というメーカーが有名です。
ニューハンプシャーの食べ物を探ってみましたが、食べてみたい物はありましたか?
私は決してチョコレート愛好家ではないのですが、あの純度の高いネズミチョコレートは気になりました。
L.A.バードックの店舗では、チョコレートだけではなく、チョココーティングしたドライフルーツやナッツに、キャラメルなど他のお菓子もあるので、訪れた際には是非いろいろ試してみたいです♪