ソテーの方法|より良い結果を生み出すコツって何?

この記事は約 6 分で読めます。

鶏胸肉のソテー

ソテーの方法について、私なりにですが4つにまとめてみました。調理の一部として行う場合もあれば、それ自体で料理を仕上げるときもあると思います。いずれにしても、最低限必要な心得があると、より良い結果になるので、参考にしてみてください。

まず大切なのはソテー料理に合った器具の選び方です。次に、食材の準備を含めた取り扱い方、実際に調理するにあたって注意したいことやコツなどを、説明していきます。

 

ソテーに適した鍋はどんな種類がいいの?

「弘法は筆を選ばず」という言葉がありますが、「料理は鍋を選びます」。私が作った言葉です。アメリカに来て西洋料理を始めたばかりの頃、主人の家にあった鍋をしばらく使っていました。

でもとうとう焦げ付きが目立ち始め、ソテーパンを買い替えることにしました。そのとき感じたことは、「どうして何年も、ほんの少しの投資をして良い鍋を買わなかったの?」

 

使う道具によって仕上がりは違ってきます。ソテーを最適にする方法その1は、周りがまっすぐなものではなく、底よりも上の方が少し大きくなっているものです。

ソテーパン

周りが斜めになっていると、鍋の中の湿気の蒸発が早くなり、食材の形状を保ち、煮崩れを防いでくれます。また、鍋をゆすって具材を空中でひっくり返す場合(よくシェフがお客さんの前でするパフォーマンス)でも、とてもやりやすい形です。

私はノンスティックを使っていますが、これには1つだけ欠点があります。肉類をソテーして、鍋底についたエキスを利用してソースを作る場合、ノンスティックだと何も残らないからです。何でも一長一短がありますね。

 

ソテーを始める前に気をつけたいこと

まず鍋の温度ですが、油を入れて中強火で温め、プツプツしてきたら準備OK。いろんな種類の油があると思いますが、オリーブオイルの場合、煙点が低いので、ソテーに関してはエキストラ・バージンは避けた方がいいです。

鍋と油が整ったら、後は具材の準備です。火を均一に通すためには、食材を同じ大きさに切っておくことです。例えば野菜の大きさに違いがあると、当然ながら仕上がりの食感に差が出てきます。

均一に切る

同様の理由で、肉や魚を洗った後はしっかり水気を切り、粉をやパン粉をまぶす場合は、必ず余分な粉を振るい落として、表面を均一の状態にしてからソテーすることです。

スポンサーリンク

 

ソテーを上手に行う方法

具材は詰め込まずに、少なくともソテーパンの周りにまで中身がはみ出ないように、余裕を持って入る鍋の大きさを選ぶか、小さい物しかない場合は、何回かに分けて調理することです。

小さい食材を入れて、途中でひっくり返す必要がある場合、例えば帆立貝柱をソテーするときなどですが、鍋に入れた順番を覚えておくことです。私は火の通りが遅い外周から時計回りに入れ始め、らせん状に最後は真ん中に入れます。

 

この順番を覚えておいて(これくらいは、いくら短期記憶に問題が出てきても覚えられると思うので)、片面に火が通ってひっくり返すときも同じ順番でするのです。

鍋が古くなってくると、調理している間に食材が鍋底にくっついて離れにくくなることがありますが、こういう時は冷水を入れたボウルを用意しておいて、ヘラをさっと冷水に通してから食材の裏に入れると、やりやすくなります。

ソテーのターンオーバー

私はよくポークチョップを料理しますが、特に豚肉はよく中まで火が通ってないと衛生上危ないので、中の温度が気になります。もちろんインスタント温度計を差し込むのが一番手っ取り早い方法です。

でも、そういう便利なものがない場合は、やはり小型のナイフを使って肉を少し切ってみて目視で確かめる方法です。この時、骨に近い部分を切るとより正確です。なぜかというと、骨の付近は一番火が通りにくいところだから。

 

ソテーするときに起きる問題点を解決する方法

比較的安価な鍋を長く使っていると、鍋底が少し曲がってきたりしませんか?野菜のソテーだと、おそらく小さく切ったものを入れて、よく混ぜながら炒めるので、あまり影響は出ないと思います。

でも大きめの肉の塊だと、鍋のへこんだところは火の通りが悪くなりますよね。味付けの方法にもよりますが、油を少々多めに入れても差し支えなければ、油が池の役割をして鍋底が平らになります。

 

「大は小を兼ねる」という言葉がありますが、鍋があまり大きすぎて、ガスの火元からはみ出る部分が多すぎる場合は、均一の調理に支障が出てくるので、ガスレンジに合ったソテーパンを選ぶといいですね。

鍋の形については触れましたが、鍋の厚みも調理に影響してきます。薄手のソテーパンの場合、熱くなるのも早ければ、冷めるのも早くなるので、そのあたりを計算した上で、火の強さ(調理温度)を調整していくといいです。

 

以上、同じレシピを使って料理をしても、仕上がりが違うことはよくありますが、知っておいて損はないソテーの方法を挙げてみたので、今度何かを炒めるときに思い出していただければ幸いです。

 

関連記事: 鉄のフライパンを手入れするには?正しいケアで一生長持ち!