鉄のフライパンを手入れするには?正しいケアで一生長持ち!

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鉄のフライパン(大)

鉄のフライパンの手入れはどのようにされていますか? 以前は使っていたけど、錆びてしまって今は棚の中に眠ってる、なんてことになっていませんか?

そんなに難しいケアはいらないので、せっかく手に入れた鉄のフライパンを有効活用するためにも、最低限の手入れ方法を知っておくと便利です。

 

その昔、直火で調理していたころには、なくてはならない鍋の1つでしたが、テフロン加工のノンスティック鍋が広く出回るようになってからは、人気が落ちていきました。

でも、鉄のフライパンだからこそ、生かされる料理もあるので、日々のお手入れをまめにして、長く使えるようにしましょう。

 

鉄のフライパンの手入れ:使い始めにすることは?

鉄のフライパンの手入れで真っ先にすることは、シーズニングです。これは、英語の“seasoning”がそのままカタカナ表記になっていて、日本語では「油慣らし」と呼んでいるようですね。

ちなみに、鉄のフライパンのことをスキレットと呼んでいるところもあるようですが、英語の“skillet”は広い意味でのフライパンをさすので、厳密には、“cast iron”になります。

 

さて、鉄のフライパンに限らずどんな調理器具でも、購入したら、まず洗剤を使って熱い湯で洗って水気をふき取りますね。これは同じです。

この後、鉄製の場合、コンロの強火で煙が出るくらいに熱してから、調理油を鍋に入れます。火からおろして、キッチンペーパーを菜箸でつかみ、油を鍋全体に塗り込むようにしてふき取ります。

サラダ油(大) ぺーバータオル

初めてのときは、この工程を何度か繰り返すことで、鍋にしっかりと油でコーティングすることができます。

どうしてこのようなプロセスを踏むのかというと、フライパンで熱した油の脂肪が酸化して重合“polymerize”し、分子の組み換えを行うことで、新たにプラスチックのような膜を作ることになるからです。

 

高温で熱したオイルが鉄の鍋底に付着するとき、目には見えない表面のデコボコの隙間に入り込み、テフロン加工のような役目を果たすので、調理中に食材が鍋底に引っ付くのを防いでくれるのです。

 

鉄のフライパンの手入れ:日常行うこと

初回のシーズニングが終わったら、毎回調理後、鉄のフライパンを熱湯で洗った後、加熱して水分を飛ばし、油引きをしておけば、錆びることはありません。

次の料理のときに出してきた鍋が、乾いたところもなく黒光りしていれば、シーズニングが正しく行われた証拠ですが、フライパンをテストすることもできます。

 

簡単な確かめの方法は、鍋に調理油をたっぷり入れ、卵焼きを作ることです。フライドエッグが鍋底にくっつくことなく取り出せれば、OKです。

手入れに使うときの油ですが、ベーコン油などの動物性の物は、飽和脂肪酸過多となり、よく重合できないのでシーズニングには使えません。不飽和脂肪酸が多い、大豆油やコーン油、特にアマニ油などがお勧めです。

 

また、料理の後で鉄のフライパンを洗うときには洗剤を使ってはいけない、というのが定説になっているようですが、アメリカの料理の本には、少量の洗剤を使ってもシーズニングに影響はないとしています。

最近赤肉を家で調理することは少なくなりましたが、たまにフライパンで焼いた後、そのまま食事をして、しばらく経ってから鍋を洗おうとすると、すでに白い油の塊を見つけることがあります。

 

このような油を熱湯だけで洗っても、何となく気持ちが悪いので、かなりの油汚れがあるときには、私は洗剤も使いますが、これまでそのために鉄のフライパンが錆びたことはありません。

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鉄のフライパンの手入れ:問題が起きたら?

鉄のフライパンを使っていて、少し食材の付着が見られるようになってきたら、初回のシーズニング方法で、油慣らしをするか、オーブンを使う方法もあります。

まず、オーブンを250度(華氏500度)くらいの高温に設定します。キッチンペーパーに大さじ1杯くらいの油をつけて、鍋底全体にのばします。別のペーパーで、余分な油をふき取ります。

 

このフライパンをオーブンに入れ、約1時間空焼きします。これで大体は元に戻るはずです。ただし、オーブンから鍋を取り出すときには、くれぐれも鍋つかみを用意することを忘れないでくださいね。

ポットホルダー

私は過去2回、これで手にやけどをしたことがあります。年は取りたくないですね。トホホ♪

私は鉄のフライパンをお菓子作りにも使うことがあるので、魚料理には使用しないことにしているのですが、もしどうしても魚の臭いが取れないときには200度(華氏400度)くらいのオーブンで空焼きするとよいです。

 

それから、鉄のフライパンを長持ちさせる1つの方法として、酸性度の高い食材を料理するときには、できるだけ30分以内に調理を終えるようにしましょう。

場合によっては、調理している食材に金属の風味が移ってしまうことも考えられるし、酸性の物を長く接触させておくと、せっかくのシーズニングが台無しになることもあるからです。

 

以上、鉄のフライパンの手入れの仕方についてまとめてみました。調理の後のほんの少しの手間で、一生使える鍋になるので、これからのお手入れに役立ててください。