パトリックデーってアメリカではどう?行事や食事習慣を考察

この記事は約 8 分で読めます。

アイリッシュコーヒーカップケーキ

 

パトリックデーをアメリカではどのように祝うのでしょうか?
ご存知のように、アメリカは移民の国です。アイルランドからも多くの人々が移住してきました。

 

聖パトリックデーは、アイルランドにおいては祝祭日ですが、アメリカでは公的な休日ではありません。ただ、アイリッシュも多いことから、盛大にお祝いする行事は各地で開かれます。

では、3月17日のパトリックデーには、アメリカでどんなことが行われるのか、そして食事やお菓子はどんなものがふるまわれるのかについて、説明していきます。

 

パトリックデーのアメリカでの祝い方:行事や習慣

 

パトリックデーは、英語で書くと、“St. Patrick’s Day”となり、5世紀にアイルランドにキリスト教を伝えたとされる、聖パトリックの命日です。

学校でもシンボルカラーである緑の服を着ていったり、洋服がなければ、何か緑色をしたものを身につけていくようにします。

 

また、シンボルマークをシャムロックと言って、神聖なる三位一体を表すとされています。この三つ葉のクローバーをデザインしたスカーフやネックレスといった小物も多く店頭に並びます。

シャムロック

世界の各地でお祝いを行いますが、本国のアイルランドはもちろんのこと、特に同国からの移民が多いアメリカでは、ニューヨークに代表されるような、大々的なパレードもあります。

 

私がアメリカに渡ってきた後、日本でもこのパトリックデーのパレードが行われるようになったと聞いて、びっくりしました。

でも、まさか東京の淀川が緑色に染まることはありませんよね。アメリカのシカゴ川は、パトリックデーにはグリーン・リバーになるのです。

 

緑のシカゴ川

 

この緑色になったシカゴ川に飛び込む人もいるそうですが、阪神が優勝したときの道頓堀川じゃあるまいし・・・。

 

一昔前までは油性の化学物質を使って川を緑色に染めていたので、一週間ほど色を保っていたそうですが、今は環境問題が優先されるので、自然の染色量を使うため、当日数時間だけグリーンカラーを楽しめるようです。

ちなみに、10年ほど前から、ホワイトハウスの敷地内にある噴水も、緑色に染まるようになりました。

スポンサーリンク

 

 

パトリックデーのアメリカでの祝い方:食事の習慣

 

敬虔なクリスチャンは、アルコールを断ったり、限定的にしたりするのですが、パトリックデーは特別で、アメリカにいるアイリッシュも、この日ばかりは、酒を浴びるほど飲んで楽しみます。

パトリックデーには、例の“shamrock”をグラスの底において、アイリッシュビールを注いで飲み干すのだとか。

 

アイリッシュ・ウィスキーも人気ですが、私が一番好きなのは、アイリッシュ・クリーム・リキュールのベイリーです。実は、私が毎朝飲むコーヒーには、普通のフレッシュの代わりに、このお酒をちょっと垂らしています♪

私の主人の先祖は、やはりヨーロッパからの移民なわけですが、いろんな血が混ざっており、ドイツ・オランダ系の他にアイリッシュの血も入っているんですね。

 

だから、パトリックデーにアメリカで用意する伝統的な食事は、アイリッシュのコーンビーフなのですが、これがかなり油っぽくって、私はあまり好きではありません。

でも、ちゃんと作りますよ。やはりお互いの文化的な背景は大切にしたいですからね。キャベツや人参とじゃがいもを一緒に入れて、ポトフを作ることが多いです。

 

もし、夕飯に作らないときは、コーンビーフを買ってきて、お昼のサンドイッチに挟んだりします。

パンと言えば、昔はこの時期、アイリッシュ・ソーダブレッドも作っていたのですが、最近はダイエットの観点から、夕食にパンを添えることをしなくなったので、自宅のパン焼き器もほこりをかぶっています。

 

あと、ゆで卵を使ったオードブル料理で有名なものに、デビルドエッグがありますが、パトリックデー用に、アボカドで緑色を混ぜたフィリングを用意して作ったものもあります。

パトリックデー用デビルドエッグ

 

さて、デザートですが、こちらもパトリックデーのシンボルカラーとシンボルマークを取り入れたものを多く作ります。

テキーラとライムのカップケーキもその1つです。これは、カップケーキの生地にテキーラをたっぷり染み込ませるので、大人用のお菓子です。フロスティングをライム入りの淡い緑色にしました。

 

テキーラとライムのカップケーキ

 

ベイリーに限らず、いろんなアイリッシュクリームのリキュールが出ているので、違う種類を試すのも楽しみの1つになっています。これまでにも、このリキュールを使っていろいろ作ってきました。

冷凍菓子では、ベイリーズとコーヒーのサバイヨンを作ったことがあります。

 

ベイリーズとコーヒーのサバイヨン

 

カスタードクリームに、このリキュールを入れた、アイリッシュ・クリーム・バーケットというクリームタルトも作りました。

 

アイリッシュ・クリーム・バーケット

 

フルサイズのケーキタイプでは、チョコレートグレーズのアイリッシュ・クリーム・チーズケーキを作りました。フィリングにたっぷりリキュールが入っています。

 

アイリッシュクリームチーズケーキ

 

デコレーションにシャムロックを描いたアイリッシュクリーム・チョコレートレイヤーケーキは、生地にアイリッシュ・ウィスキー、ムースにアイリッシュ・クリーム、フロスティングにコーヒー・リキュールと、半端ないです。

 

アイリッシュクリーム・チョコレートレイヤーケーキ

 

冷凍菓子のケーキサイズを作ることは滅多にないのですが、以前に、アイリッシュクリームのチョコレートムースケーキを作ったことがあります。

 

アイリッシュクリームのチョコレートムースケーキ

 

極めつけは、B52カクテルケーキです。フィリングとトッピングにベイリーズとグランマニエが入った、洗練された大人のケーキ。大好評でした!

 

B52カクテルケーキ

 

誤解しないでくださいね。私は決してアルコホリックではありません。適度にお酒を楽しみ、食を通じて人生を謳歌するのが好きなのです。

もし、上記のパトリックデー・デザートを作ってみたい方は、私の洋菓子専門ブログ「手作り大好き! レシピふやそう!<お菓子の巻>」で、レシピを確認してください。

 

アメリカは人種のるつぼと言われますが、実に多くの国からの移民で成り立っています。それぞれの国の文化背景を尊重しつつ共存していければ、素敵ですね。

3月17日にはアメリカでパトリックデーをお祝いしたいと思います。

 

関連記事: アメリカのイースターのお菓子って?意味も考えて作ってる。