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フランスのお菓子で有名なものって、どのくらいスラスラと名前が出てくるでしょうか。中にはあまりにも一般的になっていて、どこの国から来たのかも考えないくらいに浸透しているものもあると思います。
たとえば、マカロンは専門店もできるくらいに日本でも人気になっています。昔からあるエクレアとかマドレーヌもそうですね。クレープやババロアとか、馴染みのある名前がいろいろ頭に浮かんできます。
アメリカでは残念ながら、日本ほどにフランス料理店も多くなく、特に仏菓子がもてはやされることもないのですが、私は数少ないフレンチ・ベーカリーに行き、時々高価なデザートを楽しんでいます。
自分でも過去に、いろんな種類のフランスのお菓子で有名なものを作ったことがあるので、できるだけわかりやすい名前の洋菓子を、日本名で50音順に紹介していきますね。
・エクレア(Eclair)
シュークリームを楕円形にして細長くしたようなお菓子ですね。上にはチョコレートグレーズがかかっていることが多いです。中のクリームはカスタードが主流ですが、モカクリームや他のフレーバーに出会うこともあります。
・カヌレ(Canele)
個人的に大好きなお菓子です。日本でも人気がありますね。小ぶりの洋菓子は食べやすい代わりに、いくつも口に入れてしまう危険性もありますけど。
上から見るとお花の形をしていて、ラム酒の香りとモチモチした食感がいいです。
・ガトー・オ・ショコラ(Gateau au chocolat)
フランス語でチョコレートケーキの意味です。非常にリッチなテイストのケーキが多く、私は一度にそんなにたくさんチョコレートを食べられないので、薄切りしますが、アメリカ人は厚切りでも平気でたいらげますね。
・クレープ(Crepe)
説明するまでもないと思いますが、日本でもクレープ専門店があり、アメリカにも出している店があるんですよ。お菓子だけでなく、食事になるクレープも有名です。元々フランスではパンの代わりに食べていたそうですから納得です。
・クレーム・ブリュレ(Creme brulee)
私は初めて行くレストランでクレーム・ブリュレがデザートメニューにあると、必ず注文して、そこのパティシエの腕を試すことにしています。日本のプリンよりもぐっと濃厚に作られたカスタードで、表面を焦がして仕上げます。
これをスプーンで割りながら食べるのがいいんですね。バリエーションには、チョコレートや、アメリカでも抹茶味を出すところもあります。
私もホワイトチョコやコーヒーにココナッツ味の物を作ったことがあるので写真をご覧下さい。
・クイニー・アマン(Kouign amann)
フランスのブルターニュ地方の伝統的なお菓子で、ブルトン語で「バターのお菓子」という意味になります。クロワッサン風のパン生地にバターがたくさん入っていて、表面は砂糖がキャラメル化しています。
・クロカンブッシュ(Croquembouche)
一言で形容すると、ちょっと硬めのプチ・シュークリームをクリスマスツリーの形に積み上げたものです。実はこのお菓子、フランスで有名なウェディングケーキなんですね。表面は甘い飴状のものでコーティングしています。
私はフランス式の結婚式に出席したことがないので、現代でもこのケーキが使われているのか知りませんが、ふと、「じゃあ、ケーキ入刀はどうするの?」と疑問に思いました。
・サヴァラン(Savarin)
フランスの美食家として知られ、あの有名な「美味礼賛」を書いたブリア・サヴァランを讃える為に、パリのパティシエが創作したそうです。アルコールがたっぷり染み込んだブリオッシュ風の土台にクリームや果物が載っています。
・タルトタタン(Tarte tatin)
りんごのタルトとして有名ですが、普通のケーキのように焼くのではなく、キャラメル化したリンゴを底に敷いて、その上にタルト生地を流し込んで焼き、ひっくり返してから切り分けるお菓子です。
アメリカではこの種の洋菓子のことを、アップサイドダウンケーキと呼んでいます。つまり、上下さかさまになるという意味ですね。使うフルーツはりんごに限らず、ピーチやルバーブでも作ったことがあります。
・ドラジェ(Dragee)
アーモンドを砂糖でくるんだ小粒のお菓子で、よくお祝いの儀式のときに用いられます。アメリカでも結婚式の手土産として、チュールに入れたドラジェを他のお菓子と一緒に袋に入れて渡すことがよくあります。縁起物ですね。
・ババロワ(Bavarois)
ムース系の冷たいお菓子で、元はと言えば、ドイツに原形になるものがあって、フランスのシェフが進化させてできたものです。卵黄と生クリームのリッチな組み合わせをゼラチンで固めています。
・フィナンシェ(Financier)
この名前は金融家とか投資家を意味する言葉ですね。だから、あの四角っぽいまるで金塊を想像させる形をしているのだと知りました。有名なお菓子のマドレーヌと違うところは、アーモンドプードルを生地に使っている点です。
・フォンダン・オ・ショコラ(Fondant au chocolat)
日本でもこれには目がないという人が多い、人気のチョコレート菓子です。フォークをさすと中からとろっとしたチョコレートソースが流れ出てくるのがたまりませんね。
・ブラマンジェ(Blancmange)
フランス語で「白い食べ物」という意味の冷菓子ですが、ババロワと違うところは、牛乳の代わりにアーモンドミルクを使うことです。また正確には、ブラン・マンジェになります。
・マカロン(Macaron)
マカロン専門店に行くと、それはそれは色鮮やかなバリエーションが並んでいて目移りしてしまいます。メレンゲのお菓子は口に入れるとすっと溶けていき、砂糖の甘みだけが残るので、甘さ控えめなのがいいですね。
・マドレーヌ(Madeleine)
普通は貝殻型に入れて焼くことが多いですが、浅いカップ型を使うこともあります。たっぷりバターを含んでいて、それ自身で十分味がついていますが、粉糖をかけたり、チョコレートグレーズをかけることもあります。
・ミルフィーユ(Mille feuille)
パイ生地を何層かに重ねて、間にクリームやフルーツをはさんで作るお菓子です。幾重にも重なった生地を「千枚の葉」に見立てて、この名前がつきました。以前にバナナを入れて作ったものが好評でした。
・モンブラン(Mont blanc)
最後は私が一番好きで、日本でも超有名な「白い山」を意味するお菓子です。フランスに住んだことのある人から聞くと、現地では日本ほどの人気はないようです。
東京に行ったとき、自由が丘にある元祖「モンブラン」のお店でお土産に買って帰りました。あの栗のピューレと生クリームの相性は最高ですね。
以上、これまでに私が食べたこと、また作ったことのあるフランスのお菓子で有名なものを18点リストアップしてみました。
これを読んでくださっているあなたは、もう全部召し上がりましたか?