冷凍保存の小分け。余分な食材や残り物も工夫次第で使い切る

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冷凍保存の小分けは、どのように実践されていますか?

生鮮食料品をたくさん買いすぎたり、もらい物があって全部使いきれなかったときなどは、冷凍庫が活躍してくれますが、そのまま放り込んだのでは、後が大変になってきます。

 

一旦、固まりで凍らせてしまうと、解凍するときが厄介ですからね。

確かに、冷凍保存をするときに、いちいち小分けにするのは手間なのですが、近い将来に使うときのことを考えると、ほんの少しのステップで、食材を無駄なくスマートに使い切ることができるので、工夫したいものです。

 

このページでは、これまでの体験や、人から聞いていいなと思った、冷凍保存の小分けのコツやアイデアを、素材の形状を中心に区別して整理していきます。

冷凍保存の小分け:個体のもの

<肉や魚類>

【薄切り肉や切り身の魚】

プロシュート(生ハム)のように、至極薄く切ってある肉類を、店で買ってきたまま、つまり段重ねのようになった状態で冷凍すると、解凍するときが大変です。

 

「ベーコンの使い方」のページでも説明していますが、薄切り肉は、面倒でも1枚1枚取り上げ、その間にラップかパーチメントをはさんでいくことです。そうすると、無理に引き離そうとして破れることもなく、綺麗に取り出せます。

魚の切り身も同様です。何尾かをそのまま袋に放り込むのではなく、一切れずつラップに包んだ上で、ジップロックなり容器に入れて冷凍すれば、必要な分だけ解凍したいときに、取り出しが便利です。

 

【挽肉やバーガーパティ】

挽肉も一度にたくさんの量を固めて入れてしまうと、一部分だけ使いときに困ります。基本は、できるだけ薄く広げて袋詰めすることがベストですが、更に取り出しやすくするコツがあります。

面倒でなければ、最初から少量に分けたものを、小さい袋に別々に入れていけばいいのですが、大雑把にやって、時短する方法もあります。

 

大きめのジップロックに挽肉を入れて、まず袋いっぱいに広がるように平らにします。そして、例えば4つくらいに分けたいときは、袋の上から、手の側面を使って、十字に軽く押します。

すると、少しその部分だけへこみますね。つまりそこだけ薄くなるということです。このまま封を閉めて冷凍しても、取り出すときには、そのへこんだ部分を境にして、綺麗に割れてくれるので、小出しで利用するときに便利です。

 

チョコレートバーを思い出してください。四角の区切りがいくつかあって、間は溝になっていますよね。そこでパキッと割って食べませんか?同じ原理です。

一方、ハンバーガーのパティも、余裕のある時に一気に作って冷凍しておくと、急いでいるときに便利です。ただ、せっかく形作っていても、冷凍するときにそのまま重ねたりくっつけて並べたりすると、解凍するときが大変です。

 

ここで役に立つのが、コーヒーフィルターやマフィンカップです。バーガーのパティの間に1枚ずつ挟んでから、ジップロックに入れて冷凍します。前者は大きめのパティ用で、後者は広げて使うと小ぶりのパティに使えます。

 

<調理の残りを冷凍する場合>

大人数のディナーパーティーをする時に、アメリカの家庭でよく用意するのがキャセロール料理です。あらかじめ材料を仕込んでおいて、適当な時間になったらオーブンに入れて焼けばいいので、便利なディッシュなのです。

でも、ゲストがどのくらいおかわりしてくれるかわからないし、たくさん残る場合は、家族でしばらくの間、同じものを食べる羽目になることもあります。

 

そのうち飽きてくるので、そうなる前に冷凍してしまって、忘れた頃に、また解凍して出せば新鮮に味わえるというものです。また、主婦のナイト・アウトをしたい時に、ご主人一人分を作る代わりに、これで我慢という手もありです。

そういうときのためにも、キャセロールの残りをそのまま大きな容器に入れて冷凍するのではなく、小ぶりに四角く切ってから、ホイルかパーチメントを敷いたベーキングトレイに載せてしばらく冷凍します。

 

ある程度固まってから、ジップロックに入れて冷凍保存すると、個別になっているので、必要な分だけ解凍して食べることができます。

他の例を挙げると、例えばマッシュポテト。これも、パーティーがある時には、かなり大量に作って出すことがある為、余りも多くなります。残りをコロッケの材料にすることも考えられますが、冷凍もできます。

 

ただし、アイスクリーム用などの大きめのスクープを使って、ポーションを作っていくのです。これを先ほどのキャセロールの残り同様、トレイに並べて、ある程度固めてからジップロックに入れて冷凍すると、使うときに便利です。

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冷凍保存の小分け:液体のもの

【スープの残り】

スープを小分けにして冷凍保存するときに便利なのが、ホットドリンク用の紙コップです。大体一人分のスープが入るので、解凍するときも、新たな容器に移し替える必要もありません。

ただし、カップの上まで入れてしまうと、冷凍する間に膨張するし、また解凍する時も、あふれかえってしまうので、八分目くらいまでにしておきましょう。

 

【スープストック】

私は、ブイヨンキューブを使ってしまうので、スープストックをたくさん作ることはしないのですが、アメリカでは、感謝祭の時に七面鳥を丸焼きするので、その骨を使ってスープストックを作っておく人も多いです。

でも一度に使えるとは限らないので、やはり冷凍しておくと長く持ちます。その際には、マフィン型にストックを注いで小分けにし、冷凍保存すると、後が楽です。

 

持っているマフィン型にどのくらいの容量が入るのかを知っていると、例えば一つの穴に半カップ入るとしたら、凍らせたマフィンサイズのスープストックを何個使えばレシピに見合うスープが作れるのか、すぐにわかります。

 

【ワインの残り】

ワインをこよなく愛する人なら、一瓶を空けるのに何の苦もないかもわかりませんが、たしなむ程度に飲む分には、特に赤ワインの場合、後少しだけ残ったまま何日も過ぎることがあり、気が付いた時には苦くて飲めなくなっています。

それはもったいないので、もう飲みそうにないなと思ったときには、製氷皿にワインを注いで凍らせ、ジップロックに移して冷凍保存しておくと、シチューを作るときとかに、少しだけ足したいときなどに有効活用できます。

 

 

いかがでしょう。

まだまだ思い出していくといろいろあるのですが、とりあえず、すぐに頭に浮かんだ、冷凍保存の小分けの実例をまとめてみました。

 

飽食の世界に住む者にとっては、残り物を捨ててしまうことに、あまり罪悪感を抱かないかもわかりませんが、時々は世界の他の人たちのことも思い出して、できるだけ最後まで使い切れるように工夫していきたいものですね。

 

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~クックソフィ~ 料理のまとめ「世界編」アメリカ西海岸発