この記事は約 6 分で読めます。
クリスマスの料理はアメリカの家庭でどんなものが出されているのか、興味がありますか? 感謝祭のときなら、サンクスギビング=七面鳥の図式になるのですが、このホリデーでは特に定まったものはありません。
ただ、遠くにいる家族や友人・知人を招いたり、お客様を呼んでのパーティー料理になることがほとんどなので、当然メインのクリスマス料理は、アメリカではビーフやポーク、又はハムの巨大な塊をローストすることが多いです。
もちろんその前後というか、付随する副采や前菜なども普段より数多く作って、食卓を豪華にする工夫をします。普段は使わないテーブルクロスを使ったり、ろうそくに火をともしたりして雰囲気にも気を配ります。
基本的には、オードブル、メインディッシュ、サイドディッシュ、サラダかスープ、デザートのグループに分けられるので、それぞれにクリスマスにふさわしい料理のサンプルを、過去に作ったものを例に挙げて紹介します。
デザートに関しては、また別のページで特集します。
クリスマスの料理:アメリカのオードブル
クリスマスにアメリカの家庭にお客様を呼んで食事を提供する際には、テーブルにすべて出すときもあれば、早くから来られている方には、カクテルタイムに出すオードブルも必要になってきます。
そんな時に便利なのが、デビルドエッグです。基本のシンプルなものは、ゆで卵の黄身をくり抜いてマヨネーズと混ぜ、塩胡椒してペースト状にした物を、絞り出し袋に入れて綺麗に白身の穴に戻すだけです。
でも、特別な祝祭日のときは、少しいつもと違う工夫をしたいので、辛い物が好きな方に受ける、スリラッチャ入りのデビルドエッグを作りました。トッピングには、むき海老やキュウリの微塵も混ぜて豪華さを出しています。
一方、食卓に並べる前菜としては、上記のようなフィンガーフードでなくてもいいので、オイスターマッシュルーム入りのクレープ包みを出したことがあります。
クリスマスの料理:アメリカのメインディッシュ
クリスマスのメインの料理としてはやはり肉類がほしいですね。普段は健康上、赤肉を避けていますが、こういう時には脂肪の少ないテンダーロインのローストビーフを楽しみます。肉汁を使って作るグレービーも欠かせません。
もし、二人だけのクリスマスを楽しみたいときは、大きな肉の塊だと、後でたくさんの残り物を処理するのに困るので、ビーフテンダーロインをあらかじめ切ってから料理する、おしゃれなメダリオンのレシピもあります。
牛挽肉を使ったミートローフでもいいですね。でもパン型に入れて焼くのは退屈なので、ホイル焼きにしてみたら、エレガントに仕上がりました。グレーズもうまくいって、とてもおいしくなりました。
もう1つ、アメリカのクリスマス料理でポピュラーなのはハムのローストです。普通は大きな塊を焼いてから切るのですが、スパイラルハムと言って、最初から切り目の入ったものがあります。食卓では便利ですが、難点は中身が乾燥しやすいこと。
あと、豚肉ももちろんありですから、ポークローストを作ったこともあります。ただし、お客様の中には、宗教上の理由から豚肉禁止の方もいらっしゃるので、お呼びする方の背景チェックも必要です。
クリスマスの料理:アメリカのサイドディッシュ
アメリカの感謝祭にはマッシュポテトはマストの料理なのですが、クリスマスのときには、どちらかというと”yam”を使うことが多いです。でも私は個人的に水っぽくてあまり味のないヤムより、サツマイモが好きなのでこちらを使います。
グリーンビーンのキャセロールは定番中の定番というか、あのスープで有名なキャンベルが50年代に出したレシピがアメリカでは定着しています。トッピングのオニオンフライが面倒であれば、市販のものを使用するといいです。
人参もよく使う食材です。普段は千切りにして調理することは、ケーキを作るとき以外あまりないのですが、このキャセロール料理では細かく切ったキャロットを、主にマヨネーズで味付けているので食べやすいです。
早い時期にキャセロールを仕込んでおくと、当日のバタバタを少しでも減らすことができるので、何か1つは、こういう下準備ができるものを用意します。
ブロッコリーとカリフラワーは同種の野菜になるので、色の違いを利用して、味はともかく見た目に華やかなものも作ってみました。難点は食べるときです。切り分けようとすると一挙に崩れるので、注意が必要です。
クリスマスの料理:アメリカのサラダやスープ
クリスマスのサラダ料理は何と言っても色彩にこだわりたいですね。緑と赤を基調にしたいので、葉野菜に加えて、赤いラディッシュだとか、ザクロの実やビーツなどを加えてコントラストのある彩にすると映えます。
栗のおいしい季節なので、料理にもよく使います。生の栗からローストするのは大変ですが、すでにゆでて真空パックにしたものが手軽に買えるので、それを使ってコクのあるスープができます。ラテアートにはかないませんが、生クリームで水玉模様を作りました。
いかがでしょう。少しでもアメリカのクリスマス料理を想像していただけたでしょうか?