この記事は約 8 分で読めます。
アメリカで普通に食べられる肉の種類って、どんな名前が浮かびますか?
動物の肉というくくりで考えると、一般的に日本でも日常的に口にするものとしては、牛肉、豚肉、羊肉、馬肉、鶏肉。それから世界の他の国では何かと問題視されている鯨肉あたりでしょうか。
アメリカの平均的なスーパーマーケットで売っている肉の種類は、上記に加えて、子牛肉、子羊肉、バイソン肉、バッファロー肉、鹿肉、七面鳥肉、鴨肉、兎肉などが挙げられます。
もっと特殊な肉専門店に行くと、イノシシ肉やダチョウ肉に、カンガルー肉も見つかります。大抵このような野生肉は冷凍された状態で売っています。
このページでは、鶏類以外の肉について説明することにします。
アメリカで食べられる肉の種類:一般的な物
【牛肉】
アメリカと言えば、肉。しかも牛肉はやはり国を代表する“meat”です。ただ、同じ牛でも、ミルクを絞るために飼われているものと、食べるために育てられているものとでは、種類が違います。
ここでは食べる方の話をします。アメリカには広大な土地があるので、牛を飼うにしても、ほぼ野生環境の状態もあれば、限られた草原の中で、あるいはもっと限定して、オーガニックの食糧だけを与えて育てるものもあります。
狂牛病が流行ってからは、どの国のどこの牧場から来た牛なのかをはっきりさせる必要が出てきました。やはり出生が明確だと安心できますね。それにブランドイメージがプラスされるともっと美味しく感じます。
たとえば、日本の神戸ビーフは、もう世界が知るところのブランドになっていますが、アメリカでも世界の人気銘柄が手に入ります。
すぐに思いつくのは、スコットランド原産の“Aberdeen Angus”ビーフですね。
あと、食べた記憶はありませんが、ベルギー産の“Belgian Blue”とか、仏産の
“Limousin”や“Charolais”、オーストラリア産の“Murray Grey”などが有名です。
【子牛肉】
子牛肉はその名の通り、子どもの牛の肉です。ですので、色合いも牛肉の様に赤くはなく、豚肉に近い色です。どのくらい子どもなのかというと、平均的には5~9か月で、と殺されるようです。
中には特殊な子牛肉があって、その場合、生まれて間もない時期に、人間で言うと、まだ目も見えないような頃に殺されるそうです。私は雑食なので、肉も普通に食べますが、こういう種類を聞くと、かなり心が痛みます。
子牛肉においては、草や雑穀で育てるときと、ミルクのみで育てる場合があり、牛乳だけで育てた肉は、淡いピンク色をしていて、フレーバーも繊細です。ただ、カロリー的には、草で育った方が脂肪分は少なくなります。
【豚肉】
普通の豚は家畜小屋で、残り物を与えられて育つものですが、やはり高級な豚肉として売る予定の場合は、精選された穀類や大豆だけを与えて育てます。すると、脂肪分の少ないデリケートな味のポークになります。
一方、屋外で奔放に育てられた豚の場合は、色合いも濃く、身がしまって、脂ののった豚肉になるので、好みで選ぶといいですね。
健康的には、牛肉のような、いわゆる赤肉の脂が血管壁をふさぐ原因になることも多いので、私は豚肉や子牛肉の方を多く使っています。
【羊肉と子羊肉】
羊肉の料理で有名なのは、日本のジンギスカン鍋ですよね。私も北海道へ旅行したときに食べましたが、個人的には、マトンは少し癖のある肉なので、あまり好きではありませんでした。
アメリカで羊肉を食べた記憶はありません。こちらで主に売っているのは、子羊肉です。では何か違うのかというと、肉の年齢です。ラム肉は4,5か月から1年未満のものをさし、マトンは2歳以上の羊肉のことを言います。
ラムの種類でも、やはり独特のフレーバーが出るので、何となく苦手です。でも主人が好きなのでたまには調理しますが、家では滅多にしないので、レストランに行ったときに、主人はよく注文して食べています。
アメリカで食べられる肉の種類:野性的な物
【バイソン肉とバッファロー肉】
バイソンというのは、ヨーロッパと北米に見られる動物で、アメリカに生息するものは、バッファローとも呼ばれることがあります。日本語で表すと、どちらも野牛ですね。味は、ほぼ牛肉と変わりません。
ただし、バッファローと呼ぶ場合、“water”が前につくと「水牛」になるので、そうなると、アフリカや南アジアに生息する種類をさし、別物になります。
アメリカのスーパーで売っているこれらの肉は、大抵挽肉の形で真空パックされて店頭に並んでいます。たまに、牛肉と掛け合わせた、“beefalo”という種類を見かけることもあります。
【イノシシ肉】
イノシシは、別名“wild pig”と呼ばれるように、本来野生の種類ですが、食肉用に家畜として飼われることも多く、農家にいる猪の肉は、野生に比べて軟らかく、味もマイルドですが、脂肪分は多いかもわかりません。
【鹿肉】
いろんな種類の鹿の肉を総称して、英語では“venison”と呼んでいます。鹿肉は濃い赤色をしていて、結構癖があります。成熟した鹿ほど脂肪が多くなります。
肉はかなり硬いので、料理するときは、赤ワインでマリネするとか、シチュー
で煮込むことが多いです。
【カンガルー肉】
カンガルー肉はオーストラリア産ですが、アメリカでも、エキゾチックな肉の種類を扱う店に行くと、冷凍庫に置いてあります。
一度だけ興味本位で調理したことがあるのですが、もう20年くらい前になるので、正直どんな味だったか覚えていません。色合いは濃い赤でした。
【兎肉】
兎の肉をアメリカの普通のスーパーで見つけたときは衝撃的でした。私にはペットの感覚でしかなく、とても料理して食べようとは思いませんでした。鶏肉と似たような味らしいです。
以上、アメリカで食べられている肉について解説しました。アメリカには、いろんな宗教の人たちが混在しているので、馬肉を避ける人は多いです。
でも、かわいい兎の肉は食べるんですよね。中には、モルモットやリスの肉も食べる人がいます。文化の違いですね。