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砂糖の種類は、細かく分けていくと非常に数が多くなるので、ここではアメリカで日常的に使われているものを中心に、日本でよく使う砂糖の種類にも触れながら説明していきます。
そもそも砂糖というのは、大きく分けて3つの要素から成り立っています。グルコース(ぶどう糖)、スクロース(しょ糖)、フルクトース(果糖)です。これらの含有量の多少によって、甘さに違いが出てきます。
3つの糖分の中で、最も甘みを感じるのは果糖です。続いてしょ糖、ぶどう糖の順になります。ですので、糖尿病を患っていると、砂糖を直接使わなくても、果物も控えないと、知らないうちに糖分過多になってしまいます。
白いお砂糖の種類について
日本の家庭では、上白糖が一番よく使われると思いますが、アメリカの普通の店では売っていません。代わりにグラニュー糖を使います。大体、煮炊きするときに砂糖は使わないので、ほぼお菓子作りのときの使用になります。
どちらも精白糖なので、健康面から考えると、使用は最小限度にしておいた方がよさそうです。グラニュー糖はサトウキビやテンサイから作られます。お菓子を作るときには、更に粒を細かくした種類の、細目糖を使います。
英語では、“superfine sugar”と呼んでいて、デリケートな口当たりの洋菓子に仕上げたいときには、お値段は普通のグラニュー糖より少し高いのですが、こちらの細目糖を選んで使います。
でも、もし家にパワフルなフードプロセッサーがあるようでしたら、1カップと小さじ2杯のグラニュー糖を入れて30秒ほど攪拌すると、1カップの細目糖が出来上がって、節約できます!
<注意:アメリカの1カップは240ccもしくは240mLになります!>
あと、同じく白いお砂糖でも、片栗粉のような感触のお砂糖に、粉糖があります。
英語では、“confectioners’ sugar”と言いますが、これは細目糖を更に10倍ほど粉砕してコーンスターチを加えたものです。お菓子作りのアイシングやフロスティングによく使います。
色のついたお砂糖の種類について
少し茶色のお砂糖で、日本では三温糖という砂糖の種類がありますが、アメリカでこれに一番近いのは、ライト・ブラウンシュガーになるかと思います。ダーク・ブラウンシュガーもありますが、お菓子の種類によって使い分けます。
さて、この茶色くなったお砂糖はどのようにしてできるのでしょうか?
サトウキビを絞って出てきた汁をそのまま固めたものが黒砂糖です。したがって、黒砂糖にはミネラルを含む元々の栄養分が多く含まれています。
ここから不純物を除いて、つまり精製して作られたものが真っ白いお砂糖なので、栄養価は当然低くなるわけです。それでは、その中間の色をした三温糖は白砂糖よりはましなのでしょうか?
どうして三温糖という名前がついているかというと、白砂糖を作った後に残った液体を3回加熱して、カラメル色素を加えて作られているからなんです。ですので、栄養的には白砂糖と似たり寄ったりというところです。
アメリカで売られているブラウンシュガーには、モラッセスといって、日本の黒蜜に似たような風味の糖蜜が加わることによって茶色くなっているのですが、その比率が多くなると、ダーク・ブラウンシュガーになるわけです。
ブラウンシュガーは、湿気を吸収しやすい性質から、お菓子作りの中でも、歯ごたえのあるクッキーや、深みのあるソースを作ったりするときに使われます。
もし、ブラウンシュガーを使いたいけれど、グラニュー糖しかないというときには、先ほどの説明の逆をいけばいいのです。つまり、1カップのグラニュー糖に大さじ1のモラッセスでライト、大さじ2のモラッセスでダーク・ブラウンシュガーを作ることができます。
<注意:アメリカの1カップは240ccもしくは240mLになります!>
あと、パンケーキ(日本ではホットケーキ)につけるとおいしいメープルシロップですが、この液体を煮詰めて結晶させると、メープルシュガーになり、同じ原理で、ハニーを結晶させるとハニーシュガーができます。
メープルシロップもそうですが、コーンシロップも、普通の砂糖と比べると、65%ほどの糖質なので、グレーズやキャンディー作り以外にも、上手に活用すると、少し罪悪感がなくなるかもわかりません。
以上、よく使われるお砂糖の種類をまとめてみました。
私の子どもがまだ小さいころ、市販のレモンパウダーと炭酸水を使ってレモネードを作ったことがありますが、そのときに求められた砂糖の量が半端ではなかったのを覚えています。以来、ドリンクを買うときには必ず成分表の糖分を見て判断することにしています。
ダイエットブームで、シュガーレス製品がよく出回っていますが、人工甘味料は体に良くないので、見せかけの言葉に操られずに、必要なときには質の良い砂糖を選んで、少量使うようにしたいものですね。