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バーモント州の食べ物と聞くと、やっぱり一番に思い浮かぶのはメープルシロップ。家にある瓶の製造元を調べてみると、バーモント州が多いのではないでしょうか。
でも単にパンケーキやフレンチトーストにかけるだけに使われるのではなく、いろんな食べ物に利用されていることがわかります。また野菜類や乳製品も豊富。
品質の高いエアルームアップルの収穫もあり、アップルサイダー関連の飲み物だけでなく、それを生かした食べ物もあるので、バーモント州の食を探ってみます。
バーモント州で有名な食べ物
メインディッシュ
Lake Perch
バーモント州とニューヨーク州とカナダのケベック州にまたがるシャンプレーン湖では、アイスフィッシングが盛ん。スズキの仲間であるパーチが釣れ、近隣のレストランでは、フライド・パーチのサンドイッチが人気。
Lamb
バーモント州では、19世紀の中ごろから、主に羊毛生産のために羊を多く飼っていて、食べる目的にも使われ、アメリカの他の州に比べて、ラム肉を消費する割合はかなり大きくなっています。
Salt Pork & Milk Gravy
食べ物を長期間保存できるようにした肉類に、ソルトポークと言って、塩漬けにした脂身の多い豚肉があります。いろんな料理に使えるのですが、バーモント州では、これにスパイスを効かせて揚げた物に、濃いミルクのグレービーをかけて食べるのがポピュラー。
Venison
バーモント州には狩猟の文化が根付いており、秋のシーズンになると、レストランでは普段の家畜に加えて、野生の鹿肉が登場し、シチューやミートボールにチリとなって食卓を賑わせてくれます。
パイ料理
Chicken Pot Pie
チキンポットパイというと、普通は鶏肉や野菜の具にグレービーを仕込んで、上にパイ生地を被せて焼くのですが、バーモント州では、上にビスケットを載せて焼くのが特徴。リッチモンドの教会で提供される、”Chicken Pie Supper” は有名。
Tourtiere
バーモント州の北境は、カナダのケベック州に隣接しているので、カナダのフランス移民がもたらした伝統料理の影響も多く見られます。中でも、トゥルティエールと呼ばれるミートパイが人気で、ダブルクラストの中に挽肉やマッシュポテトがたっぷり入っています。
ファーストフード
Chilli Dogs
他の州でもポピュラーなチリドッグは、“the Green Mountain State” のニックネームを持つバーモント州でも、代表的なファストフードの1つ。ホットドッグに熱々のチリソースがかかって、玉ねぎやマスタードをトッピングしていただきます。
Gravy Fries
夜遅いスナックとして人気を博しているのが、クリスピーなフライドポテトにホームメイドのターキーグレービーがかかった食べ物。1975年以来、バーリントンの “Nectar’s” では定番。
乳製品
Farmstead Cheese
バーモント州では、家畜を飼う農場でチーズを製造しているメーカーの数が群を抜いています。そんなクラフトチーズを使って、他にはないチーズ・プレートを出すレストランの中には、料理界の最高峰、ジェームズビアード賞にノミネートされた所も。
Pickled Eggs
酢漬けにした堅ゆで卵は長期保存が可能な食べ物なので、バーモント州のデリカテッセンにもよく登場し、レストランやバーでも、カレー味などの工夫を凝らしたピクルドエッグが見られます。
野菜類
Fiddleheads
これが出てくると春を感じさせるワラビ巻。伝統的には、蒸したり、バターソテーにしたりしていただきます。バーモント州のレストランでは、ホタテ貝柱と一緒に炒めたり、ベジタリアンにはマッシュルームと一緒にラグーにしたりして出したり。
Gilfeather Turnip
カブとルタバガを掛け合わせてできた食べ物で、バーモント州の指定野菜です。農夫のジャック・ギルフェザーさんが開発したので、この名前が付いています。毎年10月にはフェスティバルが行われ、スープから驚きのドーナツに至るまで、様々な味を楽しめますよ。
Maple Baked Beans
バーモント州で採れたメープルシロップで、豆とベーコンを一緒に煮込んだベイクドビーンズは、マストの食べ物。ジョージアの街にあるセンター・マーケットでは、50年以上もファミリーの味を継承して提供しており、人々に愛され続けています。
Ramps
ランプは、”wild leeks” とも呼ばれるように、ネギ類の仲間。バーモント州に霜が降りた後一番早くに芽を吹き出す緑の野菜の1つで、成熟するにしたがって、ピリッとした味が増していくのです。
Spring-Dug Parsnips
パースニップは秋にも収穫されるのですが、この種類は名前の通り、春に掘り起こされる野菜。雪で覆われたバーモントの大地の中に、わざと永い眠りにつかせることで、澱粉を糖分に変わる時期を待つのです。結果、甘くてまろやかな味に変身!
その他
Boiled Cider
1882年以来、ウェザーズフィールドのウッド・ファミリーがアップルサイダーを煮詰めてシロップ状にしたもの。これを更に煮詰めると、サイダー・ジェリーになります。焼き菓子にかけたり、サラダ・ビネグレットに使ったりできます。
Maple Syrup
言わずと知れた、バーモントのメープルシロップ。バーモント州の面積はアメリカで6番目に小さいながら、メープルシロップの生産量では全米ナンバーワン!パンケーキやワッフルには欠かせませんね。、
Sugar on Snow
別名、“maple taffy” と呼ばれる食べ物というか、アイデア。メープルシロップを煮詰めて雪の上にかけておくだけで作れる、即席キャンディーなのです。そのまま指でつかんで食べても良し。フォークに絡めてアイスキャンディーのようにしてもOK。
デザート類
Cider Doughnuts
略してサイダー・ドーナツと呼んでいますが、フルネームは、“baked apple cider doughnuts”。つまりアップルサイダーを生地に入れて型に流し込み、オーブンで焼いて作るタイプのドーナツ。揚げるのと違い、身が詰まって、シナモンシュガーがたっぷりかかっています。
Maple Creemees
綴り方には他にも、“creemie” や “creamie” と書いたりすることがあるようです。バーモント州の純メープルシロップを使ったソフトクリームのこと。名前の由来は諸説あって、一説にはケベック州に近いことから、当地でアイスクリームを “creme glacee” というからだとか。
Maple Cream Pie
ニューイングランド地方の、特にバーモント州で人気のメープルクリームパイ。クラストにメープルシロップを含むクリーミーなカスタードフィリングを流し込んで冷やし固めたら、泡立てクリームを載せて仕上げます。
バーモント州で楽しめる飲み物
Cider, Hard and Sweet
アップルサイダーの本場、バーモント州では、アルコールのハードサイダーも、ソフトドリンクのスイートサイダーも両方楽しめます。加えて、冷凍サイダーを発酵させてデザートワインにしたアイスサイダーも。
Craft Beer
バーモント州ならではの、メープルの樹液を使ったメープルビールを始め、クラフトビール造りも盛んで、世界的にも評判の高い、“The Alchemist” は、ビール愛好家の間では有名。
Switchel
水にサイダービネガーや生姜を混ぜ、メープルシロップやモラッセズ、ハニーなどで甘さを加えた、喉の渇きをいやしてくれるソフトドリンク。Vermont Switchel Company のサイトに行くと、これをベースにカクテルを作るレシピを公開しています♪
バーモント州の食べ物は、やっぱりメープルに関連したものが多かったですね。私はいつか、メープルクリームパイを作ってみようかなと思いました。
それと、今度雪の季節が来たら、綺麗そうな雪の上に煮詰めたメープルシロップを垂れ流して、即席キャンディーも試してみたいです♪