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ロードアイランド州の食べ物で何度も出てくる食材はクラム。貝を使った料理のバリエーションが実に豊富です。さすが、“Ocean State” と呼ばれる由縁ですね。
また他の州と同じく、イタリア、ギリシャ、ポルトガルなど、ヨーロッパ系移民のルーツを伝える食べ物も多く見られます。
加えて、アイコン的な飲み物もあるので、ロードアイランド州で長年皆に愛されている食べ物を紹介していきます。
ロードアイランド州で有名な食べ物
シーフード
Calamari
カラマリはイタリア語で「イカ」の意味。ロードアイランドのカラマリは、スパイシーな粉をまぶして揚げ、別鍋でニンニクの香りを付けてホットペッパーを炒めたバターソースに絡めます。レモン汁をかけるだけでも十分。マリナラソースに浸けて食べるのもお好み次第。
Clambakes
ロードアイランド州のナラガンセット湾では、州ができる前から、ニューイングランド地方の伝統料理として親しまれているクラムベーク。窯に、ポテト、貝、ソーセージ、とうもろこし、ロブスターを順番に重ねて焼いていくもの。食材の組合せを聞いただけでも豪華な気分!
Clam Cake
ロードアイランドのアイコン的な料理。よくあるクラブケーキは、大抵厚みのある円形です。でもここのクラムケーキは、どちらかというとクラムフリッター。ほぼボール状に揚げています。一口サイズだから、いくらでも口の中に放り込めそう。
Clams Casino
ハーフシェルに、ローカルで獲れるクラムとペッパーにベーコン、パン粉に各種スパイス、レモンやバター、ワインやウスターソースなどを加えて、オーブンやグリルで焼き上げます。ロードアイランド州の代表的なオードブルです。
Fried Clams
ワシントン州でフライドクラムを食べるなら、”I’vars” なんですが、ロードアイランド州なら、ほぼどこのシーフードレストランへ行ってもあるでしょう。小さい貝の身を家でちまちま揚げるのは手間だから、こういう物はやっぱりお店が便利。
Stuffies
一般的には、“stuffed clams” の部類ですが、特にロードアイランド州では、大きめの貝である、“Quahogs” という種類を刻んで、時にはカニやエビも混ぜ、パン粉に刻み野菜やハーブと共に詰め物に使います。先に挙げた、”Clams Casino” はやや小ぶりの貝を使うのが特徴。
ファーストフード
Grinders
通常、サブサンドイッチとか、ホギーとか呼ばれているものを、ロードアイランド州ではグラインダ―と呼んでいます。ニューイングランド地方に根付いたイタリア移民の間で広まりました。ボリュームがあるので、ハーフサイズが適当かも。
どうしてこの名前が付いたかというと、パンには硬めのイタリアンロールを使い、具も肉類と各種野菜をたっぷり挟むため、歯でよく噛まないといけないからです。サブ系はコールドカットのみで作りますが、グラインダ―はホットタイプもあります。
Hot Weiners
1946年にオープンした、“Olneyville New York System” というロードアイランド州プロビデンスにあるレストランで出している有名なホットドッグ。ギリシャ移民のコミュニティで発展したもので、ソースとミックススパイスに人気の秘密があるようです。
Pizza Strips
別名、“Bakery-style pizza” とも呼ばれ、最大の特徴は、ピザなのにチーズがないということ! ロードアイランド州で出てくるこのピザは、別名からもわかるように、通常ベーカリーで販売されています。
四角に切って出されるので、ストリップと呼んでいて、クラスとはやや厚めで、濃いトマトソースがたっぷりかかっています。だから、“red strips” と呼ぶ人もあれば、トマトソースパンと呼んでいる人も。
粉物
Johnnycakes
北米のネイティブ・アメリカンに由来する食べ物で、コーンミールに塩を加え、牛乳か水で溶いたものをフライパンでパンケーキ状に焼いたもの。ロードアイランド州でで1930年代に作られ始めました。
Pepper Biscuits
イタリアのワイン・ビスケットも有名ながら、ロードアイランド州では、このペッパー・ビスケットが人気。粉類と水、オリーブオイル、黒胡椒、フェンネルシードが主な材料で、スティックにしたり、リング状や編み状にして焼いたものも多く見かけます。
スープ
Kale Soup
ポルトガル移民の多い地域で栄えたケールスープ。元の言葉は、“Caldo Verde” ですが、移民時代から食べている人たちは、このスープのことを、「ポルトガルのペニシリン」と呼んでいるそうです。ソーセージやポテト、時には豆類も入ったスープは、栄養価たっぷり。
Rhode Island Clam Chowder
ロードアイランド州のクラムチャウダーに欠かせないのは、“quahog clams”。この貝のクラムジュースがベースになっていて、マンハッタン系はトマトを使った赤いスープで、ニューイングランド地方はクリーム系なのに対し、ロードアイランドは澄んだスープが特徴。
その他
Snail Salad
ナポリタンネームは、“scungilli”。カタツムリの身をゆでた後、オリーブ油にセロリや玉ねぎ、にんにくに各種スパイスを加えてマリネすることで、肉が軟らかくなります。これを刻んだり薄切りにして、ハーブや野菜類と混ぜてサラダにするのです。
デザート
Doughboys
ロードアイランド州ウォーウィックにある、“Iggy’s” の看板商品で、ドーナツによく似た揚げパン。ピザ生地を使って円い形にし、ふんわり軽く揚げて、砂糖とシナモンをまぶして食べるのですが、中にはスナック的に、マリナラソースに浸けて食べる人もいるとか。
Hermit Cookies
19世紀の終わり頃、ロードアイランド州に登場したソフトタイプのクッキー。その昔、まだ皆が貧しい生活を送っている時に、キッチンで出た生地の切れ端を集めて練り直し、新たに香りのよいスパイスやモラッセズにレーズンといった具材を加えて焼いたもの。
Zeppole
ゼッポレは、18世紀頃からあるイタリア生まれの揚げ菓子。シュー生地を使っているのでとてもふんわりした食感で、基本形はドーナツボール状に揚げて、砂糖やシナモンをたっぷりまぶした物が、よくカーニバルで出てきます。
ロードアイランド州では、カトリック教徒のお祭りである、“St.Joseph Day” に出てくる定番のお菓子で、中にカスタードクリームやジャムなどを詰め、上にもクリームが載ってチェリーを飾ったりすることが多いです。
ロードアイランドで人気の飲み物
Autocrat Coffee Syrup
ロードアイランド州リンカーンに本部を置く会社で作られているコーヒーシロップで、経営者は移り変わっているものの、当初のブランドネームはそのまま。牛乳やミルクシェイクに混ぜたり、アイスクリームの上にかけたりして使います。
Awful Awfuls
上記のコーヒーシロップをミルクシェイクに混ぜたドリンクのことを、“coffee cabinets” と呼びます。何でも最初にこのミルクシェイクを作った人が、ブレンダーとシロップを棚の中にしまっていたからだとか?!
このリッチなドリンクを飲んだ人が、“Awful Good!” と言ったので、ロードアイランド州のニューポートにある乳製品の会社が、この名前をブランド名に採用して売り出したんですね。どうも癖になるシロップのようです。
Coffee Milk
ロードアイランド州で愛され続けたドリンクは、とうとう1993年に、州の公式ドリンクに指定されました。上記のオートクラット・コーヒーシロップを混ぜたミルクがこれ。
Frozen Lemonade
ロードアイランド州にある、”Del’s” のフローズン・レモネードには歴史があります。遡ること1840年、Delucia さんがイタリアのナポリで、冬の間に積もった新鮮な雪を洞穴で貯蔵し、夏になると地元でとれたレモンを混ぜ合わせ、砂糖を加えて作ったのだそうです。
その後ファミリーに受け継がれたレシピは、20世紀初頭アメリカに渡ってきた子孫が機械を使って再現し、今でも人々に愛される飲み物として定着しているのです。夏には欠かせない、ノスタルジックな甘酸っぱい味(^^♪
ロードアイランド州には、息子が大学受験の折、下見のツアーで行ったきり。強行スケジュールで、ゆっくりローカルの食べ物を味わっている暇はありませんでした。
こんなに貝料理が豊富だったなんて、改めて感心するばかり。コーヒーシロップも美味しそうだけど、あまり体には良くないものも多く入ってるとか。だから病みつきになるんですよね。
またロードアイランド州に行く機会があったら、しばらく、クラム三昧で過ごしてみたいです♪