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葉野菜の種類はたくさんありますが、このページでは、アメリカで手に入り、日常的によく使う物について、その特徴をまとめていきます。
葉野菜は、基本的にカロリーは低く、ビタミンやミネラルが豊富なので、日常の食生活に大いに取り入れたい食品類です。
英語の名前でアルファベット順に並べて、カッコ内に日本名を入れておきます。発音の違いから、カタカナ表記には多少のずれがあるかもわかりません。
“Arugula”(ルッコラ)
アメリカでは、このように呼んでいますが、米語ではなく英語では、“Rocket”が一般的です。元はといえば、フランス語の“roquette”から来ています。
日本で、「ルッコラ」と呼ばれているのは、イタリア語の“rucola”から来ています。同じ伊語でも方言では、“arugula”と呼ばれるため、アメリカでは、こちらの方が一般的になりました。
アメリカには確かにイタリア系移民も多く、ジャパンタウンに対して、リトルイタリーというイタリア街が大きい都市にはあり、イタリアンレストランがひしめいています。
ルッコラという名前がおしゃれに響くのか、日本でも人気で、多少の苦味が
スパイスになっていいのか、よくサラダに使われますね。黄色い花の部分も
食べることができます。
“Belgian Endive”(チコリ)
別名、“French Endive”とも言います。英語でチコリ―と呼ばれる野菜は他にもあるので、ややこしいのですが、こちらはベルギーチコリとでも言いましょうか。
色は、胴体が白く、先端が薄い黄色をしたものが一般的ですが、時々ラディッキオのような赤紫色のも見かけます。これを立てて置くと、ろうそくの火の様にも見える葉野菜です。
葉はシャキッとした食感で、サラダにもいいし、スプレッドやフィリングを作って、一枚ずつ大きな葉に載せて、オードブルにするのもいいです。
“Bok Choy”(青梗菜)
ボクチョイと、そのまま言っても通じますね。ご存知の通り、中国野菜なので、英語では、“Chinese chard cabbage”と呼ばれるときもあります。
白い茎に緑の葉が付いていて、よく炒め物に使われますが、白い部分はまろやかな味で、葉の方は英語の別名通り、ほのかにチャードを感じさせる味です。
大きいものよりベビー・ボクチョイの方が使い勝手がいいです。ビタミンも豊富ですが、何と言ってもカルシウムの値打ちが高いです。同じ量の牛乳に匹敵するので、ラクトースアレルギーの方のカルシウム摂取源にもいいです。
“Cabbage”(キャベツ)
キャベツという分類は非常に大きくて、生物学的には、ブロッコリーや、コラードとかケールもキャベツ属に含まれますが、ここでは、一般的な認識の元で、誰もがキャベツと呼べる種類に関して例を挙げます。
アメリカのスーパーでよく売っているものには、主に“green cabbage”,”savory
cabbage”,”red cabbage”の3つがあります。
1番目が普通のキャベツで、葉が隙間なく詰まっていますが、2番目の葉は緩やかで、細かい葉脈が浮き出ている感じです。3番目を英語では赤と呼んでいますが、実際は赤紫色をしていて、よく地中海風料理に用いられます。
“savory”タイプは、葉の詰まり具合と同じく、マイルドな味ですが、芯は少し苦いかもわかりません。好みに合わせて使い分けるといいですね。いずれも、ビタミンCが豊富な葉野菜です。
“Chicory”(エンダイブ)
先にベルギーチコリが出てきましたが、こちらはもっと大きな葉野菜で、“curly
endive”とも呼ばれます。後半の“endive”の部分は、フランス語的には、「アンディーブ」に近いと思います。
刃先がギザギザになっていて、くるくる巻いており、タンポポの葉のフレーバーにも似た苦味があります。
“Collard Greens”(コラード)
とても幅広く平らな葉をしていて、芯は硬いので、先に取ってから葉の部分を刻んで使うといいです。私は特にコラードに限ったレシピというのは試したことがなく、他の葉野菜とミックスしてスープに入れたりして使います。
冬の寒い時期がシーズンですが、大体年中手に入ります。
“Escarole”(エスカロール)
他に、“Batavian Endive”とも言われます。ややこしいエンダイブの仲間ですね。葉は大きいのですが、全体に波打っている感じです。
カーリー・エンダイブよりはマイルドな味で、よくかみしめて食べるといい葉野菜です。
“Kale”(ケール)
ケールは青汁の元になるメインの野菜で、その緑色の濃さを見ても、いかにも栄養価が高い感じがします。他の葉野菜に比べて、調理後でもあまり歯ごたえを失うことのない、しっかりしたグリーンです。
コラードと同じく、茎は硬すぎるので、取ってから葉を刻みます。細かい種類としては、比較的平らな葉を持つものの他に、葉がくるくる巻いている“curly kale”や、少し葉が赤みがかった”red kale”もあります。
“Lettuce”(レタス)
レタスの種類にもいろいろあって、アメリカでよく使われるのは、“iceberg
lettuce”,”green leaf lettuce”,”red leaf lettuce”,”Butter (or Boston or Bibb) lettuce”,”Romaine lettuce”といったタイプです。
シーザーサラダにはロメインレタスと決まっていますが、その他の料理では、シャキッとした食感のアイスバーグレタスがいいのか、しんなりした葉のリーフレタス系がいいのか、好みによって選ぶといいですね。
“Mustard Greens”(からし菜)
その名の通り、マスタードの葉なので、スパイシーなことは言うまでもありませんが、色合いも味も、採れる地域によってはかなりばらつきがあります。
どちらかと言えば、アジア系のマスタードグリーンの方がマイルドな味だと思います。
“Radicchio”(ラディッキオ)
レッド・チコリと言われることもありますが、先ほどのローソクの火のような形ではなく、キャベツのミニチュアのような丸くて小さい塊で、先端が赤紫色をしています。
名前からもイタリア語の響きがありますが、“Italian Red Lettuce”とも呼ばれている葉野菜です。他のチコリよりも苦味が勝っていると思います。
“Sorrel”(ソレル)
ほうれん草の葉を少し細長くしたような形で、味も似ているので、ほうれん草がないときに代用として使うことがあります。こちらの方がやや酸味がきついです。
“Spinach”(ほうれん草)
緑の葉野菜の代表格ですね。調理をすることで鉄分の吸収にも大活躍します。
ほうれん草は束で買うと、よく洗わないといけないので、私はもっぱら、アメリカではベビー・スピナッチと呼ばれる、成熟前の葉だけを詰めた袋入りを買ってきて、料理に使うことが多いです。
“Swiss Chard”(スイスチャード)
スイスチャードはビーツの葉と同じタイプで、根っこの部分が発達しなかったものと考えるとわかりやすいです。
この葉野菜は1つで2つ分味わうことができます。というのは、茎の部分はセロリにも似た食感が楽しめ、葉の部分はほうれん草のような味わいだから。茎の色は種類によって、黄色、オレンジ系からピンク、赤と様々です。
“Watercress”(クレソン)
サンドイッチに挟んだり、サラダに添えるととても映える葉野菜です。独特の苦味があるので、たくさんは食べられませんが。
日本では、フランス語の“Cresson”を使っているようですが、この野菜、オランダガラシとも言うんですね。
以上、比較的アメリカの家庭でよく使われる葉野菜の種類について解説しました。肉や魚を食べるときには、それ以上の分量の野菜をたっぷりとるようにしましょう。