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絞り袋に使う口金の種類は上手に使い分けていらっしゃいますか?
私は一体いくつくらいあるのか、数えたこともないくらいたくさん持っているのですが、中には同じ種類の口金を複数持っているものもあります。
それは、決してバックアップのために所持しているのではなく、色違いでデコレーションしようとするときに、たった1つでは足りないからです。
初めは基本的なもので満足していたのですが、欲が出てきて、新しい形が出ると買い足していきました。多分全部で100個くらいあると思います。
このページでは、口金の種類を、似通った形のグループに分けて、大体どんな形になって絞り出されてくるのか、見本を写真で見せながら解説していきます。
絞り袋に使う口金の種類:基本の形
【丸口金】”round tips”
基本の円形は、1番から12番まであります。普通は、3~4番を使うことが一番多いですね。そのくらいの太さが絞り出しやすいからです。
でも、もっと細かい細工、たとえばロイヤルアイシングを絞り袋に入れて、レースワークをしようと思うと、1、2番を使うこともあります。
逆に、レタリングやラインワークではなく、ドットやボールを作っていく場合は、その大きさによって、番号も増えていきます。
レディーフィンガーなど、棒状に絞り出したいときは、番号が飛んで、直径1cm強ある805番を使ったりします。
【星口金】”star tips”
星形の口金には、大きく分けて2種類あります。”open star”と”closed star”です。つまり、先がまっすく開いているものと、内側に向けて閉じ気味のものとに分かれます。
オープン型にせよ、クローズ型にせよ、「星」という名前が付いていても、5つ星の形はほんの少しです。中には、円形の口がギザギザになっているものもあります。
小さいものは、13番から始まって、20番台から30番台が主なラインナップです。大型になると1Mや2D、856番とかあったりします。
【木の葉口金】”leaf tips”
葉っぱの形を作る口金ですね。オープニングの形だけを見ても、そこから絞り出される形が葉っぱになるとは思えないのですが、大体、山形をしています。
山の頂上が噴火して、少し真ん中がへこんだ感じになっているものが、60番台から70番台に多いです。
【フラワー口金】”drop flower tips”
花が開いている状態を絞り出すのに使う口金です。見かけは星形に非常によく似ているのですが、中央がつながっていて、完全に閉じています。
そのため、花口金を使うと、真ん中が少しへこんだ状態で絞り袋から出てきます。そこへ色違いのドットを絞り出すと、おしべやめしべのように見えて、花らしくなります。
私は持っていませんが、日本の口金の種類には、桜形もあるようですね。ウィルトンのものでは,100番台と200番台を持っています。
【花びら口金】”petal tips”
主にバラの花びらを作るときに用いる口金ですが、使い方次第で、どんな花の形にも応用できます。オープニングは、しずくを細長くしたような形です。
5、60番台もありますが、小さいものの多くは100番の1ケタ台、少し大きくなると、100番の2ケタ台になります。
1つ特殊なものでは、しずく形ではなく、ただ横に細長い150番もあります。最大のものでは127Dがあり、かなり大きな花を絞り出すことができます。
【ラッフル口金】”ruffle tips”
ケーキの側面にデコレーションしていくときに便利な口金です。見た目がとてもユニークです。
種類はそんなにありませんが、80番台のものは、タンポポの綿毛のようで、ちょうど100番は、まるでカモメが飛んでいるような形。
また、三日月のようにも見える353番もあります。もっと大きい400番台もありますが、私は持っていません。
【片目・両目口金】”basketweave tips”
口金のギザギザは、のこぎりの歯を連想させるような形で、日本ではギザが片側だけにあるものを「片目口金」、両側にあるものを「両目口金」と呼んでいるようですね。
この種類は、絞り出すと波形になるので、ケーキをバスケットにように見せたいときによく使われます。
小さめの片目口金では47番をよく使います。大き目のものでは、47STとか48STとかがあります。
絞り袋に使う口金の種類:特殊な形
特にどのグループにも属さず、単独でユニークな形の口金もいくつか持っています。
たとえば、三日月をもっと細長くしたような81番は、可憐な花びらになり、中世のお城の円筒のような形をした105番は、星口金で絞り出すときの線に間隔があいて出てきます。
また、細い線を複数引きたいときに、何度も丸口金を使う代わりに、3つの穴が直線上に開いている89番を使うと、3本一度に絞り出せます。
複数穴のものでは、イースターのときに、芝生をかたどるのによく使う233番とか、この同じものを大きくした234番はモンブランを作るときに重宝します。
あと、三菱の形をした347番とか、大きなハートの絞り出しには、252番があります。
私がケーキ・デコレーションを始めた頃は、ほぼウィルトンでそろえたものですが、今ではいろんな競争相手も出てきて、選択の範囲が増えました。
絞り袋の大きさは一定していますが、口金の種類になると、会社が違うと、同じ番号でも、やや大きさに相違が出てきます。
それにしても、今こうして全ての口金を整理してみると、実にたくさん持っていることがわかりました。中には全く忘れ去っていた種類もありました。
持っているからには使ってあげないとかわいそうなので、また活用したいと思います。