台所で知恵を働かせるのは、主婦の腕の見せ所ですね。大きい屋敷に住んで、
お手伝いの方がいらっしゃるような特殊な場合を除いて、キッチンは女性の
城なので、居心地よくしたいものです。
最近は結婚後も長く外で仕事をする女性が増えていますが、キャリアウーマン
なら尚更のこと、限られた時間内で効果的な台所作業を求められるので、知恵
を働かせないといけません。
仕事をされている女性の場合は、おそらく週末にまとめて買い物をし、食品を
冷凍・冷蔵して保存されるのだと思いますが、その場合も計画性がないと、
購入した食べ物を全て有効活用することはできませんね。
専業主婦であっても、冷蔵庫や、特に冷凍庫に至っては、隅々まで何が入って
いるのか、またそれぞれの賞味期限はいつなのかまで把握することは、容易
ではありません。
食器棚の整理にも台所の知恵が求められます。特に都心にお住まいの方だと、
決して余裕のある間取りの住居に暮らせるとは限らないので、とても狭いキッ
チンで対処されている方も多いでしょう。
私はアメリカ人の主人と結婚して、子どもができてから住む家を探しましたが、
いろんな住宅を見るにつけ、私が一日の中で大半の時間を過ごすであろう台所
の方角や収納スペースを第一に考えました。
日照時間の長い場所で、棚や引き出しがたくさんある私のキッチンは、料理を
していないときでも、ゆっくりくつろげる空間です。今では、PCの机も置い
ているので、居間や寝室にいるよりも長時間過ごしています。
その贅沢な収納スペースをもってしても、やはり30年に渡って増え続けた
食器やキッチングッズの数々があふれかえって、広かったはずのカウンターも、
常に何かが置いてあります。
でも、その中の何かを使いたいときにすぐに取り出せるように、整理はして
います。もう少し頻繁に再整理の必要はあるのですが、とりあえず日々の運用
はできています。
私は正直に言うと、お料理するのは得意な方だと思うのですが、掃除は苦手
なんですね。でもこれは、ちりやほこりの話で、調理器具のクリーニングは
きちんとしています。
道具類は半永久的に使えるものもありますが、やはり包丁とか鉄のフライパン
を長持ちさせようと思うと、それなりのメンテナンスが必要になってきます。
調理器具をいい状態に保つための小道具も使いますが、キッチン用品の紹介は
また別のページでしたいと思います。
クリーニングに関して言うと、何でも洗剤を使えばいいというのではなく、
ビネガーや重曹なども驚くほど掃除に貢献してくれることがあるので、台所の
知恵をフルに活用したいですね。
アメリカでも住む所によっては、日本のようにとても湿気が多く、夏場はすぐ
に食べ物が腐ったりすることがあります。幸い私の住んでいる場所はどちらか
いうと乾燥地帯なので、買い物袋をしばらく放置していても、まあ大丈夫です。
でも、やはり夏場の雨期になると、公共のレストランやカフェテリアなどで
食中毒が起こることもあるので、家庭の台所の衛生管理にも注意が必要です。
その点、私の主人はとても清潔好きなので、私がキッチンカウンターを汚い
ままにしておくと、文句を言うか、自分で掃除を始めるので助かっています。
(独身時代が長かったせいでしょうか、慣れてるんですね。)
カウンタートップだけではなく、食品の取り扱いも注意を怠ると、食中毒に
なりかねないので、やはり基本的な知恵があるにこしたことはありません。
私はキッチングッズでちょっと目新しいものを見つけると、すぐに買ってしま
うのですが、既存の常備品、例えばアルミホイルに、コーヒーフィルターや
マフィンカップなどの使い捨て用品でも、本来の目的以外の用途も色々あります。
このあたり、台所の知恵が物を言うところです。
アメリカではよくポットラックパーティーがあります。家から家へは大抵車で
行くので、少々大きい荷物でも平気で持ち運びできますが、運搬途中に、形を
崩さないで行けるかというと、これはまた別の話になります。
私はお菓子作りが得意なので、結婚当初、友人の自宅で行われた披露宴の
ために、ケーキを作ってあげたのですが、ケーキ作りを専門にしていて頻繁に
運ぶ必要のある人は、こういうとき、車の後ろにあるサインを出します。
***ウェディングケーキ運搬中につき、ノロノロ運転***
こういう車が前を走っていると、思わずにっこり微笑んで、イライラすること
なく黙って車線を変更します。
話がそれましたが、よく友人宅である集まりに手作りの物を持っていくとき、
例えばマフィンだと、専用のキャリアが売っていたりするのですが、そんなの
買わなくても、工夫して運転中に車中でゴロゴロしないようにできます。
これも台所延長線上の知恵ですね。いろんな本や新聞・雑誌、今ではサイト
にも、様々なクッキングに関するヒントが載っていますが、一度見ただけでは
なかなか身につきません。
私の過去の経験から語れる台所の知恵をまとめてみたので、これからのあなた
のキッチンライフに生かしてくださいね。